粒度違いのスパイスの使い分け

Q最近、スパイスを集め始めたのですが、同じスパイスでも、「ホール」 「あらびき」 「パウダー」など、色々な種類があって、どのように使い分ければ良いか迷ってしまいます。

A

同じスパイスでも、その粉砕の程度(細かく砕く、粗く砕く、砕かない…など)により、粒度(粒の大きさ)別の商品が販売されています。これらの粒度を意識すると、よりスパイス&ハーブを上手に使いこなせるようになります。

スパイス&ハーブの香りは、一般的に、植物中の組織や細胞の中に閉じ込められており、香りが閉じ込められている組織・細胞を壊すことで、鮮烈な香りを楽しむことができます。
したがって、粒度の小さいもの(細かく粉砕したもの)ほど、瞬時の香り立ちが良いという特徴があります。
反面、香りが飛びやすいという性質も持ち合わせます。

一方、粒度が原形(ホール)に近いほど香りが飛びにくいため、じんわり徐々に料理に香りをつけたいときに適しています(砕いたりせずに用いる場合)。

もう少し詳しく

スパイスの種類によっても多少の違いがありますが、代表的な粒度とそれぞれの一般的な用途(活用場面)をご紹介致します。

ホール スパイス&ハーブの原形(粉砕していないもの)

ホール

香りが飛びにくいため、じっくり料理に香りや辛みをつけたいときに最適です(マリネや長時間の煮込み料理など)。また、炒め物などを作る際、調理の最初(材料をいためる前)にホールのスパイスを油で炒めて香りを引き出すという使い方もします。
さらに、砕いた時の香り立ちが非常によい(細胞内に蓄えられていた香りが引き出される)ため、砕いたり挽いたりして料理の仕上げに使うのもおすすめです。

ホールスパイスの香りを引き出すコツを、動画でもご紹介しています。ぜひご覧ください!

香りを引き出すポイントは?

あらびき ホールを粗めに粉砕し、粒子を整えたもの

あらびき

パウダーより香りが飛びにくく、ホールより香りが出やすいので調理中や下ごしらえなど料理のさまざまな場面で汎用できるタイプです。 また、口に入れた際の香りの広がりや歯ごたえも楽しめますので、料理のアクセントとして使用するのもおすすめです。

パウダー ホールを細かく粉砕したもの

パウダー

粒子が細かいので、素材にまんべんなくまぶしやすく、下ごしらえでの使用に最適です。
また、瞬時に香りが広がるので、煮込み料理などの仕上げに香りを立たせたり補ったりするのにもおすすめです。


以上、代表的な粒度とその特徴・使い方のポイントをご紹介いたしましたが、どんな料理にどの粒度のスパイスを用いるかは、お好みによるところもあり、絶対という決まりはございません。
是非、調理のさまざまなタイミングで、さまざまな粒度のスパイス&ハーブを色々お試し頂けたらと思います。

この記事を作成・監修したスパイス&ハーブマスター

後藤 明子

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