専門誌「包装技術」(公益社団法人日本包装技術協会発行)2016年1月号「気になるパッケージ」で事例発表されました。
- タイトル:新ラー油キャップの開発
- 著者:酒田充紀(エスビー食品株式会社)
「ラー油」はラーメンや餃子など、中華料理の香りや辛味を演出する、調味料です。
S&Bのラー油はシェアNo.1※1。多くのご家庭の食卓にあるからこそ、お客様から様々なご要望をいただきます。
※1インテージ SRI 香辛料ラー油市場2011年4月~2015年3月累計販売金額
このたび、その声にお応えして、使いやすい「新ラー油キャップ」を開発し、商品化しました。
「新ラー油キャップ」の特徴とこだわりを紹介します。
特徴1ラク押しボタン
徹底的にこだわった「押しボタン」の設計
こだわり!
指先にフィットする絶妙なボタンの凹みにより、気持ちよくプッシュできます。
さらに、ボタンの倒れる方向に「てこ」の原理を用い、より小さな力で簡単に押せるように設計しました。
従来キャップに比べて押す力は1/3になりました
従来キャップと比べてボタンの押しやすさの調査(S&B調べ)
新ラー油キャップの押しやすさを、約9割の方々が実感しました。
ボタンの押しやすさ※2
従来キャップ | 新キャップ | |
---|---|---|
押す力 | 2.5kgf | 0.7kgf 約1/3の力で押せます |
※2プッシュプルゲージにて、ボタン部分を抑えてボタンが押された最大圧力を測定
特徴2「ノズル周りが汚れにくい!」
「ラッパ形状」ノズル&「漏れにくい」蓋のピン
こだわり!
- 蓋のピンがノズル孔に挿入され、しっかり密封されるよう、蓋のピンとノズル孔の形状にこだわりました。蓋をした状態で振っても、ラー油が漏れにくくなりました。
- ラー油がノズルの裏に回りこみにくくするために、ノズルのラッパ形状の角度にもこだわりました。そのため、液切れがよく、液だれしにくくなりました。
キャップ内のラー油のベトツキ汚れを検証
ラー油を半年使用した際のキャップ内の汚れを調査※3(S&B調べ)
※3半年の使用量(10g S&B調べ)を使用した後の状態で調査
実際に使用した結果、ノズルの形状による液切れの良さや、蓋のビンの設計等から、キャップ内が汚れにくくなっているのがわかります。
特徴3倒れても漏れにくい構造
ビンの口部と接触するキャップの裏部分に突起
やわらかいボタンの裏側は、ビンの口部を塞ぐパッキングの機能を果たします。
ガラスビンと接触する部分に、小さな凸状の「突起」を加工して密着性を向上しました。
こだわり!
ガラスビンとの接触面を徹底的に調べ、凸形状のリングは、ビンとの密着性が最も高くなる直径形状にしました。
これからもラー油やその他の商品において、お客様がより使いやすい容器・包装の検討を行って参ります。