食通が認める噂の名店 Facebook Twitter LINE

本場インド料理と
ともに“かけがえの
ない思い出”を
育む屈指の老舗

東京/神田
マンダラ
チキンバターマサラ

お店の看板メニュー

チキンバターマサラ

トマトの鮮烈な酸味と旨み、そしてバターとカシューナッツの濃厚なコク。それらが渾然一体となった味わいは、もはや“官能的”。甘いナンと合わせても、高級スパイス・サフラン香るライスと合わせても、本格的なおいしさを堪能できる。

カレーの激戦区 東京神田に
その名をとどろかせる名店。
まさに一流を知る味わい。

“日本人がまだ知らないインド”を
提供する店として誕生しました

オーナー / 外ノ池祐太 さん

オーナー / 外ノ池祐太 さん

マンダラの監修で生まれた
レトルト商品

噂の名店

バターチキンカレー

完熟トマトの旨み、酸味に、濃厚なバターが効いたマイルドな北インド風カレー。辛さが後引く美味しさ。

辛味順位12345HOT

インド秘境ツアーの
参加者が
写真を
交換する稀有な場所

S&B 噂の名店 マンダラ

マンダラが生まれた背景には、今となっては懐かしい“とある文化”があります。当店を開いた父は、もともと旅行会社を経営していて、よくインドの秘境ツアーを開催していました。そして帰国後に参加者たちとレストランに集まっては持ち寄ったフィルム写真から焼き増しするものを決めるのが恒例となっていました。そこで、「せっかくのインド帰りなんだから、本場のインド料理を食べながらやったらいいのでは」と考え、1985年に当店をオープンしました。

開店にあたってステレオタイプのインドのイメージではなく、インド人にも喜ばれるようにとモダンな雰囲気の内装に。さらに、当時はまだ珍しかったナンを手で食べていただくにあたり、お皿に手が触れた時に日本人が違和感を覚えないよう、ステンレスやアルミではなく日本の陶器を採用したり、本場の味を出すためにインド人のシェフを起用しました。看板メニューのチキンバターマサラも当時はかなり珍しい存在で、特に鮮やかなオレンジ色とトマトの酸味、そしてカシューナッツ特有のコクは、衝撃だったと思います。そんなふうに内装から器、メニューにいたるまで、“当時の日本人がまだ知らないインド”をご提供したのが当店だったのかなと思います。

S&B 噂の名店 マンダラ

そんなマンダラを私が父から受け継いだのは、2005年のことです。モットーは“続けること”と、“記憶に残る店であること”。レストランは、一緒に食事した人とのかけがえのない思い出が生まれる場所です。だからこそ5年後、10年後にまた来た時に「この店まだあるんだ」「変わってないんだな」と思っていただけるお店を目指しています。

S&B 噂の名店 マンダラ

チキンバターマサラの作り方も昔と変わっていません。トマトの鮮烈な味を安定させるべく、生トマトとピューレの両方を使い、独特のコクを出すためにカシューナッツをたくさん使う。玉ねぎも味の強いものを選び、それを炒めて一からベースを作る。そうした製法を忠実に守り続けてきました。今やチキンバターマサラは、週末にお客さまの半分以上が注文するほどの看板メニューとなっています。

マンダラの監修で生まれた
レトルト商品

バターチキンカレー

前例のない“ご当店もの”を
世に生み出した情熱と技術

オーナー / 外ノ池祐太 さん

もともと個人的に、マンダラの店名を冠したレトルトカレーの商品化を実現したいと思っていました。ただその当時は、“ご当店もの”のレトルトはほぼ前例がなく、いくつかのメーカーにあたったものの条件等が合わず実現することができませんでした。そんななかで興味を持ってくださったのが、エスビー食品さんだったんです。とはいっても、ご当店ものはもちろん、いわゆるバターチキンのレトルトもまだ世にほとんど出ていない時代。開発担当者の方は、味からパッケージデザイン、販売方法にいたるまで、かなり試行錯誤されたと思います。私自身も、エスビー食品の板橋スパイスセンターに何度も試食にうかがいました。

S&B 噂の名店 マンダラ

レトルト化する上でこだわった一つが、やはりルウのオレンジの発色です。カレーといえば茶色のイメージが根強かったので、なんとかそれをくつがえしたいなと思っていました。開発担当者の方には、チキンの大きさや数に関しても、食べる方ががっかりしないように調整していただいたり、カシューナッツも各メーカーのものをいろいろ試していただくなど、多くの時間と情熱を注いでいただきました。その甲斐あって、自信を持っておすすめできる商品に仕上がりました。当店にも「レトルトで店のことを知り、来店しました」というお客さまが、本当に日本全国からいらっしゃいます。

「あの時、
あの人と来たな」と
いつでも思い返せる場所に

S&B 噂の名店 マンダラ

今後も当店では、“変えないもの”と“変えていくもの”の両方を、大切にしていきたいです。変えないもので言えば、たとえばメニューはなるべく変えないようにしています。またホールスパイスをタンドール窯の上に置いて乾燥させることで、フレッシュな香りを立たせる工程も開店当初から続けています。一方、カレーを1種類だけでなく複数食べられるセットをメニューに入れたり、日本ではまだ珍しい本場の料理やトレンドを新たにご提供したりと、変えていくものもあります。大切なことはきちんと伝承しつつ、食文化の変化には柔軟に対応していきたいですね。

S&B 噂の名店 マンダラ

その根底にはやはり、レストランでの食事が日常のなかの“ちょっと特別なこと”であってほしいという想いがあります。先日もこんなお客さまがいらっしゃいました。「私はもう何十年も前の、この店が開店した日に一番最初に入った客なんですよ」と。他にも「昔、父によく連れてこられましてね」「当時の仲間とよく食べにきたな」と話してくださるお客さまがいます。何年経っても、かけがえのない思い出を振り返ることのできる、記憶に残る店。この先もそんな場所であり続けたいです。

写真:大童鉄平
取材執筆:田嶋章博

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