豆知識
カレー粉とガラムマサラの違い
カレー作りに欠かせないカレー粉と、やはりカレー作りに使われることの多いガラムマサラ。どちらもミックススパイスで似たようなスパイスが使われていますが、その起源やもともとの使用目的などが異なっています。
カレー粉とは
カレー粉は、カレーの本場であるインドには元来は存在していなかったミックススパイスで、イギリス発祥であるといわれています。１８世紀後半、インドに赴任していたイギリス人が自国にカレー料理をもたらし、その後、小麦粉でとろみをつけるという西洋料理の手法や、あらかじめ複数のスパイスが調合されたカレー粉を用いるという独自のスタイルが生み出されたと考えられており、確かに、インドではあまりカレー粉は使われません。
カレー粉に使うスパイスに決まりはありませんが、日本で市販されているカレー粉には、通常20～30種類のスパイスが使われており、各メーカーによって使用原料の種類や配合割合が異なっています。
ガラムマサラとは
一方、ガラムマサラは、インドを代表するミックススパイスで、通常3～10種類のスパイスを配合して作ります。スパイスの配合に決まりはありませんが、主にブラックペッパー、カルダモン、コリアンダー、クミン、シナモン、クローブ、ナツメッグなどが用いられ、チリーペッパーを加えてさらに辛みを高める場合もあります。
一番の違いは“色づけのスパイス”の有無
このように、カレー粉 とガラムマサラは、どちらも混合するスパイス・ハーブやブレンド比率に決まりがありません。また、どちらも同じようなスパイスがブレンドされています。
ここで、決定的な違いとして言えるのは、色づけのスパイス「ターメリック」の使用有無でしょう。
カレー粉には、 ターメリックが使用されますが、ガラムマサラにはほぼ使用されません。
カレー粉が香り・色・辛みのバランスのとれたミックススパイスであるのに対して、ガラムマサラは特に香りづけや辛みづけに活躍するミックススパイスなのです。
どちらも使い方は自由！
カレー粉もガラムマサラも、カレーだけではなくさまざまな料理の風味づけに活躍します。
カレー粉を使えば、どなたにも親しまれる 「カレー味」 に、ガラムマサラを使えば、カレーとはひと味違った本場インドのスパイシーな風味を楽しむことができます。お好みに合わせてご活用ください。