スパイス&ハーブ料理初心者ガイド

スパイスやハーブって何!?分類や保存方法などスパイス&ハーブの基礎知識をご紹介!

”スパイス&ハーブ”とは? 分類 保存方法

”スパイス”“ハーブ”とは?

「スパイス&ハーブの定義」や「スパイスとハーブの区分」については、国や専門家によりさまざまな考え方があります。
一つの考え方を紹介しますと、スパイス&ハーブとは、『芳香性植物の一部で、料理、園芸、クラフトなど、人間生活に関わる何らかの分野で有益な役割を果たすもの』です。 例えば料理に対しては、香りづけ、辛みづけ、色づけの働きにより、味にメリハリをつけたり、風味や彩りをよく仕上げたりします。
スパイスとハーブの区分についてもいくつかの考え方がありますが、利用する部位(種子、根、果実、葉、花など)によって大別するのが一般的です。

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分類

スパイスとハーブにはいくつかの分類方法があります。形態による分類、利用している部位による分類、植物学的分類などを知ることで、各スパイス& ハーブの特徴への理解が深まり、使いこなしの幅も広がります。

形態による分類と使い方

スパイス&ハーブの形態は、大きくフレッシュ(生)とドライ(乾燥)に分けてとらえることができます。また、ドライのスパイス&ハーブは粉砕や混合の方法により更に詳細に分類されます。


分類 特徴
フレッシュ 生で使用するスパイス&ハーブです。日本で古くから使われていたものに、しその葉、木の芽(山椒の若葉)などがあります。最近ではバジルやルッコラ、コリアンダー(香菜)などのハーブも一般的になってきました。本来の新鮮な香りと色合いが料理をおしゃれに演出してくれます。
生のまま料理に飾ったり、サラダに散らしたりします。さわやかでフレッシュな香りが炒めものなどにも適しています。
ドライ 乾燥させたスパイス&ハーブです。保存がきくので、手軽に使うことができます。
用途により、さまざまな粒度や混合があります。
単品 粒度(主なもの)
他のスパイスや調味料などと混ぜ合わせていない、1種類のスパイスやハーブです。
 ホール
スパイスやハーブの原形のもの。香りが飛びにくいので、長時間加熱するような料理に最適です。ミルで挽いて使うと香り高い風味を楽しめます。

 あらびき
ホールを粗めに粉砕し、粒子を整えたもの。パウダーより香りが飛びにくく、ホールより香りが出やすいので、調理中や下ごしらえに使うと便利です。

 パウダー
ホールを細かく粉砕したもの。粒子が細かいので下ごしらえで料理にまぶして使ったり、瞬時に香りが立つので仕上げに振りかけたりして使うのに便利です。

混合
ミックス 複数のスパイスやハーブをミックスしたものにカレーパウダー、ガラムマサラ、エルプドプロバンスなどがあります。ミックスすることで幅、厚み、深みが生み出されます。

シーズニング スパイスやハーブに塩、砂糖などの調味料をミックスしたもので、代表的なものにシナモンシュガー、ハーブソルトなどがあります。スパイスやハーブの風味付けと同時に味も付けることができます。

ペースト・液体 フレッシュの香りを活かしつつ、料理に合わせて使いやすく加工したペースト状や液体状のスパイスやハーブです。チューブやビンに入ったわさびやにんにく、ラー油などがここに分類されます。料理の薬味や下ごしらえなどに手軽に使うことができます。

利用(使用)部位による分類

スパイス& ハーブは植物のさまざまな部位を利用(使用)しています。種や果実、葉の部分を利用する場合が多いのですが、珍しいのは花のめしべを使うサフランや、つぼみを乾燥させたクローブです。シナモンは木の皮(樹皮)を使います。
最近、香菜(シャンツァイ)と呼ばれ、エスニックメニューで広まってきたコリアンダー(リーフ)のように、一つの植物の葉と種子を使うという例もあります。また、ナツメッグとメースも同じ植物です。ナツメッグは種子核中の仁と呼ばれる部分、メースはその種子をとりまいている仮種皮(厳密に言うと子衣)です。


利用部位 香辛料植物
葉(葉茎・花穂) タイム ローレル コリアンダー(香菜) セージ バジル ・・・など
種子 コリアンダー フェンネル アニス クミン ・・・など
果実 こしょう 唐辛子 オールスパイス ・・・など
根・根茎 ジンジャー ガーリック わさび ターメリック オニオン ・・・など
樹皮 シナモン ・・・など
サフラン クローブ ・・・など

コリアンダー、クミン、フェンネルなどは、外観上種子を利用するグループに入っていますが、厳密にいうと植物学上は果実です。ガーリック、オニオンは根・根茎のグループに入っていますが植物学的には鱗茎(※1)と呼ばれている部分です。また、花を利用するスパイスでは、サフランは雌しべ(柱頭)、クローブは蕾を利用します。

(※1)鱗茎:地下茎の一種。短い茎の周囲に生じた多数の葉が養分を貯えて、多肉となり、球形・卵型になったもの。ユリ、オニオンなどにみられます。 植物学的分類

植物の分類学的見地からスパイスやハーブを分類することもあります。植物の分類学には、いくつかの体系(方法)がありますが、基本的には大きな分類から順に『界、門、網、目、科、属、種』という単位で、より詳細に分類されていきます。科が分かれば、そのスパイス(またはハーブ)のある程度の特徴が推測できますし、属、種まで分かれば、スパイス(またはハーブ)の種類を特定することができます。
中でも、スパイス&ハーブの「科名」や、それぞれの「科の特徴」を知っておくと、料理や栽培などにおいて役立つことがあります。例えば、実際口にしたことのないハーブでも、科名から香りや風味、使い方を何となくイメージして料理に応用することができたり、科名から、収穫のしかたや花のつき方の見当を大まかにつけることができたりします。 ただし、植物分類学による定義(葉や花の構造等)以外の特徴については、必ずしもすべてに当てはまるとはいえないため、過信は禁物です。
なお、スパイスやハーブが多く属する科としては、シソ科(バジル、ミントなど/葉は対生し、さわやかな香りを持つものが多い。収穫するときは、新芽の出ているすぐ上でカットする。)、セリ科(クミン、コリアンダーなど/葉も種子も食用に用いられるものが多い。移植を嫌うので、なるべく何度も植えかえない。収穫するときは、外側の葉から。)、ショウガ科(ジンジャー、ターメリックなど/スーッとする香りを持つものが多い。)、アブラナ科(わさび、マスタードなど/辛みを持つものが多い。)などが挙げられます。

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保存方法

せっかく揃えたスパイス&ハーブも、いざ使おうと思ったときに香りがとんでしまっていてはガッカリです。そんなことにならないよう、保存方法には注意しましょう。上手な保存はスパイス&ハーブを楽しむ上での最低条件です。

ドライスパイス&ハーブの保存方法

ドライスパイス& ハーブの保存では、何といってもその本質であり生命ともいうべき香りと色を失わせないようにすることが重要です。
大敵は「光」・「熱」・「湿気」。これらを避けるために、ふたをしっかり閉めて冷暗所で保存しましょう。冷蔵庫で保管してもよいですが、冷蔵庫から出した時の温度差による湿気を防ぐためにも、ふたはしっかりと注意して閉めます。(メーカー、商品によっては冷蔵庫保存指定のものがあります。)
また、ドライスパイス&ハーブを長持ちさせるには、保存だけでなく普段の料理場面でも気をつけた方がいいことがあります。大敵である「光」・「熱」・「湿気」の影響を避けるため、使用中も火からはできるだけ離した場所に置きましょう。また、ビンの振り出し口から直接フライパンや鍋に振りかけてしまいがちですが、湯気でスパイスが湿気を吸って固まってしまう可能性がありますので、一度皿やスプーンに振り出してから、あるいは手のひらに振り出してから料理に入れるようにしましょう。これは、中身を湿気や熱から守ることができるだけでなく、入れる量を確認できるというメリットもあります。

フレッシュハーブの保存方法

野菜と同じと考えて保存します。
ポイントは「低温」・「適度な湿度を保つ」・「傷めない」の3つです。野菜用の袋など密封できる容器に入れて冷蔵庫の野菜室に保存します。また、茎の切り口に湿らせたティッシュペーパーやキッチンペーパーを巻きつけておくだけでももちます。植物が生育しているのと同じように、立てた状態で冷蔵庫に入れることができれば理想的です。ただし、多くのハーブは冷たすぎる風を嫌います。冷蔵庫の中でも、冷風を直接受けない場所で保管しましょう。
注意したいのはバジルです。低温で長期間保存すると品質が落ちることがあります。密閉容器に入れて15 度くらいの涼しい場所に保存します。水を入れたコップに挿し、涼しい場所で保管するのもよいでしょう。

使い切れずに余ってしまったフレッシュハーブの保存法・利用法