お店の看板メニュー
ドライカレー
スパイスがピリッと効いたカレーピラフに、深いコクのあるドライソースをかけた一品は、創業当初からの定番メニュー(本店限定)。お互いの相性にこだわった2種類のカレーは、はじめから混ぜても、ピラフのアクセントとしてソースを食べても。ひと皿でさまざまな味わいを楽しめる。
1972年開店。この味を求めて
全国から訪れる
お客様の
長い行列は、
今や湘南の定番風景。
創業からの定番メニューも、
日々の“進化”を止めない!
責任者 / 武内佐助 さん
珊瑚礁の監修で生まれた
レトルト商品
湘南ドライカレー
生クリームと牛挽肉の豊かなコク。濃厚なカレーソースで作り上げた、大人気ドライカレー。
はじまりは
「街の牛乳屋」。
客足が絶えない名店の秘密
珊瑚礁はもともと牛乳屋さんからスタートしています。鎌倉・七里ガ浜は、サーフィンを楽しむ方が多くいらっしゃいますが、当時は、お腹を空かせて海から上がって来た人たちが、食事をとれる場所がほとんどありませんでした。そんな方たちに喜んでもらいたいと先代の祖父が、乳製品をたっぷり使ったカレーを開発したのがはじまり。当初は、洋食メニューの一つとして提供していましたが、次第にカレーが人気メニューとして定着していきました。
そこから珊瑚礁本店としてオープンしたのが1972年。“古き良きハワイアンテイスト”をコンセプトにした内装やBGM、アロハシャツのユニフォームは、創業から今も貫いているスタイルです。元牛乳屋さんの名残りというわけではありませんが、デザートにソフトクリームを提供しているのは、本店だけなんです。
珊瑚礁のカレーのこだわりは、時代に合わせて全てのメニューが“進化”し続けていること。カレーソースには、自家調合のスパイスを含めて、常時数10種類をブレンドしていますが、日頃からお店のスタッフ皆で意見を出し合い、その比率や分量を変えています。
お店の特徴でもある乳製品たっぷりのコクと、素材の旨み、カルダモンなどのこだわりのスパイスから生まれる定番メニューも、ずっと同じではなく、そのときどきで「これだ!」と思えるベストな味になるように工夫しています。
現店主の父は、遠方からも多くのお客さまが足を運んでくださる理由について「夏の暑い日に湘南でカレーを食べる、というイメージが良かったのでは」とよく話していました。ですが、日々おいしさをアップデートしていることも、お客さまを飽きさせないことへとつながっているのかもしれませんね。
珊瑚礁の監修で生まれた
レトルト商品
湘南ドライカレー
味の再現度が自慢!
コクと旨みの
レトルトカレー
エスビー食品さんと共同開発した湘南ドライカレーは、2023年で発売10周年を迎えるロングセラー。試作・改良を重ねて辿りついた自慢の商品です。こだわりは珊瑚礁ならではの濃厚さ。バターや生クリーム、牛ひき肉のコクが決め手のレトルト商品は、数年前の改良にあたり、ひき肉の粒感を格段に大きくし、よりバランスの取れたきれいな味わいに。さらにお店同様、爽やかなカルダモンを効かせたことで、辛さは変えずに、香り高くスパイシーなおいしさがアップしています。
試食の段階でも「ちゃんとお店の味になっている!」というのが正直な感想でした。いつ食べてもやっぱりおいしいですね。味の再現度が非常に高く、私も人にプレゼントすることもあります。お客さまから「レトルト商品に該当するお店のメニューはどれですか?」と尋ねられることもあります。
食べる際のポイントは、湯煎でしっかり5分。一般的なレトルトカレーよりも温め時間が長めですが、急がずしっかり待って、ぜひ熱々を食べていただきたいです。イレギュラーかもしれませんが、フライパンにカレーソースを出して直に温めるのもおすすめです。最近は、様々なレトルトカレーが販売されていますが、この価格帯でこの完成度。自信をもっておすすめしたい商品です。
「この地に珊瑚礁あり」を
さらに根付かせるために
珊瑚礁は、2022年に創業50周年を迎えました。節目の年を経て、さらにこれから“この地に珊瑚礁あり”を根付かせていきたいです。そのためには、スタッフ個々の力を強くしていくことが大切。料理に関しては、妥協をせずに絶対にいいものをお出しする。サービスに関しては、笑顔で細やかに気を配る。これに尽きると思います。
お店には、親子三代で通ってくださる地元のお客さまや、遠方から訪れるお客さまも多く、「若い頃にデートで来て、結婚したので再訪しました」という方もいらっしゃいます。時代ごとにそうした光景を目にできるのは、この地で長くやっているからこそ。
お客さまにとっての「その日のひと皿」が決して作業にならないように。心地よくて、おいしくて、安心・安全にこだわり抜いた珊瑚礁のカレーをこれからも提供していきたいです。
写真:大社優子
取材執筆:村上杏理
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