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ハーブティーにしてみましょう
ハーブティーイメージ
ハーブを料理に使うと、香りは変わるのでしょうか?
ここでは、ハーブティー、ハーブビネガー、ハーブオイルの場合の香りの成分を"見て"みましょう。
5cm程度のローズマリー2本をティーポットにいれ、90度以上のお湯を注ぎます。3分ほど蒸らせばハーブティーのできあがりです。さあ、どんな香りがするでしょう?
すっきりさわやかな雑味のない香りがしませんか?
ガスクロマトグラフを使って、ハーブティーにした場合の香りを“見て”みましょう。図2をご覧の通り、刻んだローズマリーに似て、爽快な清涼感が際立っていますが、刻んだ場合(図1)とは異なる図が表現されていることがわかりますよね。
図2 ローズマリーの主な香りの成分の比較〈ハーブティー〉
(刻んだときの「シネオール」のピーク面積を100とした場合)
ハーブビネガーにしてみましょう
ハーブビネガーイメージ
次にハーブビネガーの香りを"見て"みましょう。
常温でビネガー100mlに5cm程度のローズマリーを2本入れます。
まず酢の強い香りをまず感じ、ほのかにローズマリーの香りを感じませんか?
ビネガーに溶け出したローズマリーの香りは、ビネガー自身の成分である酢酸やその他の香りと一体化します。
(図3)刻んだときやハーブティーと比較して全体に小ぢんまりした図になりました。
中でも、酢の香りがたっているのがわかります。
また、爽快な清涼感が特徴的な様子がわかりますね。
図3 ローズマリーの主な香りの成分の比較〈ハーブビネガー〉
(刻んだときの「シネオール」のピーク面積を100とした場合)
図3 拡大図 ローズマリーの主な香りの成分の比較〈ハーブビネガー〉
(刻んだときの「シネオール」のピーク面積を100とした場合)
ハーブオイルにしてみましょう
ハーブオイルイメージ
次にハーブオイルの香りを"見て"みましょう。
常温でオリーブオイル100mlに、5cm程度のローズマリーを2本入れます。
さて、どんな香りがするでしょう?
ハーブビネガーで感じたビネガーの香りの強さほどオイルの香りを感じません。
また、刻んだハーブやハーブティーのときほど強い香りも感じないのではないでしょうか?
(図4)こちらも全体に小ぢんまりした図になりました。
ハーブティーやハーブオイルと比較すると、すっきりさわやかな香りに加えて少し重厚な香りが目立つのが特徴的です。
図4 ローズマリーの主な香りの成分の比較〈ハーブオイル〉
(刻んだときの「シネオール」のピーク面積を100とした場合)
図4 拡大図 ローズマリーの主な香りの成分の比較〈ハーブオイル〉
(刻んだときの「シネオール」のピーク面積を100とした場合)