スパイス&ハーブ事典

スパイス&ハーブの分類 スーパーに行って香辛料売り場を眺めると、
乾燥させられたドライのものからチューブやボトルに入ったウエットなものまで色々。最近では、野菜売り場でも生鮮のハーブをよく目にしますね。

おうちでもキッチンに並んでいるスパイスやハーブを手に取ると、「ホール」とか「あらびき」「パウダー」などいろんなタイプがあることが分かります。それにシーズニングと書いてあったり、ちょっと分かりにくいこともあったり。 ここではこれらスパイスやハーブを整理して、わかりやすく紹介しましょう。形態による分類、利用している部位による分類、植物学的分類などを知ることで、スパイスやハーブへの理解が深まり、使いこなしの幅も広がりますよ。

1. かたち(形態)による分類と使い方

スパイス&ハーブの形態は、大きくフレッシュ(生)とドライ(乾燥)に分けてとらえることができます。
また、乾燥させられたドライのスパイス&ハーブは粉にする仕方や複数のスパイスやハーブをミックスする方法によりさらに詳細に分けられます。

分類 特徴
フレッシュ(生鮮)

生で使用するスパイス&ハーブです。わさび、しょうが、にんにくなどが代表的ですが、葉の形で、日本で古くから使われているものでは、しその葉、木の芽(山椒の若葉)などがあります。最近では海外から入ってきたバジル、コリアンダー(香菜)、ルッコラなどのハーブも一般的になってきましたね。本来の新鮮な香りと色合いが料理をおしゃれに演出してくれます。
生のまま料理に飾ったり、サラダに散らしたり、食べられるハーブの花をあしらうなど工夫すると料理が楽しくなります。さわやかでフレッシュな香りは炒めものなどにも適しています。

ドライ
(乾燥させたもの)

スパイス&ハーブを乾燥させると保存がきき、手軽に使えます。用途により、さまざまな粒度(つぶの大きさ)やミックス(混合)の仕方があります。

■単品のスパイス&ハーブ
こしょう、シナモン、ナツメッグ、クローブ、バジル、タイム、ローズマリーなどの名前で売られている、ほかのスパイス&ハーブや調味料が混ぜ合わされていない、1種類のスパイスやハーブです。
単品のスパイス&ハーブは粒の大きさ(粒度)によってさらに分類できます。

★ ホール

植物の果実やつぼみ、樹木の皮、葉、根などの形をほぼ原型のままの状態で乾燥させたもの。

<主な用途>

香りが飛びにくいので、香りを活かす料理におすすめ。長時間加熱する料理に適しています。乳鉢ですりつぶす、指で砕く、ミルで挽いて使うと、新鮮でより香り高い風味が楽しめます。

★ あらびき

ホールを粗めに粉にし(粉砕)、粒子を整えたもの。
粒子の大きさはさまざまで、意図的にさまざな大きさの粒子を混ぜている場合もあります。

<主な用途>
パウダーより香りが飛びにくく、ホールより香りが出やすいので調理中や下ごしらえに便利。こしょうなどは粒つぶ感が楽しめます。

★ パウダー

ホールを細かく粉にした(粉砕)したもの。

<主な用途>
粒子が細かいので下ごしらえで素材にまぶしたり、瞬時に香りが立つので、仕上げに振りかけたりして使います。
粒の大きさと香りの飛びにくさ

■ミックス(ブレンドスパイス、混合スパイス)
複数のスパイスやハーブをミックスしたもので、カレー粉、ガラムマサラ、エルブ・ド・プロバンスや中国の五香粉(ウーシャンフェン)などが代表的なミックススパイスです。

<スパイスやハーブをミックスにすることによるメリット>
ミックスすることで、幅・厚み・深みが産み出されます(シナジー効果といいます)
スパイスおのおのの、とがった香りや辛みが消し合われ、まるみのあるふくよかな香りとなります(マスキング効果)

■シーズニングスパイス
スパイスやハーブに塩や砂糖などの調味料をミックスし、使いやすくしたものです。代表的なものに、塩こしょう、シナモンシュガー、セロリーソルト、中国の花椒塩(ホアジョーエン)などがあります。またステーキ用ミックス、ハンバーグ用、パエリア用など、特定の料理用に調合された便利なシーズニングスパイスも多くあります。
スパイスやハーブを使いこなす入門篇と考えて、積極的に使いたい形態です。

分類ペースト、液体

フレッシュの香りを活かしつつ、料理に合わせて使いやすく加工したペースト状や液体状のスパイスやハーブです。代表的なものにチューブやボトルに入ったわさびやしょうが、ラー油、最近広まった柚子こしょうなどがあります。

<主な用途>
薬味のほか、マヨネーズやケチャップにチューブ入りのわさびを混ぜるとか、生鮮のしょうがやにんにくの代わりにもなり、さまざまな料理に手軽に使えます。活用の幅を広げましょう。

コラム

なぜ“シーズニング”ていうの?
“シーズニング”の”season”には、よく知られている「季節」という意味のほか、「味付けする」「調味する」という意味があり、“シーズニング”はこちらの意味が使われています。