スパイスとハーブはその形態により、「フレッシュ」と「ドライ」に分けられます。(かたちによる分類)
ほかには、利用する部分による分類、植物学に基づく分類があります。
かたち(形態)による分類

フレッシュ
生で使用するスパイスやハーブのこと。
日本で古くから使われているものには、わさび、しょうが、にんにく、しそ、木の芽(山椒の若い芽)などがあります。バジル、パクチー、ルッコラなどのハーブも一般的になりました。新鮮な香りと色合いが、料理の風味や見た目を引き立ててくれます。

ドライ
乾燥させたスパイスやハーブで、保存性に優れ、手軽に使えるのが魅力です。
粒度を変えたり複数種を混ぜ合わせることによって、使用用途が広がります。
単品のスパイス&ハーブ
1種類のスパイスまたはハーブ。
種類によっては粒度(粒の大きさ)によってさらに分類できます。
ホール
果実やつぼみ、樹木の皮、葉、根などをほぼ原形のままの状態で乾燥させたもの。
あらびき
ホールを粗めに粉にし(粉砕)、粒子を整えたもの。
パウダー
ホールを細かく粉にした(粉砕)したもの。
ミックススパイス
複数のスパイスやハーブを混ぜ合わせたもの。
混合することによって、香りの幅、厚み、深みが生み出されたり(=シナジー効果)、それぞれのスパイスが互いのとがった香りを消しあい、丸みのあるふくよかな香りとなったり(=マスキング効果)するという利点があります。
カレー粉

ガラムマサラ

エルブドプロバンス

シーズニングスパイス
スパイスやハーブに塩や砂糖などの調味料を混ぜ合わせたもの。
ハンバーグ用、パエリア用など特定の料理用に調合したものもあります。
塩こしょう

シナモンシュガー

花椒塩

ペースト、液体
フレッシュの香りを活かしつつ、料理に合わせて使いやすく加工したペースト状や液体状のスパイスやハーブ。
チューブやボトルに入った、わさびやからし、柚子こしょう、ラー油など

利用する部位による分類
スパイスやハーブは植物のさまざまな部位を利用(使用)しています。
多くは、種や果実、葉の部分を利用します。
葉
ローレル、バジル、タイム、パクチー(香菜)、セージなど
種子
クミン、コリアンダー、フェンネル、アニスなど
果実
唐辛子、こしょう、オールスパイスなど
根・根茎
ターメリック、ジンジャー、わさびなど
樹皮
シナモンなど
花
サフラン(雌しべ)、クローブ(つぼみ)、カモミール(花)、ラベンダー(花、花茎、葉)など
※クミン、コリアンダー、フェンネル、アニスなどは外観から種子を利用するグループに入っているが、植物学上は果実。
植物学上の分類
植物の分類学的見地よりスパイスやハーブを分類することもあります。
同じグループに属しているものは一般的に香りや形態が似ているものが多く、その科名や特徴を覚えておくと料理や栽培に役立てることができます。
| シソ科 | バジル、ミント、オレガノ、タイムなど 爽やかな香りを持つものが多い。 |
|---|---|
| セリ科 | クミン、コリアンダー、パセリ、フェンネルなど 葉も種子(植物学上は果実)も食用になるものが多い。 |
| ショウガ科 | ジンジャー、ターメリック、カルダモンなど スーッとする香りを持つものが多い。 |
| アブラナ科 | わさび、マスタード、ルッコラなど 辛みを持つものが多い。 |
スパイス・ハーブは世界で何種類ある?
スパイス・ハーブは、世界中のさまざまな地域で育まれ、現在では数百種類以上が利用されています。さらに細かな種・栽培品種・用途の違いまで含めると、その数は非常に多岐にわたり、特に「ハーブ」と呼ばれる植物は数えきれないほどだともいわれています。
例えば、「シナモン」と呼ばれるものは、原産地も異なる「セイロンシナモン」と「カシア」では香りが異なり、「バジル」も、「スィートバジル」「ホーリーバジル」など、地域によってさまざまな種があります。それらは、産地の気候や文化の違いとも関わり、異なる使われ方をされてきました。
このように、スパイスやハーブは世界各地の気候や文化とともに発展してきた多様なものであるといえます。
