エスビー食品の原料調達のこだわりの一例をご紹介します。活動の中で培われた知識や経験が、本生本わさびにも活かされています。
忍野試験農場
山梨県の忍野試験農場では、わさびをはじめとした各種スパイスやハーブの育種・栽培技術の研究を行っています。
忍野試験農場で開発した本わさびの種を栽培地のベトナムへ輸出し、現地での栽培・加工技術を確立した結果、種の開発から栽培、収穫、そして加工までを一貫して管理することが可能になりました。忍野試験農場では、ベトナムにおける本わさび栽培の種苗供給基地として、安全・安心で質の高い本わさび原料の安定供給に大きな役割を担っています。
ベトナムのわさび農園
ベトナム・ダラットは標高約1,600mの高地に位置し、年間を通して平均気温が20℃を下回ります。このわさび栽培に適した環境下で、栽培から原料加工まで一貫した管理のもと、品質と安全性を確保した生産体制が構築されています。
強い日差しを嫌うわさびは、天然樹木を「庇陰樹※1」として残した林間地で育ち、樹木の落葉は腐葉土となって、天然の有機肥料としてわさび栽培を行うことで生物多様性を維持し、環境への負荷を最小限に抑えています。以前は農地の確保のために森林が伐採されていた地域の環境も、徐々に元の姿に戻りつつあります。
※1 庇陰樹:適度な日陰を作るために植えられる樹木のこと。
本わさびの種採りの流れ
忍野試験農場の採種栽培(種まき~種採り)のスタートから、ベトナムにたどり着くまで約2年かかります。
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11月
種まき・苗作り忍野試験農場で、専用容器に種をまき、元気な苗を作ります。
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(翌年)4月
定植葉数5,6枚程度の元気に育った苗を定植します。
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4月~(翌年)2月
生育温度・遮光などの徹底した管理のもと、栽培します。
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3~4月
開花白く可憐な花が開花します。
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5月
収穫(種採り)たくさんの花軸(かじく)に種子の入った莢(さや)が実ります。
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5~10月
種子の休眠種子が自分で発芽できるようになるまで、富士山の雪解け水の中で休眠させます。
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10月
ベトナムへ輸出ベトナムのわさび農園で種蒔き~栽培・収穫が始まります。