ハーブダイアリー

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さてさて、デンマーク便り第2弾また秋のボンホルムからお便りします。
深まるどころか一瞬で秋は過ぎていくのかとおもいきや まだこの島には日差しがたっぷり降り注いでいて町の広場にはアンティークのマーケットも見受けられます。
渡りの季節が近いのでしょうか夕方になれば鳥たちが群れをつくって高い空に悠然と羽ばたいています。

リンゴの季節です。 ここは本当にリンゴに合っている土地なのだなぁとおもうほど5歩歩けば隣りの家の庭のリンゴの木。
それも最近植えましたという感じではなくかなり熟年の大きなりんごがたわわに実を抱えている。
風の吹くたびにリンゴが地面に落ちる音、とん、とっとん、ぽと。
おとぎ話のようなデンマークの家並みとリンゴの木はぴったりと合う。
ときどき洋梨の木、プラムの木。
落ちて打ち身して、そのまま発酵したリンゴの匂いが町中に漂っているなんだか不思議な甘いような匂いの正体がこれなのだと、このごろになってやっとわかった。
大きなリンゴの木にくくりつけたハンモックで揺られている
年配のおじいさんを見たら、ここは天の上の国かしら?と一瞬目を疑ってしまった。

この季節の旬のリンゴ料理、どうなのかしら?と見渡してみると なんといってもシンプル食のデンマーク。食の楽しみというものが人生のなかでの優先順位がそう高くないのだろうなぁとおもう。 素材を楽しむという点では、実は時代の先取りしているのかもしれない、けれど。 ジャガイモ、パン、ミルク、チーズ、豚肉それぞれがお洒落っ気など必要ないほどに ただ美味しい、だからそれを食べる、、、みたいな。 さてさて、りんご。 デンマーク語でæble kage 訳してそのままアップルケーキがデンマークの代表のお菓子らしい。 煮たリンゴ、泡立てたフレッシュクリーム、マカロンクッキーの砕いたようなもの。 その3つの材料でできている。これも至ってシンプルなお菓子。 大きな硝子の器にリンゴ、クリーム マカロン、の順にレイヤーにして そのまま食卓へ運びそれぞれがスプーンですくって取り分けるスタイルだ。 初めてごちそうになって 作り方も教わった。
まずはリンゴ食べておいしいリンゴではなくて料理用のリンゴ、紅玉みたいな感じでしょうか。酸っぱい固めの青いリンゴを使うこと。 少しのお砂糖で煮て、あっという間に煮くずれてくるところも紅玉と似ている。少し食感が残るところで火を止める。ここまで前の日に用意してもいい。それからマカロンを砕いたもの(パッケージで売られている)をそれから38パーセントぐらいのフレッシュクリームを泡立てる。 一番下にマカロン、風味付けにポートワインに少し浸してリンゴ、クリームを層にして重ねてできあがり。 ホイップクリームを泡立てる器具に目が釘づけになってしまった。 日本では見た事のない、手動でハンドルを回して泡立て器が自転車の車輪みたいに回るしくみのとっても、素朴な道具。いまでは電動のものを使う家庭が多いそうですが昔からの日本で言うすり鉢とすりこぎみたいなものかしら、ある家には当然のように昔からあるけれど、現代の家庭には実は少なくなってきているキッチン道具。アンティーク屋さんにあるかしら。お土産に買っていきたいなと思っている。

鈴木理恵