強い甘みが特徴
科名 | マメ科 |
---|---|
原産地 | 中国北部 |
利用部位 | 根、走根 |
別名 | 甘草(かんぞう)、リカリス |
特徴
こんなスパイス&ハーブです。
砂糖の数十倍の甘さがあるとされる、甘み成分のグリチルリチンを含んでいます。
形状
外観は、暗褐色ないし赤褐色の縦しわを持つ外皮に覆われた円柱形。内部は淡黄色、繊維質で、わずかに特有の香りがあり、甘味をもっています。
語源・別名
リコリス
エピソード
古くから伝わってきたスパイス
甘草は、世界各地で古代から薬用として広く用いられてきました。日本へは奈良時代に伝えられたようで、正倉院の御物中にも保蔵されています。
江戸時代に造られた甘草屋敷
明治維新とともに外国から砂糖が輸入されるようになるまで、甘草は栄養剤として珍重されるとともに、調理の際の甘味料としても重視されてきました。江戸時代には、幕府は農民に対して甘草を栽培するよう命を下していたほどで、なかでも江戸に近く、気候的にもそれほど強い風が吹かず、しかも高原型で乾燥している甲斐の国(山梨)は、甘草栽培の最適地だったようです。この地で、江戸幕府に納める甘草栽培をしていた高野家の屋敷は、重要文化財の指定を受け、旧高野家住宅の名で現在も保存されているのですが、甘草栽培をしていたことにちなみ、“甘草屋敷”とも呼ばれています。
適した料理
キャンディや飲料、漬物、佃煮など
独特の甘みが、キャンディや飲料などのほか、漬け物、佃煮などに用いられます。カレー粉の原料に使われることもあります。