五感を使ってスパイス&ハーブを学ぶ一日 ~忍野試験農場研修~

忍野試験農場では、毎年技術系若手社員を対象とした研修を実施しています。
この研修では、生のスパイスやハーブを間近に見たり触れたりと、農作業の一部を実際に行うことも含まれており、他ではなかなか味わえない内容が特徴です。
2016年度の技術系若手社員研修の一部をご紹介します。

ホースラディッシュ(西洋わさび)の収穫風景

今年はホースラディッシュの収穫をはじめ、ワサビの鉢上げや収穫、バジルの播種などを行いました。
土づくりから始める農作業は、自然を相手にした地道な作業で、根気がいることを実感するひとときです。

ハーブティー試作・試飲の様子

毎年恒例のオリジナルハーブティーの試作・試飲会も行いました。試験育成中の数多くのハーブの中から、各自が思い思いのハーブを組み合わせ、摘みたてのハーブの香りを楽しむとともに、ブレンドの難しさを体験しました。また、ドライハーブティーとの比較試飲も行い、それぞれの味や香りを学びました。

咲き始めのサフランを発見!

今年はちょうどサフランの花が咲き始めていたため、こちらもハーブティーに使ってみることにしました。果たして、サフランティーはどのようにできあがったのでしょうか。

サフランの花
エキゾチックな芳香が漂います。

サフランのハーブティー

雌しべ

サフランの雌しべは、水やぬるま湯に浸すときれいな黄色が出ます。これは、雌しべに含まれる「クロシン」という水溶性の色素成分によるものです。パエリアやリゾットなどの料理で色付け、香り付けに使われることが有名ですが、見た目にも鮮やかなハーブティーとしても楽しめました。

サフランを使ったブレンドハーブティーの感想

サフラン(雌しべ)を用いて、パワーが出そうな、明るい黄色が表現できました。香りはレモングラス、レモンバームの爽やかなレモン系が引き立ち、味わいはステビアで甘味をつけ、アクセントとしてジンジャーミントとローズマリーを加えることですっきりとした後味に仕上がりました。

サフラン、ステビア、レモングラス、レモンバーム、ジンジャーミント、ローズマリー、パイナップルセージのブレンドです。

花びらの色は?

花びら

淡い紫色の花びらを湯に浸すと、元の色とは異なり、写真のようなきれいなグリーン色が出ました。

研修生たちは、農場で栽培を体験しながら採れたての収穫物の味や香りに触れることで、スパイスやハーブをより身近に感じました。