スパイス&ハーブ事典

スパイスの歴史に関するお話
スパイスは世界に数百あると言われ、ハーブになると万という数になるという説もあるほどです。そしてそれぞれに歴史やエピソードを持ち、全体としても数々の歴史エピソードが残っています。ここでは、人とスパイス&ハーブの関わり、時には歴史を動かす原動力にもなったことのあるスパイス&ハーブの歩みをひも解いてみましょう。スパイス&ハーブから見る世界史・日本史で、新しい歴史を発見できるかもしれません。

奈良・平安時代

すでに聖武天皇の代(724~749年)の日本には、こしょうなどのスパイスが上陸していたのです。正倉院の御物の中に、こしょうの他、クローブ、シナモンなどが収められており、いずれも貴重な薬として日本に渡来していたようです。この聖武帝の時代(701年~756年)には、4回も遣唐使が中国を訪れ、唐と修交を深め、また在位中の736年にはインドのバラモン僧や唐僧も来朝しています。この遣唐使が持ち帰ったものか、あるいは僧が献上したものかは不明ですが、スパイス類が貴重な薬として聖武帝の手許におかれていたのです。
 
ところで、日本のもっとも古い歴史書である「古事記」(712年)にはしょうが、またはさんしょうを指す「ハジカミ」や蒜(にんにく)、「東大寺正倉院文書」の中の正税帳(734年)には、胡麻子(ごま)、「延喜式」(927年)には干薑(乾しょうが)や芥子(からし)、「本草和名」(918年)には山葵(わさび)などの名が出てきます。古くから栽培されていたのでしょうね。

野生シナモンの若枝を採取する
野生シナモンの若枝を採取する
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