ハーブを気楽に育てて使って楽しむ【ガーデニングハーブ】。京都の榊田ガーデンからのブログ風《ハーブダイアリー》ではガーデン観察や日々のハーブ暮らしをごらん下さい。《変わり種ハーブ図鑑》では「これハーブだったの?」という植物や名傍役のハーブをご紹介。《ガーデニング基礎講座》では初心者も楽しめる園芸の基礎と便利なアイディアを解説。《季節のガーデニングここをcheck!》では季節ごとのハーブ仕事のポイントをアドバイスいたします。新コーナー《知ってる?ハーブQUIZ》も加わりました。
落ち葉でいっぱいの庭を眺めながら、今年もこの庭に楽しませてもらったなあ、と感謝の気持ちのわき上がる12月。でも、もっとこんな風にあんな風にしたかったとか、後悔のわき上がる12月でもあります。
秋の植え替えも結局春に持ち越し。ほとんど手をかけられなかった今年のガーデンですが、それでも木々は育ち、紅葉するのがありがたい。今年は紅葉がことのほか鮮やかなようです!
秋に色づく庭の木で一番好きなのはブルーベリー。灰緑の新芽が夏に緑を濃くし、そして秋が深まるとこんなに鮮やかな緋色に!隣に育つチェストツリー(セイヨウニンジンボク)の黄色がかった緑葉とのコントラストがきれいです。葉をアップにするとこんな感じ。つやつやした紅葉に枝は緑の、色合わせが素敵です。
ブルーベリーはすばらしい植物だと思います。春に咲くすずらんのような白い釣り鐘型の花の愛らしさ。新芽のかわいいさ。緑の小さな実がだんだん大きくなって、赤紫から濃い紫に色づいていく・・・。育てて眺めているだけでも楽しいのに、果実は甘酸っぱくておいしくて、しかもビタミンいっぱいで目にもいいなんて。
トサミズキは初夏に黄色い房のような花が咲く木。お茶花のひとつでもあります。お茶花といってもハーブティーにするという意味ではなくて、茶道で花生けに生けるのにふさわしい花という意味。どちらかというと地味な花で、花の後はざらざらとした緑葉で木全体が覆われます。
そのトサミズキの隠れた魅力を発見するのは秋。このまぶしいほどの黄色く色付いた葉で、庭の隅をぱっと明るく照らしてくれる時です。アップで見ると、黄色の中に緑の点々が散りばめられていて、点描画をみるようですね。
庭の一番隅っこ、大きなクスノキの下には、ツワブキがあります。薄暗い場所なのでついつい忘れてしまいがちですが、つやつやの濃緑葉の間から花茎を立ち上げ、すがすがしいレモンイエローの花を咲かせるツワブキは、庭の番人のような存在です。
今までいろいろなちょっと変わり種ハーブを紹介してきましたが、今回は特に育てて楽しい春からのガーデンを彩る青色系の花色のハーブをまとめてご紹介します。
春一番に咲き出す青紫色の花がとても愛らしいガーデンの人気者。カバープランツとして優秀。ただし増え広がりやすく、一度根付くと取り除きにくいので注意しましょう。クリーム色の斑入りの種類もあります。
大型の英名[グレーターペリウィンクル/和名:ツルニチニチソウ/学名:Vinca major]と、小型の英名[レッサーペリウィンクル/和名:ヒメツルニチニチソウ/学名: Vinca minor]があります。写真は小型のVinca minorです。ペリウィンクルに含まれる成分は医薬品に使われていますが、有毒性の問題もありペリウィンクルのそのものをハーブティーなどで利用することは、現段階ではおすすめできません。
学名: Chichorium intybus
朝早く咲き出し、お昼頃にはしぼんでしまうはかない一日花ですが、直径3~4cm近い空色の花はとても美しく魅力的。花を見るためだけにでも育てたくなるハーブです。サラダ野菜でおなじみのエンダイブも近縁種で、よく似たきれいな花が咲きます。
チコリという名で売られている白い白菜を小さくしたような野菜は、チコリを軟白栽培したものです。これは、アンディーブとも呼ばれます。
ハーブティーにするチコリの根は、根が太く大きく育つ種類のものを栽培して作られます。刻んだ乾燥根としても出回りますが、「チコリコーヒー」としてローストされたものが主流です。穏やかな強壮作用や利尿作用が知られています。おいしいノンカフェインのコーヒー(代用)です。
学名:Lavandula stoechas
フレンチラベンダーはストエカスラベンダーとも呼ばれ、早春から初夏に開花し、耐寒性は強くありませんが、夏の暑さにも耐えかわいい花をたくさん咲かせます。花と枝葉はポプリ、バスハーブなどに利用できます。
ハーブティーや美容などに使うラベンダーは、コモンラベンダー/Lavandula angustifoliaが主体ですが、ラベンダーには他にもフレンチラベンダー、デンタータラベンダー、ピナータラベンダーなどいろいろあり、かわいい花や枝葉の香りを楽しむ目的で使われます。
学名:Ajuga reptans
冬の間は葉を地面にぴったりとロゼット状につけて寒さをしのいでいるアジュガですが、別名はビューグルといいます。3月頃、地面が温かくなると花茎をもたげ、小さい青紫色の花を重なり合わせるようにして穂状に咲かせます。生育期は緑の葉が寒い時期はブロンズ色に紅葉してきれいです。また、斑入りのものやマルチカラーの葉色のもの、花色がピンクがかったものなどいろいろあり、園芸的にも魅力的です。ランナーで増え広がり、放っておいても元気に育ちます。
和名をセイヨウジュウニヒトエまたはセイヨウキランソウといいます。日本原産のジュウニヒトエとよく似ていますが、こちらはヨーロッパ原産です。かつては薬用に利用されていたそうです。
学名:Linum usitatissimum
朝早くに開花し始め、満開になったかと思うとお昼頃には花びらを散らしてしまう。はかないけれどもとても愛らしい水色の花の後に種が詰まった果実をつけます。種から採られる油亜麻に油は工業用、薬用の他、食用にも利用されます。
フラックスの用途は採油だけでなく、茎から採った繊維を原料にして亜麻糸が作られ、さらにリネンという布地に加工されます。夏の衣料にリネンのひんやりとして光沢のある生地は欠かせません。写真は一年草の種類ですが、近縁種に多年草のペレニアルフラックスがあります。
学名:Borago officinalis
細かいとげのような毛に覆われたボリジですが、青紫色の花の花びらだけは薄くてつるつる。萼からそっとはずして食べるとほんのり蜜の味がして、きゅうりのような風味も感じます。一年草で湿気や暑さに弱いハーブですが、うつむいた花の風情には他のハーブにはない魅力があります。
きゅうりのような風味の若葉を少量サラダに入れたり、クリームチーズやマヨネーズの香りづけに。葉には有害な成分が含まれるため少量にしましょう。花もサラダや飲み物に散らして、かわいい姿とさわやかな味を楽しみましょう。
新シーズンからはじまる「知ってる?ハーブQUIZ!」は、ハーブの意外な姿や花、使い道などから、クイズを出して、答えを考えていただくコーナーです。まずはまとめて問題をご覧になって、答えを考えてくださいね!
【QUIZ 1】これは何でしょう?
【QUIZ 2】これは何でしょう?
【QUIZ 3】これは何でしょう?
【QUIZ 1】の答え ![]() セントジョンズワートでした。紅葉もきれいですね! |
【QUIZ 2】の答え ![]() くこでした。この花の後に小さい実がなります。市販の実は、中国産で大きい実の品種のようです。 |
【QUIZ 3】の答え ![]() 柿でした。果実にはビタミンC、カリウム、タンニンなどが豊富に含まれます。 |
【文・スタイリング・制作】榊田千佳子【撮影】タケダトオル、榊田千佳子