忍野試験農場では栽培技術や品種に関する研究を行い、この成果を原料産地に応用することを目的としてさまざまな種類のスパイスやハーブを試験栽培しています。
「マスタード」の栽培を2回にわたりご紹介しています。今回は「第2回目」です。
マスタード栽培日誌 第2回目
前回(第1回目)はマスタードの開花までの生長の様子をご紹介しました。
今回は大きく育ったマスタードの開花から種子の収穫までの様子をご紹介します。
1花が出揃う
開花し始める頃はかなり暖かく、満開まで一気に進みます。まるで黄色いじゅうたんのようです。
2結実
花が終わると実がつき始めます。中に詰まった種子の重さで頭が一斉に垂れてきます。
細長い実の中にはマスタードの種子が詰まっています。
エピソード
種子を狙ってカワラヒワが何羽も飛んできていました。可愛らしい姿の鳥なのですが、どうやらマスタードの種子が大好きなようです。食べられた箇所は種子がなくなっていました。(下部写真:赤丸部分参照)
対策を考えなくてはいけません。そこで、マスタード栽培区画全体にネットを掛けることにしました。
3ネット張り
ネットを厳重に張って、種子を守ります。そして、全体が茶色く色付くのを待ちます。
4収穫・乾燥
全体が茶色くなったら収穫です。収穫後は乾燥させて種子を取り出しやすくします。
5種子を取り出す
枝ごと莢(さや)をしごいて種子を取り出します。その後、選別をして種子のみを取り出します。
種子の収穫までを紹介しましたが、途中で思わぬ課題が発生しました。
忍野農場では今まではほとんど見かけなかった鳥「カワラヒワ」は、種子が大好きなようで厳重に覆いをしないと隙間から入り込んでしまいます。
対策にひと苦労でしたが、最終的には無事に収穫することができました。