おいしさとともに健康をお届けする企業として、すべての社員が健康で活躍できる“健康企業”を目指しています。その実現に向けて、健康推進方針を掲げ、社員一人ひとりが健やかに、生き生きと働ける環境づくりに取り組んでいます。
また、社員自身が「健康であることを実感できる」ことを重視し、心身の状態に寄り添った支援と、継続的な改善を進めています。
健康推進方針
エスビー食品グループのビジョン「『地の恵み スパイス&ハーブ』の可能性を追求し、おいしく、健やかで、明るい未来をカタチにします。」のもと、おいしさとともに健康をお届けする企業として、社員一人ひとりが健やかであることが基盤と考え、社員がより生き生きと活躍できるよう健康管理を推し進めます。
健康推進体制
社員の心身の健康維持・向上を目的として、「健康推進局」を設置し、社員の健康状態の確認・分析、個別支援、健康教育および啓発活動を行っています。
健康推進局は、年2回、取締役会に対して社員の健康状態や課題、それに基づく施策とその成果について報告を行い、経営層と連携しながら健康推進活動を進めています。
同局には、常勤の保健師のほか、管理栄養士や産業カウンセラーの資格を持つスタッフが在籍しており、社員の多様な個別相談にも対応しています。
国内のすべての拠点には、従業員数に応じて衛生管理者(50名以上の拠点)または衛生推進者(49名以下の拠点)を選任し、健康推進局と連携して職場の健康管理を推進しています。
また、従業員組合とは毎年意見交換を行い、会社の取り組み内容や健康課題を共有するとともに、組合からの意見や要望を施策に反映させています。
目標への取組み
当社は健康経営で解決したい経営課題として「企業の生産性の向上」と「社員個々のWell-beingの実現」を掲げ、その達成に向けた健康への投資と最終的な目標値を戦略マップとして可視化しています。
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当社は健康経営における目標指標として「アブセンティーズム」「プレゼンティーズム」を設定し、その低減のためには、社員個々の行動変容と自身の健康状態の正しい認識が重要であると考えています。
そこで下記の2項目の健康増進目標を第3次中期経営計画の非財務目標とし、両目標指標と併せて取締役会等でその進捗を管理しています。
第3次中期経営計画非財務目標(社員の健康増進)
目 標 | 目標値 | 達成時期 |
---|---|---|
「食事」「運動」「睡眠」に関する生活改善プログラムの実施率 | 70% | 2026年3月 |
保健師・栄養士による特定保健指導の実施率(期間累計) | 100% | 2026年3月 |
目標指標 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 |
---|---|---|---|---|
アブセンティーズム | 2.4 | 4.3 | 4.5 | 3.6 |
プレゼンティーズム | 7.63 | 7.56 | 8.23 | 7.84 |
※アブセンティーズム:傷病を理由とした5日以上の休業(有給休暇・欠勤・休職を含む)日数の全社員平均
※プレゼンティーズム:ストレスチェック委託会社独自の設問(10点満点)での平均点
生活習慣病予防への取組み
健康診断
- 35歳以上の社員には法定項目を超える生活習慣病予防健診を実施しています。
- 40歳・45歳・50歳・55歳・60歳の社員には、定期健康診断に代えて人間ドックを実施しています。
- 人間ドック対象年齢及び61歳以上の社員には、1万円分のオプション検査料を補助しています。
- 50歳の社員には、脳検査(MRI)の費用を補助しています。
- 集団健診を実施している拠点では、健康保険組合の保健師・管理栄養士による面談を実施しています。
施策
- 「健康ポイント制度」
健康維持・増進の取り組みに対してポイントを付与し、社員の自主的、継続的な取組みを支援しています。 - 「健康推進局通信」
職場や家庭で行えるストレッチやトレーニングを紹介するオリジナル動画や、社内の管理栄養士による食にまつわるコラムを定期的に発信し、社員の生活習慣改善やヘルスリテラシー向上への働きかけを行っています。 - 「保健師による全員面談」
常勤の保健師による社員全員との個別面談を行っています。定期健診やストレスチェックの結果に基づく指導や、健康相談を通して、個々の社員自身の健康への気づきを促しています。
メンタルヘルスケアへの取組み
- 新入社員、及び2年目・3年目社員にメンタルヘルス研修を実施し、セルフケア支援を行っています。
- 入社一年目の新卒社員は毎月一度心身のセルフチェックを行い、不調がみられる社員には保健師が個別にケアをしています。
- 管理職に、メンタルヘルス研修、ハラスメント研修を実施しています。
- 社内及び社外に相談窓口があり、電話・メール等で気軽に相談できる体制があります。
過重労働対策
- ワークライフバランスの推進・過重労働対策として、総実労働時間の目標設定・フレックスタイム制・在宅勤務制度・連続休暇取得奨励・年次有給休暇の一斉取得等を行っています。
- 入退館管理システムにより出退勤時刻を記録し、在社時間に基づく長時間労働者対応を実施しています。
- 月間の所定外労働時間が80時間を超えた場合、対象者全員に「労働者の疲労蓄積度診断チェックリスト」に追加質問を加えた独自の質問票に回答してもらい、産業医面談希望の有無および体調確認を実施しています。回答は保健師が確認し、産業医面談の必要がある結果については、本人へ連絡し産業医面談に繋げています。
病気の治療と仕事の両立支援への取組み
- 健康推進局が窓口となり、職場復帰、就業と治療の両立支援を行っています。
- 短時間勤務、始業・終業時刻の変更、フレックスタイム制の適用などの勤務制度により、スムーズな復職および柔軟な働き方による治療の両立が可能です。
- 復職時や相談があった際には、産業医面談を実施し、産業医の意見に基づき、就労支援をしています。
女性の健康への取組み
- 希望者に子宮頸がん検診・乳がん検診を含んだ定期健康診を実施しています。
健康に関する経年データ
2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
---|---|---|---|---|---|
定期健康診断受診率 | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% |
精密検査受診率 | 41.6% | 45.6% | 41.7% | 37.8% | 28.3% |
ストレスチェック受検率 | 95.6% | 96.0% | 94.7% | 95.4% | 94.8% |
高ストレス者率 | 12.7% | 12.3% | 13.0% | 13.3% | 13.7% |
メタボ非該当 | 80.4% | 82.6% | 80.4% | 84.8% | 80.0% |
BMI25未満 | 76.4% | 74.7% | 74.7% | 75.2% | 75.8% |
血圧 正常域 | 88.5% | 87.0% | 88.7% | 88.0% | 88.3% |
血糖 軽度異常以下※1 | 87.9% | 89.0% | 88.1% | 89.1% | 88.4% |
脂質 軽度異常以下※2 | 69.0% | 72.0% | 71.4% | 72.9% | 71.3% |
非喫煙者 | 77.1% | 78.7% | 79.9% | 79.9% | 79.6% |
運動習慣者※3 | 34.3% | 35.0% | 36.2% | 42.9% | ― |
※1:空腹時血糖、HbA1cが人間ドック学会判定区分で軽度異常以下
※2:HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪が人間ドック学会判定区分で軽度異常以下
※3:「1回30分以上の運動(軽く汗をかく程度)をどのくらいしますか?」の問いに、1~2回/週以上と回答した者の割合
2024年は調査方法変更によりデータなし
労働安全衛生
当社では、働きやすい環境の整備に向けて労使間で定期的な協議の場を設けていますが、労働安全衛生に関しても適宜テーマを設定し、さまざまな活動を行っています。 運営組織としては、各工場で安全衛生委員会を設置し、食品製造工場としてより安全・安心な労働環境づくりを目指しています。
また、本社などの大規模事業所では社員が働きやすいオフィスの整備・安全衛生・防災活動などを目的としてオフィス環境委員会を設置しています。 その他の在籍10人未満の規模の事業所も含めた全拠点では衛生推進者を選任し、すべての職場を網羅した安全衛生に取り組んでいます。
外部からの評価「健康経営優良法人2025」
当社は、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人認定制度」において、「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されました。2020年に初めて認定を受けて以来、6年連続で認定を受けています。
おいしさとともに健康をお届けする企業として、社員一人ひとりが健康で活き活きと活躍できる「健康企業」を目指し、実質的健康度の向上に向けた取組みを進めています。
- 健康経営優良法人認定制度について
- 健康増進の取組みなどについて、特に優良な健康経営を実践している法人を日本健康会議(経済産業省が設立)が毎年顕彰、認定する制度です。
健康への取組み方針の発信や定期健診の受診状況、労働時間の適正化、メンタルヘルス不調者への支援など29の項目について、一定レベル以上での実践が認定基準となっています。