「食」だけでなく「農」としての学びも実感 ~2017年 忍野試験農場研修

忍野試験農場では、毎年若手技術系社員の研修を行っており、今年もその季節となりました。
商品を作る上で、原料の栽培現場を見て、実際に手を動かす本研修は、とても貴重な機会です。今回は、初めて研修に取り入れた作業もありましたので、その様子をご紹介します。

忍野試験農場

講義

今年も、まずは忍野試験農場で栽培しているワサビや唐辛子、バジルなどを前に、各々の特徴や栽培の様子などの説明を受けました。
ワサビと言えば沢での栽培を連想するかもしれませんが、実は畑でも育ちます。 なかなか見る機会もないので、研修生も興味津々で質問をしていました。 唐辛子はとても辛味が強いものを栽培しています。大きく育っていますが、食べてみたいような、食べたくないような…。

畑で育つワサビを確認

試験栽培中の植物の特徴や栽培の様子を聞きます

ワサビ田の作土洗い

今回は、研修では初めてとなるワサビ田の「作土洗い」を行いました。
これは、栽培中に溜まった泥などを洗い流して、生育環境を整えるための作業です。 ホースをワサビ田の深くまで差込み、水流で砂利を洗浄していくのですが、なかなかの重労働です。 交代しながら全員で一生懸命作業を行いました。 これで来年のワサビもいきいきと育ってくれることでしょう。

水はけがよくなり、作業の重要性を実感

ワサビ&ホースラディッシュの収穫・試食

ワサビとホースラディッシュの収穫体験・試食も行いました。富士山の伏流水で、立派に育ったワサビは抜き応えがありました。また、ホースラディッシュは上手に掘らないと、根を傷つけてしまいます。担当者にアドバイスを受けながら、慎重に掘り進めていきました。

力強く、慎重に土を掘り起こします

  • おろしたワサビは、上品ながら「ツーン」と鼻にぬける辛味。
  • 「ワサビの茎の浅漬け」も試作。お湯をかけると、茎の色が鮮やかな緑に変わります。

オリジナルのブレンドハーブティー

毎年恒例となっている、忍野農場で試験育成中のハーブを使ったブレンドハーブティー作り。 研修生がチームごとにオリジナルブレンドを考案します。今年も個性豊かな香り・風味が生まれました。

実際に触って香りを確かめたり効能を聞いたりしながら、好みのハーブを組み合わせます

香り・風味のバランスはどのように仕上がったのでしょうか

試作・試飲したハーブティー

味・香りともに癖がなく飲みやすい。ミントのすっきりとした後味!

テーマ:風邪をひいたときに飲みたい

  • ジンジャーミント
  • 西洋オトギリソウ
  • ドーヌバレータイム
  • レモングラス
  • スペアミント

ほのかに甘く、香りが強い。レモンのような爽やかな香り!

テーマ:レモン系

  • レモングラス
  • レモンバーベナ
  • レモンタイム
  • フルーツセージ
  • ヘリオトロープ
  • パイナップルセージ

フルーツのような華やかさの中にほろ苦さのある複雑な香り。苦みが強めに出てしまいました…。

テーマ:美容を意識

  • レモンバーム
  • フルーツセージ
  • ワイルドストロベリー
  • オレンジスパイスタイム
  • ユーカリアップル
  • ステビア
  • パイナップルセージ
  • チェリーセージ

栽培しているハーブの中に、「ステビア」があります。
その葉を煮出して、シロップも作ってみました。砂糖が入っていないとは思えない甘さに驚きでした。

ハーブティーに合わせるシロップも試作

研修生たちは、スパイスやハーブの栽培体験を通じ、「食」だけでなく「農」としての面白さや大変さも実感し、 充実していたようです。