スパイス&ハーブ事典

スパイスの歴史に関するお話
スパイスは世界に数百あると言われ、ハーブになると万という数になるという説もあるほどです。そしてそれぞれに歴史やエピソードを持ち、全体としても数々の歴史エピソードが残っています。ここでは、人とスパイス&ハーブの関わり、時には歴史を動かす原動力にもなったことのあるスパイス&ハーブの歩みをひも解いてみましょう。スパイス&ハーブから見る世界史・日本史で、新しい歴史を発見できるかもしれません。

薬草だったスパイス

古代エジプトのピラミッド建設にあたり、労働者が大量のにんにくを食べていたのは、食用というより体力をつけるため、つまり強壮目的だったようです。中国・漢の時代では、宮廷の官吏が天子に政事(まつりごと)を奏上する時に、1本のクローブを口に含んで口臭を消し、吐息を清めるための香薬として用いていました。

山椒、シナモン、クローブを寺院や教会でいぶして空気を清める香煙としたり、紀元前2500年もの昔、中国でスパイスを加えた香酒や香飯を供えて神をまつっていた事実が知られています。香酒は、日本の屠蘇酒に繋がり、現代のリキュールの源流ともいえます。古代エジプトでは、人は死んでもその魂は再び死者の体内に帰ると信じられており、王様や貴族の遺体は腐らないようミイラにし永遠に保存しようとしました。この時、遺体が腐敗しないようシナモンやクローブが遠い国から取りよせられ、死者の体内に詰められたのです。
このように古代、スパイス類は薬用、香料、神仏祭事用、媚薬、保存剤などの役目をもった貴重品として扱われていたのです。

シルクロードの三叉路にあったバーミヤンの石仏
シルクロードの三叉路にあったバーミヤンの石仏

その石仏頭上のところに描かれていた仏画の一部
その石仏頭上のところに描かれていた仏画の一部
戻る