TOP

おいしくクイックハーブ ヘルシー!おいしい!うれしい!

【おいしくクイックハーブ】では毎回1種類の「食べておいしいハーブ」をピックアップし、そのハーブの納得情報や育て方を解説します。メインは、《ベジ》《缶詰》《調味料》の月替わりテーマでトライする、簡単なおいしいハーブ料理。《やさしいハーブ ヒントレシピ》でも楽しいレシピをご紹介します。

スパイシーなハーブNO.1オレガノ

イタリア料理に欠かせないハーブのオレガノ。すがすがしい香りとピリッとしたスパイシーな風味が料理のアクセントになります。肉の臭みを消すことで肉料理を美味しくし、消化を助けるハーブとしても知られています。

【今月のおいしいハーブ】オレガノ

学名:Origanum spp. / シソ科 / 高さ:草丈約40cm~60cm / 多年草 / 開花期:6月~8月 / 性質:耐寒性~半耐寒性

オレガノの仲間は古くから地中海沿岸で薬用にされていたハーブ。ギリシャ地方の山野の多くに自生し、ギリシャ語のオリガナム(喜びの山)が語源とされています。ぴりっとしたさわやかな香りの葉は、肉や豆類、トマト、チーズなどと相性がよく、メキシコ料理やイタリア料理によく使われます。乾燥葉を使うことが多いのですが、ポットマジョラム、グリークオレガノ、イタリアンオレガノなど、生でも香り高い種類が多いハーブです。
オレガノと呼ばれるのは、通常Origanum vulgare (別名:ワイルドマジョラム)です。ミックススパイスのチリパウダーとザーターに、欠かせないハーブです。
オレガノ(ワイルドマジョラム)のハーブティーには殺菌・消化促進などの作用があります。
*妊娠中のティーの服用は避けましょう。

【レシピ1】クリーミーでちょっとピリッとアボカドディップ「ワカモレ」

メキシコ料理の前菜として、またアメリカではポピュラーなスナック料理として有名な「ワカモレ」。作り方はいろいろありますが、基本的には、アボカドとチリ(唐辛子)、玉ねぎなどを混ぜ合わせたディップソースです。唐辛子は生のグリーンチリやハラペーニョが特に合いますが、赤唐辛子でもOK。風味の決め手にオレガノやコリアンダー(香菜)が使われます。今回はピリッとオレガノ版で!

材料(4人分)

Herb&Spice
  • フレッシュハーブ オレガノ ……… 2~3枝(みじん切り大さじ1)
  • S&Bチリーペッパ-(あらびき) ……… ひとつまみ

フレッシュ(生)のハーブS&Bでも取り扱っています。
※スパイスはS&Bでも取り扱っています。

食材
  • アボカド ……… 1個(270g)
  • 玉ねぎ ……… 中1/2 (25g /みじん切り大さじ2)
  • パプリカ(赤) ……… 1/4個(80g/みじん切り大さじ3)
  • きゅうり ……… 1/2本(90g/みじん切り大さじ3)
  • セロリ ……… 1/2本(25g/みじん切り大さじ3)
  • レモン ……… 1/2個(半分をアボカドにかけて、半分は飾り)
  • 塩 ……… 小さじ1/2
  • こしょう ……… 少々
  • 市販のトルティーヤチップス ……… 適当量(なるべくプレーンで塩分の少ないもの)

材料


作り方

材料の準備
  1. アボカドを半分に切って、皮の部分を破らないよう気を付けながら種を取り出し中身をくり抜く。くり抜いた中身にレモン汁1/4個分をかけて混ぜ、色が変わらないようにしておく。皮の部分は器に使う。残った皮はさっと洗い、中の水気を拭き取っておく。
  2. オレガノはあしらい用に少量を残し、みじん切りにする。パプリカ、きゅうり、セロリは細かいみじん切りにする。刻んだ野菜の水気が多かったら、全部まとめてペーパータオルで包んで絞る。
手順
  1. アボカドをまな板の上にのせ、包丁で細かくなるまで手早くたたくようにきざむ。細かくなったら、レモン汁1/4個分、塩、こしょう、チリーペッパーを振りかけ、準備2の野菜とハーブを合わせてたたく。これでワカモレのできあがり。
  2. 残しておいたアボカドの皮にワカモレを詰め、オレガノとレモンを添える。
  3. 市販のトルティーヤチップスを添えてお皿に盛る。

レシピメモ

  • アボカドは丁度良く熟れているものがおいしく作るコツですが、外側からは判断が難しいもの。多少果肉の色が変色している程度ならその部分を取り除けば大丈夫ですが、固すぎる場合は作れません。果皮が黒くなって、少しやわらかくしっとりとしているのが食べごろ。パーティーなど失敗が許されない料理の場合は、数日前に固さの異なるものを数個買っておくと安心です。
  • アボカドは、酵素の働きで空気に触れるとすぐに茶色っぽく変色してしまいます。食べても問題ありませんが、見た目が良くないので切ったらすぐにレモン汁または酢を少量かけラップをしておきましょう。残ったアボカドも同様に。また傷みやすいので、切った残りは冷蔵してなるべく早く食べましょう。
  • 野菜は細かく刻むほど、なめらかなディップができます。生の唐辛子がある場合は、ぜひ生を使ってみましょう。新鮮な辛みはやみつきになります!

野菜の切り方

アボカドをくり抜く

アボカドをたたいて刻んだ野菜を加えてたたく

アボカドの皮に戻す


【レシピ2】身体を芯から元気づけるレスキュースープ「オレガノ風味のにんにくスープ」

メキシコでは、にんにくがたくさん入ったスープが好まれるそうです。暑い季節にも寒い季節にも元気の素になってくれるにんにくを、オレガノの香味でおいしく食べるスープです。カリッと焼いたバゲットを浮かして食べましょう。

材料(4人分)

Herb&Spice
  • フレッシュハーブ オレガノ ……… 数枝(5g)
  • にんにく ……… 中8片(20g)

フレッシュ(生)のハーブS&Bでも取り扱っています。

食材
  • トマト ……… 中2個(200g)
  • 玉ねぎ ……… 中1個(160g)
  • コンソメ ……… 適当量
  • バケット ……… 適当量
  • おろしチーズ(ピザ用) ……… 大さじ8
  • オリーブオイル ……… 大さじ2
  • 塩・砂糖・こしょう ……… 各少々

材料


作り方

材料の準備
  1. にんにくは皮をむいて芯を取り除き薄切りにする。玉ねぎとトマトを粗みじん切りにする。オレガノは葉を茎からはずす。
  2. バゲットは7~8mmの薄切りにして、オーブントースターやフライパンでカリッと焼く。
手順
  1. 鍋にオリーブオイルをしき、にんにくを入れ弱火で焦げないように炒めて香りを引き出す。そこに玉ねぎを加えて塩・こしょうを軽くふり、中火でうっすらと色付くまで炒める。
  2. 1にトマトとオレガノを加えて炒め、かき混ぜながら形がなくなるくらいまで弱火で煮詰める。
  3. 2にお湯を800cc加え、コンソメを規定量よりかなり薄めになるように崩しながら入れて溶かす。味見をして足りなければ、塩、砂糖、こしょうで味を調える。
  4. 鍋にチーズを入れ、溶けたら温めた器に盛りバゲットを浮かし、オレガノを少量あしらう。

レシピメモ

  • にんにくの量は好みで加減しましょう。焦がさないように炒めるのがポイント。
  • できあがりをきれいにしたい時は、湯むきしたトマトを刻んで使いましょう。
  • オレガノの葉が大きい場合は、粗くきざんで使います。量は味見をして好みで増減。

野菜の切り方

にんにくをオリーブオイルで炒める

トマト、オレガノを加える

お湯を加える


▲pagetop

【やさしいハーブヒントレシピ】オレガノ×塩でこんなに使いやすく!「オレガノ塩の蒸し鶏」

オレガノだけより、塩だけより、おいしくて使いやすいオレガノ塩。さまざまなハーブがブレンドされたハーブソルトもいいけれど、オレガノのほろ苦くスパイシーな香りがストレートに伝わるのがオレガノ塩の魅力。今回は今人気の「タジン鍋」を使って、蒸した鶏肉と野菜の味付けに使いました。さっぱりとしていながら素材の味を引き出しておいしい!

材料(4人分)

Herb&Spice
  • S&Bオレガノ ……… ドライを大さじ4(3g)

※スパイスはS&Bでも取り扱っています。

食材
  • 塩 ……… 大さじ1(できれば天然塩)
  • 鶏むね肉 ……… 1枚(250g)
  • 万願寺唐辛子 ……… 中4本(80g)
    ※なければ、ししとうまたはピーマンでもよい。
  • しいたけ ……… 中4個(40g)
  • パプリカ(赤) ……… 1/2個(100g)
  • じゃがいも ……… 小2個(200g)
  • 玉ねぎ ……… 中1個(160g)
  • 白ワイン ……… 大さじ4
  • オリーブオイル ……… 大さじ2

材料


作り方

材料の準備
  1. 最初にオレガノ塩を作っておく。すり鉢にドライのオレガノを入れ粉状にする。塩を加え、すりあわせたものを茶こしでこす。
  2. 万願寺唐辛子とパプリカはへたを切り落とし、縦半分に切って中の種を取り出す。その後タジン鍋の大きさに合わせて切る。しいたけは軸を取り食べやすい大きさに切る。じゃがいもは皮をむいて芽の部分をくり抜き、7mmほどの厚さにスライスする。玉ねぎは皮をむいてくし形切りにする。
  3. 鶏むね肉は、食べやすい大きさにそぎ切りにする。
手順
  1. タジン鍋にオリーブオイルをしき、材料をできるだけ広げて、玉ねぎ、じゃがいも、パプリカ、しいたけ、鶏肉の順番で間にオレガノ塩を少しずつ振り入れながら重ねる。
  2. 鍋の材料の上から白ワインを入れ、上からオレガノ塩を振りかけて蒸す。
  3. 10分蒸したところに唐辛子を加えて、さらに2分ほど蒸してできあがり。

レシピメモ

  • 万願寺唐辛子は辛みのない唐辛子で、ししとうとピーマンの間のような京野菜です。上の料理はししとうやピーマンでもおいしく作れます。
  • オレガノ塩は作りおきできますが、スパイス瓶に密封して冷蔵庫で保存しましょう。
  • タジン鍋の蒸し上がりに、バターをひとかけのせる(またはオリーブオイルをひとたらしする)と、さらに風味が増します。

ドライのオレガノをすり鉢ですりつぶす

オレガノ塩を入れて蒸す

10分蒸したところに万願寺唐辛子を入れる


▲pagetop

納得のハーブ情報

【情報その1】オレガノの分類

オレガノの別名は、ワイルド・マジョラムだそうですがマジョラムとオレガノの違いは何ですか?簡単な分類を教えてください。

オレガノは形態によって以下の3つに分類されます。

  1. 耐寒性が強く丈夫で料理に利用できる「オリガヌム類」-オレガノ(ワイルドマジョラム)、斑入りマジョラム、ゴールデンオレガノ、オレガノ・ヘレンハウゼン、グリークオレガノなどがあります。苦味と辛みを感じるスパイシーなものが多いのが特徴です。
  2. 香りがすばらしく料理に最適な「マヨラナ類」-スイートマジョラム、ポットマジョラム、イタリアンオレガノ、シリアンオレガノ、オレガノミクロフィラなどがあります。甘くてスパイシーな香りのものが多いのが特徴です。*現在は「マヨラナ属」として分離されています。
  3. 半耐寒性で高温多湿に弱い花オレガノ「アマラクス類」-オレガノプルケルム、オレガノ・ケントビューティーなどがあります。主に花を楽しむタイプのオレガノです。

一般的に日本で栽培されているオレガノと呼ばれるハーブは、ワイルドマジョラム(Origanum vulgare)と呼ばれる種類ですが、生でもドライでもいい風味なのはグリークオレガノなどの料理に適した選抜種です。
マヨナラ類も甘くてスパイシーな香りで、肉料理やトマトソース、にんにくに良く合います。

【情報その2】ゴールデンオレガノ

ゴールデンオレガノというハーブがあると聞きました。オレガノと同様に使えるのですか?

ご質問のハーブはゴールデンオレガノ(Origanum vulgare `Aureum`)という品種です。オレガノ(ワイルドマジョラム)の園芸品種でオレガノと同様に使えますが、香りは少し弱いようです。葉は黄緑色で、花が紫がかっているとてもかわいいオレガノです。姿もコンパクトに育つので、観賞用の寄植えにもぴったりです。

【情報その3】花オレガノ

ホップのような花が鈴なりに付くオレガノが手に入りました。とてもきれいなのですが、食べられますか?

花オレガノと呼ばれる「アマラクス類」に分類されるオレガノです。オレガノプルケルム、オレガノケントビューティー、オレガノバーバラチンゲイなど、エキゾチックで美しい品種があり、主に鑑賞用にされます。オレガノ ディタニーオブクリート(Origanum dictamnus)は、クレタ島では地上部をティーに利用するそうです。 ドライフラワーやポプリに利用してもいいですね。観賞用として楽しまれることをおすすめします。

【情報その4】オレガノの仲間「マジョラム」

マジョラム(スイートマジョラム)とオレガノは近縁種と聞きました。見分けがつかないのですが、何かポイントはありますか?使い方の違いは?

マジョラムとオレガノは、同じシソ科ハナハッカ属です。でも風味や見かけはオレガノによく似ているので、使い方としては「オレガノのいとこ」として同様に使うといいと思います。マジョラムの方が甘い香りでマイルドなので、オレガノよりも幅広く料理に使えます。

見分け方ですが、マジョラム(スイートマジョラム)は、Knotted Marjoram (ノッテッド・マジョラム)という別名があるように、ピンクがかった白い小さな花がまるで結び目(knot)のような萼の上に付いています。花自体はほとんど目立たず、ころんとしたかわいい結び目だけが印象的な花です。


▲pagetop

ガーデニングに挑戦!

オレガノ(オリガナム類)は、寒さにも暑さにも強く育てやすいハーブ。花もかわいい!

植え付け/土作り/肥料

春または秋に苗を植え付けるのが簡単。日当たりと水はけのいい場所で育てましょう。土にはバーミキュライト、腐葉土などを混ぜ込み、通気性のいい土を用意します。有機配合肥料を元肥として埋め込んでおけば、追肥はほとんど必要ありません。

栽培のコツ

オリガナム類は強健ですが、マヨナラ類、アマラクス類は高温多湿が苦手です。特にアマラクス類は長雨に当てない方がいいので、鉢植えにして梅雨の間は軒下に取り込むと安心です。

株分け(繁殖)

オレガノ(ワイルドマジョラム)は種子まきができます。他の種類は、株分け、挿し木で。種まきができるオレガノも、香りのいい株を株分けまたは挿し木で増やすのをおすすめします。

収穫/剪定

収穫は葉を根元よりカットしますが、花を見たい場合は、間引くように使います。花が咲いた後の葉は固くなってしまい風味が落ちます。花後は一度株元から刈り取り、新芽を出させましょう。

▲pagetop

【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子、吉川和美