素材との相性

肉や魚、素材によって合うスパイスの選び方とは?

肉とスパイス

牛肉

ヒレやサーロインを使った場合はあまり強い香りのスパイスは使われずアクセント的なスパイスが用いられます。また、肩・もも・尾の部位を使用した場合、肉を柔らかくするため多くは煮込み料理にされ色々な材料のミックスした味を楽しみ、ここでは多くのスパイスが用いられます。

煮込み ブーケガルニ(ローレル、タイム、パセリ)、クローブ、オレガノ
焼く・炒める ブラックペッパー、ガーリック、タイム
仕上げ ホースラディッシュ

豚肉

豚肉特有の臭みを消す為と豚脂にマッチする香りの強いスパイスが使われます。

煮込み 八角、山椒、五香粉
焼く・炒める ジンジャー、セ-ジ、キャラウェイ
揚げる ナツメッグ、クローブ
仕上げ マスタード

鶏肉

鶏肉自体の味が淡白なのであまり強い香りのスパイスは鶏肉自体の味を消してしまうこともあります。そこでやさしい香りのハーブスパイスが中心に使われます。

煮込み ローレル、ジンジャー、シナモン
焼く・炒める バジル、マスタード、タラゴン
揚げる パプリカ、タイム
仕上げ チリーペッパ-、わさび

羊肉

羊肉には成羊のマトンと子羊のラムがありますが羊肉自体クセが強いのでそれを抑えることが料理をおいしくするコツです。特有な臭みを消すためにある程度香りの強いスパイスが使われます。

煮込み オールスパイス、クローブ
焼く・炒める ローズマリー、セージ、マスタード、スペアミント

トピックス

肉を柔らかくする方法

肉を柔らかくする方法のひとつにマリネがあります。
油、スパイス、調味料を合わせたマリネ液に肉を漬け込むもので、肉の臭みをとり旨みを増す効果もあります。ソテー・フライ・バーベキュー等に使います。

材料例)肉400g、サラダ油1/2カップ、ワイン1/2カップ、玉ねぎ1/4個、人参1/5本、パセリ、タイム、ローレル、ブラックペッパー

魚とスパイス

海水魚

赤身魚(マグロ、ブリ)

赤身魚は特有な臭みや油が多いのでそれをおさえるために割と強い香りのスパイスを使います。

中華風 ジンジャー、チリーペッパー
西洋風 タイム、フェンネル、ディル、ガーリック

青身魚(イワシ、サバ、アジ)

青身魚は生臭みやクセが強いため臭みを消す効果のあるスパイスを使います。

中華風 ジンジャー、ガーリック、五香粉
西洋風 タイム、フェンネル、オールスパイス、セージ、ディル

白身魚(銀ダラ、カレイ、平目)

白身魚は淡白な味のものが多いので、やわらかい香りのスパイスを使います。

中華風 チリーペッパー、ジンジャー
西洋風 タイム、フェンネル、タラゴン、バジル

その他(カニ、アサリ、タコ、イカ)

それぞれのもつ味を消さずによりおいしくするために料理に合わせてスパイスを選びます。

中華風 ジンジャー、チリーペッパー
西洋風 タイム、ガーリック、ディル

淡水魚

ニジマス、アユ、コイ

土臭さをもつものが多いので臭みを消すとともにうまみを引き出すスパイスを使います。

煮込み ジンジャー、サンショー
焼く・炒める コリアンダー、ローレル、ガーリック

トピックス

魚料理の下ごしらえ

フライ、ムニエル等
今まで塩、こしょうぐらいで済ませていた下ごしらえに、ワインとタイムを加えるだけで魚の生臭みが消えてひと味ちがった魚料理を楽しめます。
エビ、イカ等をゆでるとき
ゆでる時にお湯の中にブーケガルニのひとつであるタイム等のスパイスを入れてゆでれば、魚の生臭みが消えるだけでなく風味もつきます。

魚によるコショーの使いわけ

【ブラックペッパー】=辛味、香りが強い。
油が多く、クセのある素材や、味の濃い料理に適する。赤身魚、青身魚、淡水魚 他
【ホワイトペッパー】=マイルドな辛味、やわらかな香り。
淡白な素材や、味の淡い料理に適する。白身魚 他