トップメッセージ

エスビー食品株式会社 代表取締役社長 小形 博行

エスビー食品株式会社 代表取締役社長 小形 博行

はじめに

新型コロナウイルス感染症の流行の勢いは今もとどまることなく、私たちの脅威となっています。罹患された方々に心よりお見舞い申し上げますとともに、医療関係者の皆様や、感染拡大防止に日々取り組まれている多くの方々に深く感謝申し上げます。

エスビー食品グループでは、昨年より対策本部を設置し、感染予防・拡大防止に向け対策を徹底し、従業員の安全確保を最優先とした対応を進めるとともに、生産・物流の現場においては、衛生管理と感染リスクの対策を徹底の上、継続して製品の安定的な生産・供給に努めてまいりました。

いまだ収束の兆しが見えず、先行きは不透明な状況ですが、当社グループとしましては、さまざまな環境変化やお客様のニーズの変化を捉えて、柔軟かつスピーディに対応することで、今後も食品メーカーとしての使命を果たしてまいります。

香辛料のトップメーカーとして

外出機会の減少など、昨今のさまざまな環境変化のなかで、家庭で食卓を囲むことの価値が見直されており、食品メーカーの果たす役割も、より一層大きなものになってきています。

当社グループは、創業者・山崎峯次郎が国産初のカレー粉の製造に成功してから約1世紀の長きにわたり、スパイスやカレー、わさび、フレッシュハーブなど、食卓を彩るさまざまな製品をお届けしてまいりました。

これからも香辛料のトップメーカーとして、長年培ってきた技術力と開発力、スパイスとハーブに関する知見といった当社グループならではの強みを活かし、おいしさはもちろんのこと、より社会に役立つ研究開発や製品開発に取り組み、お客様の豊かな暮らしに貢献するとともに、ビジョンに掲げる「おいしく、健やかで、明るい未来」を創る企業を目指してまいります。

第2次中期経営計画の進捗状況と2020年度の振り返り

2022年度までの3年間を期間とする第2次中期経営計画においては、基本方針「『地の恵み スパイス&ハーブ』をコアコンピタンスとした事業を推進するとともに、持続可能な企業と社会の実現を目指す。」のもと、「お客様のしあわせ」「従業員のしあわせ」「未来の人々のしあわせ」の3つを実現するべく、それぞれに重点戦略と重点施策を設定し、取組みを進めています。

初年度の2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、当社グループの事業環境にも大きな変化が見られたものの、現時点では利益面を中心に概ね計画通り推移していると考えています。

事業環境の変化の中で特に顕著であったのが、香辛料や中華などの基礎調味料の需要が大きく増加したことです。在宅時間が増えるなかで、お店で出てくるような本格的な料理を家庭で作ってみたいというニーズが急拡大したことによるものと捉えており、特にスパイスは著しい伸びを示しました。

当社グループでは、複雑化・高度化していく食のニーズに対し、以前よりお客様の消費動向や市場構造の変化を踏まえた提案を続けてまいりました。例えば、時短・簡便調理のニーズに対応した製品を拡充する一方で、手作りや本格調理のニーズに応えるため、スパイスなどの基礎調味料の提案にも力を注いでまいりました。昨今の市場環境の急速な変化が、継続してきたこれらの取組みを後押しするかたちになったと考えています。

スパイスとハーブには、無限の組み合わせで食に彩りと豊かな風味を加え、バリエーションを増やす役割があります。手の込んだ料理を楽しむ、健康を意識して食事を見直すなど、食の持つ役割が多様化しているなかで、その存在意義は非常に大きくなっていると認識しています。

第2次中期経営計画における「お客様のしあわせ」には、「スパイスとハーブに関する事業の拡大」および「健康訴求型製品、高付加価値製品の強化」という重点施策を設定していますが、これはまさに、食の役割の多様化に対応するものです。

今後もさまざまな取組みを通じて、お客様の「食を楽しむ」日々を支えていくとともに、スパイスとハーブのリーディングカンパニーとして、活性化した市場のさらなる拡大に貢献してまいります。

第2次中期経営計画
(2020~2022年度)PDFファイルを開きます

持続可能な企業と社会の実現に向けて

当社グループでは、社会に価値を提供する企業として永続的に存在し、成長し続けるために取り組む重要課題を「エスビー食品ミッション」として掲げています。
この「エスビー食品ミッション」のもと、事業を通じてSDGs(持続可能な開発目標)の達成に寄与することを目指し、さまざまな活動に継続して取り組んでまいります。

具体的には、サステナビリティ推進の実行力強化に向けて、SDGsの推進機能を担う専門部署および部門横断型の「サステナビリティ委員会」を設置し、社会・環境に配慮した原料調達や製品開発、企業と従業員がともに成長できる関係構築などに取り組んでいます。

また、地球環境保全への取組みとして、この度、当社グループのCO2排出量削減目標を新たに設定しました。気候変動による香辛料の調達への影響など、地球温暖化が当社グループの事業にもたらすリスクは非常に大きいと考えています。カーボンニュートラルの達成に向けて、グループ一丸となって取り組んでまいります。

エスビー食品グループ CO2排出量削減目標

  • 12050年カーボンニュートラルを目指します。
  • 22030年までにCO2排出量50%削減を目指します。(2019年度比 スコープ1・2相当)
  • 32030年までにサプライチェーンCO2排出量30%削減を目指します。(2019年度比 スコープ3相当)

当社グループではバリューチェーンの各段階において、社会貢献や環境負荷低減に配慮した企業活動を推進しています。原料調達においては、産地の自然環境保全やフェアトレードを推進するとともに、持続可能な調達の実現に向けて、グループ一丸となって取り組んでいます。研究開発、製品開発においては、お客様の視点に立って、安全・安心で価値ある製品や、環境と社会に配慮した製品の開発を進めています。

安全・安心への取組み強化については、生産履歴に関する情報管理システムの充実や、生産現場での作業品質の向上などに引き続き取り組んでまいります。

重要な経営戦略のひとつである「ダイバーシティ・マネジメント」については、働く場所と時間をより柔軟に選択することができる「新しい働き方」の推進にも力を入れ、利用日数制限を設けない在宅勤務制度や、コアタイムを設けないフレックスタイム制の運用を行っています。
また、子育て支援を推進する企業として、より高い水準の取組みを行ったことから、今回「プラチナくるみん」の認定を受けました。今後も、従業員一人ひとりがそれぞれの能力や個性を最大限に発揮できるよう、取組みを進めてまいります。

コーポレート・ガバナンスについては、執行役員制度のもと、取締役と執行役員の役割を明確にすることで、意思決定と業務執行のスピードアップを図り、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応するとともに、取締役会の実効性を高めるための取組みを継続して進めてまいります。
また、当社グループ全体の内部統制の充実を図るとともに、企業活動を取り巻くさまざまなリスクに対しては「リスクマネジメント委員会」を中心として、継続的に管理体制を強化してまいります。

皆様から信頼され、選ばれる企業を目指して

これからも、お客様視点での研究開発や製品開発、マーケティング活動の強化に積極的に取り組むとともに、当社グループの強みをさらに伸ばし、ブランド価値を高めていくなかで、さらなる企業価値の向上を目指してまいります。
そして、お客様はもとより、株主、お取引先、地域社会、そして従業員を含め、すべてのステークホルダーの皆様から信頼され、選ばれる企業を目指して、事業活動に取り組んでまいります。

今後ともご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。