忍野試験農場では栽培技術や品種に関する研究を行い、この成果を原料産地に応用することを目的としてさまざまな種類のスパイスやハーブを試験栽培しています。
「マスタード」の栽培を2回にわたりご紹介します。今回は「第1回目」です。
マスタード栽培日誌 第1回目
今回のテーマはマスタードです。
料理のスパイスとして使われているのは、種子の部分です。ホールや粉砕したパウダーのほか、パウダーに水分などを混合したペーストの形態で使われています。
ホールはマリネやピクルス、パウダーはからし漬けや汁物、ペーストはおでんやしゅうまい、サンドイッチのほか、肉の味を引き締めるなど、幅広く利用されています。
さまざまな料理に幅広く使えるマスタード。辛味をアクセントに、豊かな味わいが楽しめます。
和洋中の料理に活躍するおなじみのスパイスですが、植物としてはどのように生育していくのでしょうか。
第1回目は開花までの生長の様子をご紹介します。
1種まき~発芽
まずは種まきです。 球形が約1mmほどの小さな種子を土にまき、水やりを行います。気温が20℃前後になると10日ほどで発芽し、可愛らしい双葉が出てきます。
マスタードの種子
マスタードの新芽
2生長1ヶ月
種まきからおよそ1ヶ月で、葉の枚数がここまで増えました。
3生長1.5ヶ月
さらに葉が大きくなり、茎が伸びて地面から70~80cmの高さまで生長しました。
4開花
気温が上昇して暖かくなり、ついに黄色い花が咲きました。華やかな色合いが大きく育った緑葉によく映えます。
マスタードはアブラナ科に属する植物ですが、花は同じくアブラナ科の菜の花にそっくりですね。
マスタードの花
無事に大きく育つでしょうか。
次回は種子の収穫の様子をお伝えします。