納得のハーブ情報

せりとクレソンの違い

せりとクレソンは、水辺に育つという性質も、見かけもとてもよく似ているように思えます。どのような違いがありますか?

せりとクレソン、こうして並べてみると似て見えますが、実は全く違う植物です。写真は右がせり、左がクレソンです。
●違いその1「科名」:せりは当然ながらセリ科ですが、クレソンはアブラナ科。せりの花はセリ科特有の傘状の形で、クレソンはアブラナ科独特の花なので花が咲いてみると違いがよくわかります。
●違いその2「原産地」:せりは、日本原産です。日本が原産地の野菜は、実はそれほど多くなく貴重です。対してクレソンは、ヨーロッパ原産の多年草ですが、今では世界各地に帰化しています。日本へは明治初めに渡来しました。
●違いその3「味わい」:せりはしゃきっとした食感といい香りを楽しむ野菜ですが、クレソンの魅力はなんといってもそのぴりっとする辛み。濃い緑葉には鉄分やビタミン類が豊富に含まれています。

せりとクレソンの違い

クレソンを買って来て食べましたが、茎の一部が太くて硬かったので捨てようと思いましたが、水に入れておくと根が出ると聞きました。再利用できるのでしょうか?

はい!クレソンの茎は多少硬くても細かく刻んで薬味に使ったりするとおいしく食べられますが、ご質問の通り再利用もできます。
グラスに水を半分くらい入れ、クレソンの茎(少し葉が付いていたほうが育ちやすい)を入れておきます。3~4日で根が出てくるので、毎日水を換えましょう。根がたくさん出てきたら、赤玉土を入れた鉢に植え付けて、毎日たっぷりと水やりをします。「ガーデニングABC」のクレソンの育て方を参考にしてください。
うまく育てば、立派なサラダ野菜になります。
グラスの水に入れたままでも多少は葉を摘んで使えますが、大抵やがて枯れてしまいます。

クレソンと松の実の韓国のりナムル

クレソンは、いつも生でサラダか付け合わせにして食べます。何か他に簡単でおいしく食べられる調理法があれば教えてください。

クレソンは生でぴりっとした風味と香気を味わうのが一番ですが、さっとゆでたり、炒めたりしても辛みは残り、独特のコクも加わっておいしくなります。
みじん切りにしたにんじん、もやしと一緒にゆでて、ちぎった韓国海苔と和えただけの「ナムル」はとてもおいしいので、お試しください。
クレソンと松の実の韓国のりナムル

クレソンと松の実の韓国のりナムル

  • クレソンは根元の固いところを取り除き、2cm程度のざく切りにする(固いところは炒めものなどに利用)。
    にんじんはよく洗って皮ごとマッチ棒ぐらいのせん切りにする。もやしは洗って水気を切る。
  • 鍋に湯を沸かし、にんじんを入れて2分程度ゆで、さらにもやしを加え約1分間ゆでる。
  • 2の鍋にクレソンを加え約30秒間湯がき、火を止めてざるにあげ、ざるを振って冷ます。
    韓国ノリをちぎってビニール袋に入れ、さらに袋の上からもんで細かくする。
  • 冷めた2の野菜を軽くしぼって3の袋に加え、ごま油、味見をして足りなければ塩を加えて、よく混ぜ合わせて松の実をトッピングして出来上がり。

似た味ハーブ・ナスタチウム

クレソンとナスタチウムには、どちらも似たようなぴりっとした風味がありますが、仲間のハーブなのですか?

答えは「NO 」です。確かに風味は似ていますが、クレソンはアブラナ科でヨーロッパ原産、ナスタチウムはノウゼンハレン科で南米原産と、科も原産地も異なる植物です。
ただし、名前にご縁があります。クレソンの学名はNasturtium officinale で、「薬用のナスタチウム」という意味です。そしてそのNasturtiumという属名は、「鼻がよじれる」という意味のラテン語に由来するそうです。クレソンのぴりっと辛い風味と香気から来ているということ。一方ノウゼンハレン科の「ナスタチウム(Nasturtium)」は、Tropaeolum majusというハーブの英語名です。この英名は、ナスタチウムが、クレソンに似たぴりっと辛い風味があることから名付けられたということです。
ちなみに、風味の似たハーブでもうひとつ「ガーデンクレス」と呼ばれるアブラナ科のハーブがありますが、こちらも別種です。