お客様に心から満足していただける製品を作るため、お客様視点で考え、より良い製品の開発に努めています。
また、さまざまな視点でリスク分析を行うことで、安全・安心で価値のある製品を追求しています。
「パウダールウ製法」を使った製品の拡充
少子化や世帯構成人数の減少が進むなど人口動態の変化により停滞しているカレールウ市場を再活性化させるため、独自の特許技術を用いたパウダールウタイプの製品を開発し、2015年より販売を開始しました。製品育成の結果、市場定着が進み、売上は順調に推移しています。さらに、味の種類も多岐にわたり、2023年度には19品をラインアップしました。
「おいしさ」と「利便性」を兼ねそなえたパウダールウ製法
パウダールウ製品の最大の特徴は、素材のおいしさを最大限に活かせるよう原料投入と加熱のタイミングを考え抜いた2段階仕込みです。また、固形のルウに比べて油脂や小麦粉の使用量が控えめであるため、スパイスの香りや素材のコク、旨みが際立つ製法です。
また、パウダールウ製品にさらなる価値を付与するため、社会環境や市場の変化により高まった少人数前調理、時短・簡便、健康志向などの多様なニーズに対応した製品開発を行っています。
POINT 1
世帯環境の変化から少人数分調理が求められている。
1袋が少人数分のため、必要な量に応じた調理が可能。
POINT 2
共働き世帯の増加により時短調理が求められている。
溶けやすくダマになりにくいため、時短でおいしく作れる。
POINT 3
食を通じた健康志向が高まっている。
油脂が少ないため、健康志向に適合。
POINT 4
香りや味わいが濃厚な、専門店で食べられるような本格志向の製品へのニーズ。
パウダールウ製法により、香り立ちや味わいの深さを最大限に発揮。
スパイスやハーブに関するエビデンスの確立
中央研究所では、2022年に新設した機能性研究開発の拠点である「新木場ラボ」で、基礎研究から製品開発までを行っています。また、さまざまな企業・学術機関との共同研究を通じて、スパイスやハーブに関する科学的エビデンスの蓄積と発信を進めています。これにより、スパイスやハーブの多様な価値を科学的に解明し、その成果を製品やサービスに反映させ、多くの人たちのしあわせに貢献することを目指しています。
フェンネルシード由来ペトロセリン酸の歯周病菌に対する効果の研究
国立感染症研究所と崇城大学との共同研究で、フェンネル抽出物が歯周病原細菌Porphyromonas gingivalisの菌体表層構造を変化させ、抗菌作用を示すことを明らかにし、フェンネルの主たる抗菌化合物としてペトロセリン酸を単離、同定しました。ペトロセリン酸は菌体と一部の病原因子に対して阻害活性を有することが示され、フェンネルを活用した歯周病の予防・治療法への適用が期待されます。
パクチーによるスギ花粉症状改善効果の解明
愛媛大学と崇城大学との共同研究で、スギ花粉などによる鼻づまりなどの症状を有する方に対し、パクチー摂取が与える影響を評価しました。スギ花粉などによる鼻づまりなどの症状を有する成人男女28人を対象に、ランダムに14人ずつ2群に割り付け、パクチー含有食品またはプラセボ食品を8週間摂取させたところ、鼻症状/眼症状QOL調査票に基づく症状スコアにおいて、鼻水やくしゃみといった自覚症状がプラセボ群と比較して有意に改善、あるいは改善傾向が認められました。パクチー含有食品を8週間摂取することで、スギ花粉飛散時期の鼻まわりの自覚症状が軽減され、日常生活でのQOL改善が確認されました。
アップサイクル製品の発売
アップサイクル製品の開発方針
エスビー食品は、「健康的でしあわせな暮らしへの貢献」と「地球環境への貢献」の実現に向け、おいしさだけでなく、エスビー食品だからできる健康的な食物素材の残渣や余剰を活用するアップサイクル製品を提供していきます。本来捨てられてしまう原料をアップサイクル製品として活用、新たな価値を付与するとともに、原料の調達から製品を生産するまでの製造工程において発生している残渣や余剰などの廃棄物を少しでも削減することで、環境負荷を低減します。今後も、おいしさや健やかな暮らしに貢献する価値、環境負荷を低減し地球環境に貢献する価値をお届けしていきます。
アップサイクル製品第1弾として、レトルト製品の原料となる鶏肉の加工工場で廃棄されるさまざまな部位を活用した「本鶏だし」を開発しました。塩などの調味料は使用せずうまみやコクが特徴の親鶏を主体とした国産鶏素材のみを使用しています。製造工程では加圧・常圧・減圧という「3段圧力加熱製法」を用いて、スープが白濁するまでじっくり炊き込みました。鶏由来のゼラチン質によって濃厚なコクや深みを感じやすく、それでいて雑味がない風味が特徴です。和洋中あらゆる料理のコクとうまみを簡単に底上げできることから、オペレーションに課題を抱える飲食店のみならず、ご家庭の料理の底上げとしての提案も進めていきます。
第1弾である「本鶏だし」を皮切りに、未活用食材の有効活用によるアップサイクル製品を通じた社会貢献を目指していきます。
社会環境の変化に対応した製品の開発
健康ニーズに対応した製品 ※通信販売限定
食物アレルギーに配慮した製品
みんなのとろけるカレー(アレルギー特定原材料等 28品目不使用)
カレーの王子さま シリーズ
アレルゲンフリー(28品目不使用)カレーフレーク 1kg ※業務用商品
対象となるアレルゲンについて、原料調達から製造工程、生産後の検証まで徹底した管理を行っています。
食品ロス削減に対応した製品
お徳用シリーズ
食品ロスの削減や環境への負荷を低減するという視点から、商品パッケージの改良なども含めた取組みを行っています。中身が空気に触れにくくなることで、香りや色が長持ちする二重構造容器を採用して、賞味期間2か月延長を実現しました。