生産管理について

独自の品質保証システムを運用することで品質を最優先とした安全な製品づくりをしています。
また、工場からお客様のもとへ商品を安全にお届けするため、物流の効率化や環境負荷の低減にも取り組んでいます。

品質保証システムの運用

エスビー食品は、安全・安心を満たした製品やサービスを一貫して提供するため、エスビー食品独自の品質保証システム(SQS)を構築し運用しております。

S&B品質保証システム(SQS)について

徹底した製品検査

生産ライン上において、目視検査や定期抜き取り検査に加えて、カメラ検査機による全数画像検査や、包装時の噛み込み検知システム※1なども積極的に導入し、不適合品の徹底した排除に取り組んでいます。
また、金属異物検査機に加え、非破壊検査で不適合品の検出・除去が可能なX線異物検査機も導入し、高品質で安全・安心な製品の生産に努めています。

※1噛み込み検知システム:レトルトパウチの密封シール時に、内容物などがシール部分に挟まる現象などを検知するシステムです。

フードディフェンスへの取組み

社会的な食の安全・安心への関心の高まりから、意図的な異物混入も含めたフードディフェンスやセキュリティの強化を進めています。工場においては敷地・建物へは関係者以外の立ち入りを防止するために、出入口にはカメラを設置し、ICカードやタグで入場を管理しています。

生産ラインでは、品質保証カメラを設置して作業や工程の異常を確認できるようにし、従業員は工場内へ私物を持ち込まないために、ポケットのない衛生服を着用しています。また、物流部門についても、作業場所にカメラを設置し、フードディフェンスの強化を図っています。

従業員に対しては定期的に食品安全に関する教育を実施してレベルアップを図るとともに、職場内のコミュニケーションを円滑にすることで、良好な職場風土づくりにも努めています。

  • 工場の静脈認証リーダー工場の静脈認証リーダー
  • 品質保証カメラ品質保証カメラ

製造実行システムの導入

製造実行システム※2を活用することにより人為的なミスをなくし、お客様へ安全・安心な製品をお届けできるよう製造現場での管理徹底を行っています。
生産管理システム(「Safety & weB」システム)と連動することで、生産実績を正確に記録することができ、生産履歴を迅速に追跡することが可能です。また、手入力作業の廃止や情報管理の一元化により、作業効率の向上にもつながっています。

※2製造実行システム:原料受入時から二次元バーコードで識別管理し、計量・調合・製造時にコードを読み取ることで、使用する原料や製造手順に間違いがないことを確認するシステムです。

  • 使用原料・手順が正しいことを画面上で確認

工場におけるIoTシステムの活用推進

エスビー食品グループの生産工場では、スマートファクトリー化に向けて、IoTシステムの導入を進めています。これまで人の経験や感覚に頼っていた工程を、センサーやデータ収集技術を活用して定量化し、リアルタイムで可視化することで、生産性の向上と業務の効率化を図っています。

その一環として導入された「ダッシュボード」では、各ラインの稼働状況や生産進捗、設備の停止回数などを一画面で把握でき、異常の早期発見や迅速な対応につなげています。現場の判断を支えるツールとして、データに基づいた改善活動を促進しています。

また、蓄積されたデータを分析する「BIツール」も活用しており、設備トラブルの予防保全や工程のボトルネックの特定を通じて、稼働率の向上と安定した生産体制の構築に貢献しています。

さらに近年では、AIカメラを活用した「スパイスの検査」や「資材不良の検品工程の自動化」にも着手しています。AIによる画像認識技術を活用することで、これまで目視検査に依存していた工程の改善を図り、より安全で高品質な製品の提供を目指しています。

これらの取組みは、生産効率の改善・向上に寄与するだけでなく、従業員の意識改革にもつながっており、スマートファクトリー化の実現に向けた重要なステップとなっています。

  • 本生製造ライン
  • AI選別機

生産履歴に関する情報管理の一元化

原材料調達・生産・流通の各段階において食品の安全性を確保するため、製品に関するトレーサビリティの充実を目的とした情報管理システムを稼働させています。
また、タイムリーな製品供給や在庫適正化、製品トレースを可能にする「Safety & weB」システムを構築し、開発・生産体制の効率化と安全・安心な製品づくりに活用していきます。

社内コミュニケーション

品質保証協議会の様子

生産に関わるメンバーが個々に自律性を保ち活動しつつも、お互いの状況を理解し、安全・安心な製品づくりを進化させていくことが必要です。そのためにも社内コミュニケーションを活発に行い、各部門の連携を図っています。

品質保証の観点からは、本社品質保証部門と各工場の品質管理の担当者が一堂に会する「品質保証協議会」を定期的に開催しています。お客様からのご指摘内容や、各工場での安全・安心に関する取組みの紹介などの情報を共有し、さまざまな課題に対して意見交換を行っています。

安全性を監視する組織体制

品質保証体制図

商品の開発段階では、商品部において原材料および製品の成分分析、微生物検査、保存試験などを行うことにより徹底した品質確認を行っています。
また、より高度な手法を必要とする物質分析、遺伝子分析などに関しては、社内の分析センターで対応しています。

生産ラインおよび原料調達先の安全性確認は、品質保証室が主体となり、開発生産グループと連動して、現場への立ち入り検査による現場環境、管理体制の徹底した調査を行い、より安全性の高いレベルへの改善提案とその実施確認を行い、事故などの未然防止に努めています。

また、総合的な安全性を確保するために関連する部門で横断的に「品質保証部会」を組織し、監視チェックと安全性への意識をより高める活動を行っています。