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今月のおいしいハーブ くらしに香りを!ハーブレシピ

2009年から新しくスタートする【今月のおいしいハーブ】では、毎回「食べておいしいハーブ」1種類をピックアップして簡単なレシピから面白情報や育て方までを紹介します。10分でできる簡単でおいしいレシピは思わずハーブクッキングに挑戦したくなります。ちょっと背伸びした《お楽しみ応用レシピ》にもチャレンジして下さいね。育てて、摘んで、作って、ハーブを丸ごと楽しんでしまいましょう!

いつものおいしさ、イタリアンパセリ

世界中で一番愛され、使われているハーブはパセリではないでしょうか。ちりちりのカールドパセリが飾り優先なのに対し、イタリアンパセリは香りと風味重視。どんなお料理にも合う万能ハーブです。

今月のおいしいハーブ【イタリアンパセリ】

別名:パースリー / 学名:Petroselinum crispum / 分類:セリ科・オランダゼリ属 / 高さ:草丈20cm〜70cm(開花期) / 2年草/開花期:6月〜7月 / 性質:半耐寒性

パセリは、世界中で広く使われている料理用ハーブです。さわやかな風味と香りをもち、さまざまな料理の持ち味を高めます。栄養的にはビタミンCなどのビタミン類と葉緑素、ミネラルを豊富に含み、利尿作用もあります。
初心者にも育てやすく使いやすい、おすすめナンバーワンのハーブです。
古代ローマでは最もよく利用されたハーブの一つで、消化を助けるとしてサラダにして食べられ、客の悪酔いを防ぎ、食物の強い匂いを和らげるため宴会のテーブルに飾られたといいます。

【おいしい10分レシピ】イタリアンパセリときのこのブルスケッタ

薄くスライスしたバケットをカリっと焼いていろいろな具をのせて食べるブルスケッタは、イタリア風の前菜にもよく登場し、日本でもおなじみになりました。ワインやビールによく合い、パーティーを盛り上げてくれるフィンガーフーズとしても活躍しています。
今回は、みじん切りにしたしいたけと白ねぎ、イタリアンパセリをマヨネーズで和えて炒め合わせたペーストをバゲットに塗り、オーブントースターで香ばしく焼き上げました。日本の秋のブルスケッタは、ほっとする味わいです。

材料

材料(バゲット約10枚分)

Herb&Spice
  • イタリアンパセリ ……… 30g(市販の1パック程度)

フレッシュ(生)のハーブS&Bでも取り扱っています。

食材
  • しいたけ ……… 6枚(約120g)
  • 白ねぎ ……… 2/3本(約60g)
  • カラーピーマン ……… 1/4個(約30g)
  • マヨネーズ ……… 大さじ5
  • バケット ……… 約1cmの厚さで10枚
  • オリーブオイル ……… 大さじ1
  • 塩・こしょう ……… 少々

刻んだ材料にマヨネーズを入れる

炒める

パンに載せトースターで焼き色を付ける

作り方

材料の準備
  1. イタリアンパセリは、茎の固いところを切り捨て(この部分も細かく刻んで炒め物やスープに利用できる)、残りの部分を細かくみじん切りにする。
  2. 白ねぎは緑の葉の部分を切り捨て、薄緑の部分と白い部分だけを細かいみじん切りにする。カラーピーマンは種を取り除き、バゲットの幅程度の長さの薄切りにする。しいたけもみじん切りにする。バゲットは1cm程度の薄さにスライスする。
手順
  1. みじん切りのしいたけ、白ねぎ、イタリアンパセリをマヨネーズで和え、塩・こしょうで味を付ける。
  2. フライパンを熱してオリーブオイルをしき、1を入れて、しんなりとして香ばしくなるまで焦がさないように炒める。もう一度味見をして、塩・こしょうで味を調える。
  3. 2のペーストを薄切りのバケットに塗ってカラーピーマンの薄切りをのせ、オーブントースターで香ばしくなるまで焼く(600wで約5分間)。

レシピメモ

  • みじん切りにした材料をオリーブオイルで炒めた後にマヨネーズと和えたものをバゲットに塗って、トーストしてもおいしい。
  • パンはバゲットに限らず、田舎パンやライ麦パンなどを薄切りにしたものもよく合います!
  • しいたけ以外にも、マッシュルーム、エリンギなど他のきのこでもおいしく、また違った風味になります。
  • フライパンのオリーブオイルに、にんにくの薄切りを入れて熱し、香りを移してから材料を炒めるとしいたけのおいしさがより引き出されます。

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【楽しいアイディアレシピ】パセリシードソルト

パセリを育てていて、栽培条件がうまく揃うと株が立派に大きく育っていっぱい花が咲き、たくさんの種子(種実)をつけます。この種(パセリシード)は、一般的にスパイスとして市販されることはあまりありませんが、パセリシードから抽出された精油、パセリシードオイルはアロマセラピーで使われます。

自家栽培で熟したパセリシードは、パセリの風味に温かみを加えたような味わいで、スパイスとして使ってみると、なかなかの美味。塩といっしょにすりつぶしてパセリシードソルトにしたら、独特のおいしさのオリジナルハーブソルトができました!栽培されている方は、下記の「育ててみましょう!」を参考にしてうまく育て、是非挑戦してみてください。

シードの生のもの

材料(約1/2カップ分)

Herb&Spice
  • パセリシード ……… 乾燥させたものを大さじ5
材料
  • 塩 ……… 大さじ5

シードをはずす

塩と一緒にすりつぶす

スクランブルエッグのマフィンのせ

作り方

  1. パセリの種子は熟しかけたら傘状のまま収穫し、室内で乾燥させる。すっかり乾燥したら種子を手でしごき取り、ばらばらにする(すぐに使わない場合はガラス瓶に入れて保存)。
  2. すり鉢に乾燥させたパセリの種子と塩を入れ、すりこぎでなるべく細かく滑らかになるようにすりつぶす。ミキサーやミルを使ってもいい。

使い方

  • 炒めものやサラダなど、パセリの風味が欲しいときにふりかけて使いましょう。
  • 写真は、スクランブルエッグの味付けにパセリーシードソルトを使った「スクランブルエッグのマフィンのせ」。卵4個に対し、パセリシードソルトを小さじ1/2程度で味付けしました。

レシピメモ

  • 株についたまま完熟するのを待っていると、種子の中身がやせてきてしまうので、ふっくらと充実してきたら収穫しましょう。乾燥している過程でも多少追熟していきます。

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ハーブおもしろ情報

【情報その1】パセリは2年草

バジル、チャービル、ディル、ロケットなど1年草のハーブや、ローズマリー、タイム、セージなど多年草(以上のハーブは小低木)のハーブは多種類ありますが、2年草のハーブはキャラウェイやパセリが代表的で、あまり数は多くはありません。
2年草の植物は種をまいて生長した次の年に花を咲かせ、種を結びます。園芸店で春に入手できる苗はほとんどの場合、前年にまいて育てた苗なのでその年に花を咲かせ枯れてしまいます。
それを考えると種をまいて育てたほうが経済的で、またたくさん収穫できるためお得なのですが、パセリの苗は比較的安価で販売されており、毎年買って植えるのも簡単だと言えます。お好みに合わせて選んで下さいね。

【情報その2】乾燥は冷蔵庫で

瓶に入れて売られている乾燥パセリは、一般にスープの浮き実や卵料理にふりかけるなどして使われますが、香りはやや弱いようです。最近では低温乾燥やフリーズドライの製品も出まわるようになり、香りも以前のものよりは良くなっています。

家庭で乾燥パセリを作るいい方法は、洗って水気をよく拭き取ったパセリをペーパータオルに包んで冷蔵庫に保存する、いわば低温乾燥法がおすすめです。実はこれ、偶然の発見でした。そのような状態で冷蔵庫に入れておいたパセリが、鮮やかな緑のまま香りも保って乾燥していたのです。ただし最近は、庫内を湿度高く保つ新型の冷蔵庫も発売されていますので、ご注意ください。
パセリがすっかり乾燥したら保存用ジッパー袋に密封するか、細かく砕いて瓶に入れて保存しましょう。香りと色を保つには、引き続き冷蔵保存にするのがベターです。

【情報その3】イタリアンとカールド

長い間日本では、葉の縮れたカールドパセリが一般的で、洋食の皿の上に飾りとして添えられていて、食べる人もあまりいない中途半端な香味野菜でした。
欧米では平たい葉のイタリアンパセリが昔も今もよく使われています。イタリアンパセリの方がマイルドな香りで、葉も柔らかく食感がいいのが特徴です。日本でも近年では、イタリアンパセリが大分広まってきましたね。
パセリにはその他、白く肥大する根を食用にするハンブルグパセリなどがあります。


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育ててみましょう!!

種まき

春はソメイヨシノの咲く頃から、秋は彼岸過ぎ頃、涼しくなってから種まきをしましょう。春は室内の暖かいところならば2、3月頃から発芽させて苗を作っておくこともできます。好光性の種子なので、土は軽くかける程度に。

苗の植え付け

秋または春に植え付けます。強い日差しに弱いので、夏の暑い時期には半日陰になる場所に植えるといいでしょう。ただし冬は日差しの暖かな場所がベター。プランターや容器植えにして移動できると便利です。
苗は一般の園芸店で安価で売られていて、手に入りやすいハーブです。

水やり

しっかりと育ったら乾燥に強いので、水のやりすぎに注意しましょう。葉がみずみずしい場合は水が足りている証拠です。

挿し枝(挿し木)

2年草で生育期間が短く種子の発芽もいいので、基本的には種まきで増やしますが、挿し枝もできます。生育期には、コップの水に挿しておくだけでも発根することもあります。

冬越し

寒い時期は日当たりの良い、温かい場所で育てましょう。霜の当たらない軒下はより安心です。

収穫方法

生の葉を随時収穫します。セリ科の植物は株の中心から新芽が育つので、外葉から収穫するのが基本です。パセリは2年草で、2年目に花が咲いて種子を結んだら枯れますが、花芽を摘み取り続けると多少収穫期間をのばすことができます。
種子は熟しかけたら傘状のまま収穫します。利用方法は上記を見てください。

保存方法

上記のように冷蔵庫で低温乾燥させると、香りと色がよく残ります。乾燥させると香りが失われやすいので、香り重視なら刻んで冷凍保存をおすすめします。


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【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子