つぶやき

ナツメッグのお話


左の植物、皆さんおなじみのスパイスですが、おわかりになりますでしょうか? こしょうやシナモン、クローブと並んで“世界4大スパイス”と呼ばれる「ナツメッグ」です。

「ナツメッグ」の木は、約20mもの高さにまで成長する熱帯性の常緑樹で、あんずに似た 固く多肉質で黄色い果実をつけます。植えてから5~9年でようやく結実し、20歳の 木1本から500~2,000個の果実が収穫できると言われております。
中世ヨーロッパではとても高価なものとして扱われ、たった1ポンドのナツメッグで、 13世紀末のイギリスでは羊3頭、14世紀末のドイツでは7等の牝牛と交換できたとも 言われており、ナツメッグやこしょう、クローブの争奪が後のスパイス戦争をひきおこしました。 また、同じ果実から2つのスパイスがとれる珍しい植物で、 仮種皮と呼ばれる美しい深紅色の網目状の膜が「メース」、 そして、種子核の“仁”と呼ばれる濃褐色の殻を取り除いた部分が「ナツメッグ(狭義)」です。

同じ植物なので香味は似ていますが、私はより繊細で甘い香りの「メース」が好きで、 「ナツメッグ」と共に揃えていただくことをオススメしております。
「メース」の甘い香りは、焼き菓子やプリン、ジャムなどと相性良く、甘さをより引き立てます。 また、ある外食店舗の美味しいミートソースに「ナツメッグ」と「メース」が併用されていることを知り、 以来、我が家ではミートソースに限らず、子供に好きなハンバーグにもW使用しております。
W使用することで、「ナツメッグ」独特の刺激的な香りが弱まる一方、深みやコクがぐんと増します。 加工食品の原料としても、カレー粉やソーセージ、各種ソースに大活躍の「メース」、 特に寒いこの時期には、手作りのマサラチャイにちょっと香りをのせてあげるのもオススメです!
まだまだ寒い日が続いていますが、同時に春も一歩一歩近づいてきており、 我が家の玄関前の「ローレル」「ローズマリー」を寒さに耐えながら暖かい春を待ち望んでいます。 春になったら、マイハーブガーデンに何を加えようか、考えるのが楽しい今日この頃です。



伊藤一樹(エスビー食品)のつぶやき