生活習慣病と食生活

高齢化社会の進行とも相俟って、がんや脳梗塞・心筋梗塞・糖尿病などの生活習慣病が国民の健康上、大きな問題となっています。特にがんは、医学が目覚しく進歩した現在でもなお死因のトップに位置しています(表参照)。

表:厚生省・平成11年人口動態統計月報年計(概数)の状況より

主な死因別にみた死亡率の年次推移

しかし最近、がんの発生要因は私達のライフスタイル、とりわけ食事のとりかたに大きく依存していることが分かってきました。つまり日々の食習慣とがんの発生にかなりの関係があることが明らかになってきたのです。がんを引き起こす要因のうち35%は食べ物が占めている、という研究報告もあります(図参照)。

生活習慣病が“食原病”と言われるのも、こんなところに根拠があります。

図: ヒトのがん発生の要因

これは逆に言えば、食生活を改善することで、がんにかかりにくい体質を作る、即ちがんを予防することもできるということを示しています。食のスタイルを変えることで病気を防ぐ、このことは生活習慣病全体にも言えることでしょう。

(参考)エスビー食品広報主催マスコミ向け第四回スパイスと食のフォーラム「香辛料のもつ機能性」講師・大澤俊彦1998.5、「がんを防ぐ52の野菜」大澤俊彦・法研、「スパイスには病気を防ぐこれだけの効能があった!」大澤俊彦・井上宏生・廣済堂出版