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シナモン/Cinnamon

ベールに包まれていた、神秘のスパイス。

科名
クスノキ科
原産地
ベトナム(一説)
利用部位
樹皮
別名
肉桂(にっけい)、桂皮(けいひ)、にっき

特徴

こんなスパイス&ハーブです。

甘くエキゾチックな香りのスパイスです。クスノキ科の常緑樹です。その代表として、上品で繊細な香りが特徴の「セイロンシナモン」と、濃厚な香りが特徴の「カシア」があります。

語源、別名

「シナモン」と呼ばれるものには様々な種類がありますが、主にスリランカで生産される「セイロンシナモン」と、東アジア〜東南アジアでの生産が多い「カシア」が代表的です。狭義で「シナモン」という場合には、前者を指すのが一般的となっています。

形状

スパイスとして利用されるのは、幹や枝の皮をはぎ取り乾燥したものです。 スリランカ産セイロンシナモンの場合は、一般的に、「外樹皮」と呼ばれる一番外側の皮を剥いて使用します。スティック状の製品にする場合は、外樹皮をはがした樹皮に、細かい樹皮を内側に入れて丸めながら形を整えて乾燥させます。 カシアは、製品によって外樹皮の扱いが異なります。外樹皮を残して粗く砕いた製品と、外樹皮を取り除いて細く丸めて乾燥させたスティック状の製品があります。セイロンシナモンと比較して、肉厚なのが特徴です。

用途

適した料理

菓子類、ドリンク類、肉料理など

アップルパイ、パン、クッキー、ジャムなどの菓子類や、紅茶、コーヒーなどのドリンク類の香りづけによく使われます。また、肉との相性も良いため、豚の角煮、鶏の煮込み、ひき肉料理などにも利用されます。 その他、カレー粉やソースなどの原料にも用いられています。 また、あらかじめグラニュー糖と混ぜあわされた“シナモンシュガー”は、シナモンの甘い香りと同時に甘味もつけることができ、トーストやヨーグルト、アイスクリームなどに手軽に使えて便利です。

エピソード

聖なる儀式に欠かせないスパイス

古代エジプトでは、ミイラ作りにシナモンが使われていました。これは、シナモンには防腐作用があると考えられていたためだと推測されています。また、当時のエジプトの権力者たちの生活、社交上の礼式には、香りの良い軟膏、聖なる香油、太陽と月にささげる聖なる香煙などに、シナモンの香りが使われ、聖なる儀式には欠かせないスパイスだったようです。

産地の神秘性がスパイスの価値を高める

「歴史の父」として有名な、紀元前5世紀ごろ活躍したギリシャ人ヘロドトスは、アラビア人がシナモン、カシアを手にいれる方法を次のように書き残しています。(要約)『カシアを集める際は、牡牛など獣の皮で体と顔を覆い、目のところだけ穴を開けた格好で捜しに行く。カシアが生えている湖の周辺には、こうもりに似たどう猛な動物がたくさん棲んでいるからだ。一方シナモンはどこの国で採れるかアラビア人は知らない。ただもっともらしい話として、大きな鳥たちがシナモンの枝木をどこからか運んできて、その枝木で切り立った岩壁に巣を作ると言う。そこで彼らは、死んだ牛やロバの肉片を巣の下へ運び、少し離れた所で待機する。すると貧欲な鳥たちは、その肉片をわし掴みにして、自分たちの巣へ運び上げる。いつしかその巣は、肉片の重みに耐えかね壊れて地上へと落下する。そこへ駆け寄り、落ちてきたシナモンの枝木を拾い集めのである』と。なんとも骨の折れる、気の長い話です。 シナモンやカシアは中国、タイ、インドネシア、セイロンなど東洋だけにしかありませんでした。このため、陸路のシルクロード、アラビア人が運び人となった「香料の道(スパイスロード)」、マレー半島を回ってインド洋、アラビア海、紅海へと至る海上ルートなどを経て、大変な苦労をして地中海沿岸へと運ばれていました。アラビア人たちは、このような作り話を広言することで、香辛料の供給はいかに危険や困難がともなうかを誇張したり、香辛料の産地を明さないことで、値をつり上げていたことが考えられます。日本には少なくとも聖武天皇の時代(724?749年)までに、こしょう、クローブ、香木などとともに中国産のシナモンが渡来していたことは、正倉院に生薬として今日でも保蔵され残っていることでも明らかです。

インドでは葉っぱも活躍

インドでは、シナモンの葉が、ローレルのように煮込み料理に利用されています。このことから、シナモンの葉は、「インディアンベイリーフ」と呼ばれることがあります。

シナモンを使ったレシピ

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