スパイスの歴史に関するお話マルコポーロの「東方見聞録」

一粒が銀貨一枚に相当したというこしょうの他、シナモン、クローブ、ナツメッグ、ジンジャーなどを産する東洋は、宝の島として目に写り、東洋進出への夢をかきたてました。

その東洋を旅したマルコポーロの「東方見聞録」(1299年)で紹介された、絹織物、中国やスパイスを産する島々、日本(ジパング)の純金で造られた宮殿の話などが、ヨーロッパ人に一層強烈な印象をあたえ、東方の関心をかきたてました。そして15世紀末からはコロンブスをはじめバスコ・ダ・ガマ、マゼランなどが活躍した大航海時代が幕を開けました。時代はスパイスを巡る激しい争奪戦が繰り広げられるスパイス戦争の時代へと移っていったのです。

  • マルコ・ポーロ一行の旅姿を描いた絵
  • 旅人マルコ・ポーロが住んだ家跡