文字の大きさ
印刷はこちらから

わさび/Wasabi

ツーンと鼻に抜ける、泣かせるスパイス。

科名
アブラナ科
原産地
東アジア
利用部位
根茎
別名
日本わさび、本わさび

特徴

こんなスパイス&ハーブです。

鼻に抜けるツーンとした辛みが特徴で、日本に古来より自生していたスパイスの一つです。

形状

わさびの辛みのもとになるのは、「シニグリン」という成分ですが、これ自体は辛みを感じさせません。ミロシナーゼという加水分解酵素によって、アリル芥子油(アリルイソチオシアネート)という辛み成分になります。わさびを目の細かいおろしで細胞を破すと、シニグリンとミシロナーゼ、水分が混ざり合って酵素が働き、辛みが引き出されます。鮫皮のおろし器を使うと細かくおろせます。 元々は根茎をすりおろして使われてきたわさびですが、現在家庭で使われるのは、保存性があり、使いやすいチューブ入りのおろしわさびが主流です。

用途

適した料理

刺身、握り鮨、鉄火巻、お茶漬け、そば、ステーキなど

おろしわさびは、刺身や寿司、お茶漬けやそばの薬味に欠かせません。魚だけでなく、肉にも好相性なので、ステーキのソースや鶏肉のソテーにもおすすめです。 また、こってりした味のアクセントにもぴったりなので、クリームソースのパスタやアボカドサラダ、マヨネーズと合わせてディップソースにするなど、洋風メニューにも幅広く活躍します。 その他、納豆や味噌を使った料理にもよく合います。 海外でも日本食の浸透とともにWasabiとして知られるようになり、唐辛子とは性質が異なる独特の辛みに人気が高まっています。 根茎や葉を刻み、塩や酒粕に漬けたわさび漬けは、特にわさびの産地では名産になっています。葉はゆでて、おひたしにして食べることもあります。 また、わさびに含まれる成分には殺菌・抗菌作用があることが知られ、市販の抗菌グッズにも利用されています。

エピソード

「山」の「葵」と書いて「わさび」

「わさび」の漢字名である「山葵」という名が初めて書物に登場したのは、今から千年以上前の薬草辞典「本草和名」(918年刊)。わさびの葉の形が葵の葉によく似ていることから、この名になったと言われています。わさびが料理として初めて登場するのは「四条流庖丁書」(1489年刊)で、鯉の刺身をわさび酢につけることが記されています。また江戸時代初期になると、そばの薬味として使われ始めたようですが、当時わさびは幕府への献上品として珍重されていたため、庶民にはなじみの薄いものでした。

葵が家紋の徳川家も栽培を奨励

わさびの特産地として有名な伊豆の天城山山麓の清流で栽培が始まったのは江戸末期、徳川幕府によって栽培の最適地として認められてからのことです。また葵は徳川家の家紋であるところから、幕府は特にわさび栽培を奨励したと言われています。

握り寿司は江戸っ子のファストフード

握り寿司におろしわさびを使い始めた歴史は意外に新しく、1800年代初頭に江戸深川六軒堀の「松が酢(ずし)」が、鯖(さば)の生臭みを消すために使ったのが発端と考えられています。喜多村信節の著「嬉遊笑覧」(1830年刊)に、「深川六軒ぼりに松がすし出てきて、世上すしの風一変し」と述べられています。 次いで、文政年間(1818-1830年)の初期に、江戸霊岩島の鮓(すし)屋与兵衛が、わさびをはさんだ小鰭(こはだ)の握り鮨を考案し、それが江戸っ子の好みによくマッチして、握り鮨流行のもとになったと言われています。

わさびを使ったレシピ

pagetop
このウィンドウを閉じる