ハーブが香る 南欧の旅

2010年秋、ハーブのふるさと・南欧を訪れました。フランス・プロヴァンス地方に始まり、コルシカ島、コートダジュール、そしてイタリア・ジェノバへの旅路で出会った風景や料理をご紹介します。

2010/10/18

プロヴァンスでシェフから教わる!ハーブクッキングレッスン

今日は、旅のメインイベントのひとつ・ハーブクッキングレッスンです!
サンレミドプロヴァンスにある小さなホテル「Domaine de Valmouriane」で、ハーブを使ったプロヴァンスならではの料理をシェフから教わります。

プロヴァンスの料理の特徴は、にんにく、オリーブオイル、そしてハーブをたっぷり使うことが挙げられます。せっかくハーブの本場に来たのだから、やはり自分でも料理を作ってみたいもの。
朝から張り切って行きますよ~。

こちらは6ヘクタールにも広がる敷地を持っていて、実際に様々なハーブが生えているところが見られます。
まず料理を始める前に、散策しながらオーナーのカペルさんからローレル、ローズマリー、セージ、サボリー、タイム、バジル、シブレット(チャイブ)などなど、色々なハーブをレクチャーしていただきました。香りを感じながら歩いていると、頭もスッキリ、シャキッとした気分になってくるようです。
料理に使われるだけでなく、香料や化粧品の原料になるものもあると聞き、ハーブって暮らしのいろんな所に役立つものなんだなぁと感心しました。

ふと足元を見ると、雑草のように生えているローズマリーやタイムを発見。
こういう何気ない風景から、プロヴァンスでは本当にハーブが身近にあることが感じられます。

ハーブレクチャーでいろんなハーブの知識を吸収したら、早速厨房でクッキングレッスン。
シェフのパスカルさんから教わるメニューは、
「セップ茸のスープ」
「ラムのハーブパン粉焼き」
「ローズマリー風味のクレームブリュレ」です。

セップ茸・・・
と聞いてピンときませんでしたが、これはポルチーニ茸のことでした。(ポルチーニはイタリア語の呼び名です)

ポルチーニと言えば、日本では乾燥されているものがほとんどですが、レッスンでは新鮮なものを使います。豊富なきのこが楽しめる秋ならではの食材ですね。

また、乾燥した気候や石灰岩質の地形から、プロヴァンスでは羊やヤギの畜産が盛ん。
プロヴァンス名産・ラムとハーブでメインディッシュ、デザートには、歩けば香るローズマリーと、
プロヴァンスの味覚満載の料理を教わります!

早速レッスン開始!調理はローズマリー風味のクレームブリュレからスタート。

牛乳にローズマリーを加えて温め、生地に香りをつけます。
そのほかの材料も混ぜ合わせて生地を作ります。

100度のオーブンで1時間半焼き上げます。低温でじっくり焼くのがポイント。ローズマリーの香りがクレームブリュレの中でどんな風にマッチするのでしょうか?

ローズマリー風味のクリームブリュレ 詳しいレシピはこちら

続いて、セップ茸のスープの準備にとりかかります。セップ茸、玉ねぎ、にんにくを薄切りにして炒め、ブイヨンを注いでしばらくコトコト煮込みます。

その間にラム肉の下ごしらえ
まず、余計な脂身を取り除き、骨が見える状態にします。

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軽く塩・こしょうした肉を熱したフライパンで焼き、焼き色がついたら火を止めて置いておきます。

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次にハーブパン粉作り
食パンをちぎってミキサーに入れ、ハーブとともにブレンドして生パン粉を作ります。

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ラム肉にマスタードを塗って、ハーブパン粉をつけます。
これをオーブンで焼き上げて出来上がり!

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ラムのハーブパン粉焼き 詳しいレシピはこちら

ラムの調理が進む間に、スープがいい具合に煮詰まってきました。

こちらは、生のセルフィーユと生クリームを加え、ハンドミキサーでポタージュ状にして仕上げます。

泡立てたクリームと、軽くソテーしたセップ茸を添えます。
ターメリックパウダーでお皿を彩る絵心も忘れません。こういうちょっとした盛り付けテクニックも参考になりますね。

セップ茸のスープ 詳しいレシピはこちら

こうして3品が完成!
仕上げと盛り付けはシェフと厨房スタッフにお任せ。試食が楽しみです♪

素敵にテーブルセッティングされたレストランで、タプナードのアミューズを頂きながら料理が運ばれてくるのを待ちます。

タプナードのアミューズ

ここでもハーブが彩りを添えていますね。
これはローズマリーとタイムとディル・・・。
今朝習ったばかりのハーブたち。しっかり覚えました!

さぁ、料理が運ばれてきました!

まずセップ茸のスープです。

きのこのうまみがギュっと凝縮され、その中からほんのり香るセルフィーユがさわやかな後味を残し、もうひと口・・・と思わず匙が進む味わい。
(セップ茸は日本ではなかなか手に入らない食材ですが、代わりに生しいたけで作っても美味!)

続いてメインディッシュ・ラムのハーブパン粉焼き

たっぷりとハーブパン粉をまとって、美味しそうな焼き色がついています。ハーブパン粉が口の中でサクサクとラム肉と合わさって、ハーブの香りがやさしく主張して、えもいわれぬ美味しさ・・・!
ハーブパン粉を乗せて焼くだけなので、ラムに限らずほかのお肉でも作れます。
ほかのハーブでもできるので、素材との組み合わせでアレンジは自由自在、早速おうちで作ってみたくなりました♪

さて、デザートのクレームブリュレは・・・。

卵と牛乳の濃厚な味わいの中から、ローズマリーの香りが広がり、とってもまろやか~。ローズマリーの香りは、強くてたくましそうな印象がありますが、クリーミーな味わいにしっかりマッチして、こちらも美味しい発見!

美味しい料理に大満足♪
最後に修了証とレシピ、そしてラベンダーのサシェ(香り袋)をいただきました。
サシェを軽く揉んでみると、中からふわ~っとラベンダーの香りが広がって、とってもいい香り。この香りをかぐ度に、このレッスンのことを思い出すだろうな。

レッスンではハーブの使い方が学べたし、ハーブを使ってもっともっとレパートリーを増やそう!!と日本に帰ってからの楽しみも増えました。
オーナーのカペルご夫妻の素敵なおもてなしに心も温まるクッキングレッスンでした♪

今日教わったハーブクッキングレシピはこちら

  • セップ茸のスープ 詳しいレシピはこちら
  • ラムのハーブパン粉焼き 詳しいレシピはこちら
  • ローズマリー風味のクリームブリュレ 詳しいレシピはこちら

料理教室を後にして、マルセイユに向かいました。
この日のディナーはマルセイユ名物・ブイヤベース!!そのお話は改めてご紹介したいと思います。

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01 プロヴァンスハーブと食材を満喫!~アヴィニョン、サンレミドプロヴァンス~
02 ハーブクッキングレッスン~サンレミドプロヴァンス~
03 本場のブイヤベースを味わう!!~マルセイユ~
04 自然と野生のハーブにあふれる島へ~コルシカ~
05 食と香りの世界を堪能!~カシ、グラース~
06 南仏グルメに舌鼓~ニース、エズ~
07 バジルの香りに包まれる~ジェノバ~
08 本場ジェノバでジェノベーゼ♪~ジェノバ~
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五感で満喫! 南インドの旅