豚の角煮の八角が…(失敗談)

Q豚の角煮を作る際、八角を1つ入れたら、香りがきつくなってしまいました。
香りを弱めたり飛ばしたりする方法は無いでしょうか?

A

八角(別名:スターアニス)は、中華料理、特に豚肉・鴨肉などの甘い香り付けに良く用いられるスパイスです。豚の角煮は代表的な使用例ですね。

八角は、形の見た目がかわいらしく、つい料理に大量に使いたくなってしまうスパイスですが、「大量を長時間一緒に煮込む」ことによって料理への香りの作用が強くなってしまいます。
今回、ホール(原形)を1個煮込んで、とても香りが強くなってしまったとのことですが、豚の角煮に一度ついてしまった香りを和らげることはなかなか難しいかと考えます。
スパイスやハーブは一般的に、熱を加えたり、時間が経つにつれて香りが弱まってしまう性質がありますが、豚の角煮ですとこれ以上煮込む程の汁気がありませんよね…。
そこで、他の調味料の風味を借りた、次のような方法をご提案致します。
参考にして頂けたら幸いです。

  • 1)お酢を加えて煮込む
    残った煮汁に、水とお酢を加えて煮込みます。
    残り煮汁50ccに対しお水150ccとお酢30cc程度が目安です。
    お酢のさっぱりとした酸味で、八角の強い香りが薄まります。
    角煮のお肉自体もさっぱりとして、食べやすくなることと思います。
    (お酢の量はお好みで調整してください。)
  • 2)ハチミツを加えて煮込む
    残った煮汁に、水とハチミツを加えて煮込みます。
    残り煮汁50ccに対し、お水100ccとハチミツ大さじ3程度が目安です。
    ハチミツの独特の風味と甘みが加わることで、八角の強い香りがあまり気にならなくなるかと思います。ハチミツが加わるとこってりとした味わいになるので、角煮のボリューム感も損なわれません。
    (ハチミツの量はお好みで調整してください。)

以上の2つがとても簡単にできる方法なのでおすすめです。

もう少し詳しく

スパイスやハーブは入れすぎると大変な香りになってしまいます。
是非次回は、今回の半量の八角で(半分に割って)、煮込み時間を短くしてみてください。
(仕上げまで一緒に煮込むのではなく、先に八角のみ鍋から取り出してあげてください。20分程度の煮込み時間から様子をみてはいかがでしょうか。)
そして徐々に煮込み時間を長くしたり、スパイスの量を増やしたり…と調整してみて下さい。
「まずは少量から…」少しずつスパイスの量を調整して、適量を見つけていくことが、スパイスを使いこなすコツです!

また、八角のみではなく「しょうが」や「シナモン」などのスパイスを少量一緒に煮込んで頂くのもおすすめです。複数のスパイスを使うことによって1つのスパイスの香りだけが突出することなく、奥行きのある香りが生み出されます。
これをスパイスのミックス効果と呼んでいます。

是非いろいろお試し頂いて、スパイスを楽しんで使いこなして頂ければと存じます。

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