スパイス自由自在

スパイスとしてのディル

全草に消化促進、鎮静作用などがありますが、夏に咲く傘状の黄色い花の後に実る種子は、古くから薬用に使われてきました。この種子はスパイスとして料理にも利用します。中でも、きゅうりに種(葉と花を加えることも多い)を加えて漬けたピクルスは、きゅうりのディル風味ピクルスとして親しまれています。

ディルシード(種子)の使われ方

ディル
英語名のディルという呼び名は、古代ノルウエー語(スカンジナビア語)の「なだめる、和らげる」を意味する"ジーラ(Dilla)"が語源で、"to lull"(なだめる)という意味が含まれています。その名の通りディルには鎮静作用が知られています。なんと古代エジプトで、すでにディルの種子が消化薬的に使われていたそうです。 種子のハーブティーは消化を助け、腸内のガスを減らすとされます。眠りを誘う作用も知られています。英国などヨーロッパでも古くから利用され、"Grip water"(グリップウオーター)と呼ばれる小児用の腹痛止め水薬にも、他のハーブと共に配合されています。また家庭薬としては、ディルの種子を水に漬けた液、「ディルウオーター」が消化不良や腹痛止めに用いられてきました。

ディルウィード(葉)の使われ方

ディル
ディルの青みがかった繊細な羽毛状の葉には、独特の香りとさわやかな辛み、かすかな酸味があります。
生葉は料理用ハーブとしてヨーロッパ、中近東などで盛んに使われます。
特にスカンジナビア料理ではサーモンのマリネ"グラヴァドラクス"や魚の酢漬けに欠かせません。
魚介類、ジャガイモ、卵と特に相性がぴったりです。

コロコロディルピクルス

ディル風味のピクルスは、独特の風味がやみつきになるおいしさ。食事の口直しに食べると、消化も良くなるようです。きゅうりのピクルスが定番ですが、今回はディルシード(種)とフレッシュのディルウィード(葉)の両方を使い、野菜はコロコロと丸いものだけで作りました。たっぷりと食べられるよう、酢を控えめにしたあっさリ味バージョンです。

コロコロディルピクルス

Herb&spice

  • ハーブ&スパイス
  • ・ディルシード(ホール)・・・小さじ1
  • ・フレッシュハーブ ディル・・・3~4枝
  • ・ローレル(ホール)・・・2枚
  • ・赤とうがらし・・・2本
  • ・にんにく・・・1片
  • ・ブラックペッパー(ホール)・・・10粒
  • ※フレッシュ(生)のハーブはS&Bでも取り扱っています。
  • ※スパイスはS&Bでも取り扱っています。

食材

  • ・カリフラワー・・・小房を7つ(約50g)
  • ・ブロッコリー・・・小房を7つ(約50g)
  • ・マッシュルーム・・・5個
  • ・芽キャベツ・・・5個
  • ・ペコロス・・・5個
  • ・ミニトマト・・・10個
  • ※ピクルス液の材料
  • ・りんご酢・・・200cc
  • ・さとうきび糖・・・100g
  • ・塩・・・20g
  • ・水・・・600cc

作り方

材料の準備
  • 野菜類は洗って、水気をよく拭き取る。
  • にんにくは皮をむいて薄切りにする。
  • ペコロスは皮をむき、硬い根元を切り落とす。芽キャベツは根元の部分にナイフで十文字に切れ込みを入れる。ミニトマトはヘタを取る。
  • 鍋にピクルス液の材料と、フレッシュハーブのディルの葉以外のスパイス類を全部入れる。2のにんにくも加え、沸騰したら5分間ほど弱火で煮だし、そのまま冷ます。
  • 鍋に湯を沸かしトマト以外の野菜を入れてさっと1分間ほどゆで、ざるに上げる。
  • 熱湯消毒したガラス瓶に、5で湯通しした野菜と、ディルの葉、ミニトマトを彩りよく入れる。
  • 6に4のピクルス液をスパイスごと注ぐ。冷蔵庫で保存する。
切り方
ピクルス液を作る
湯通しする
ピクルス液をビンに注ぐ
ワンポイント
  • ・酢が控えめのレシピなので冷蔵庫で保存して、4~5日以内に食べきりましょう。作った翌日からおいしくいただけます。
  • ・ 漬け液の水分を減らして酢に変えると日持ちが長くなりますが、酸味が強くなります。材料は生でも食べられる旬のものをいろいろと試してみましょう!
《ピクルス液を再利用》
中身を食べ切ったあとのピクルス液はりんご酢を50cc、塩を小さじ1/2(好みでスパイス類も加える)程度加えて鍋でもう一度2~3分煮沸してから新たな 野菜を漬けられます。ただしピクルス液の再利用は、2回を限度にしましょう。
《残ったピクルス液で浅漬けに挑戦》
2重にしたジッパー袋に、白菜、キャベツ、セロリ、きゅうり、ニンジンなどを薄く細く切って入れ、煮沸したピクルス液を冷ましてから加えます。 袋の上から野菜を揉んで重しをして数時間置くだけで、浅漬け風ピクルスができます。

ネイルバス

ディルシードの浸出液は爪を丈夫にするとされていて、ホームメードコスメとして使われてきました。ぜひ試したいと思いオリジナルレシピを考案しました。ゆったりと指先をディルのお風呂に入れた後は、爪と指先がしっとりとして、とてもいい感じです。

ネイルバス

Herb&spice

  • ハーブ&スパイス
  • ・ディルシード(ホール)・・・大さじ1
  • ※スパイスはS&Bでも取り扱っています。

食材

  • ・はちみつ・・・大さじ1
  • ・水 ・・・200cc

作り方

材料の準備
  • 乳鉢、またはすり鉢でディルシード大さじ1をすりつぶす。/li>
  • 1を小鍋に入れて水を加え、弱火で10分程度煮出す。
  • 火を止めてはちみつを加えてよく混ぜとかす。目の細かい茶こしでこして容器に入れる。
ディルシードを鍋で煮出す
煮出し液にはちみつを混ぜる

使い方

適度に冷めた液に指先を浸し、10分ほど浸けておいてからタオルで水分を拭き取り、ハンドクリームなどを塗ります。手全体を入れても構いません。

ワンポイント
  • ・ディルの煮だし液に、食用のコラーゲンパウダーや、化粧用コラーゲンエキス、ヒアルロン酸のエキスを加えると、しっとり感が増します。
  • *注意肌に合わないと感じたときは、使用を中止しましょう。