2009年から新しくスタートする【今月のおいしいハーブ】では、毎回「食べておいしいハーブ」1種類をピックアップして簡単なレシピから面白情報や育て方までを紹介します。10分でできる簡単でおいしいレシピは思わずハーブクッキングに挑戦したくなります。ちょっと背伸びした《お楽しみ応用レシピ》にもチャレンジして下さいね。育てて、摘んで、作って、ハーブを丸ごと楽しんでしまいましょう!
夏のハーブの人気NO.1はなんといってもバジルでしょう。また、初めて育てる人が選ぶハーブNo.1もバジル。種からでも苗からでも育てやすく、お料理に大活躍のバジルは手元で育てていっぱい使いたいハーブです。
英名:バジル 別名:バジリコ(伊)学名:Ocimum Basilicum・シソ科 / 高さ:40cm 〜50cm / 1年草または多年草 / 開花期:7〜10月 / 性質:非耐寒性
さわやかでスパイシーな中に甘さも感じる、独特の香りがあるバジル。チーズやトマト、にんにくとよく合い、フレッシュな葉1〜2枚を肉・魚料理に加えるだけで、料理を素晴らしい風味に変身させます。フレッシュな香りを生かすため調理の最後に加えるのがコツ。
イタリア料理に欠かせないスイートバジルの他に、赤紫の葉色が美しいダークオパールバジルやルビンバジル、タイ料理に使われるタイバジル、レモンの香りがさわやかなレモンバジルなどがあります。消化促進、抗菌作用があり、美味しく食べてヘルシーなハーブです。
脂身のないヘルシーな鶏ささみ肉はダイエットにも適した食材。良質なタンパク質を取り入れるのにもぴったり。あっさりしすぎで味が単調、焼くと固くなりがちというようなマイナス面もあるささみですが、バジルの葉とプチトマト、マヨネーズを巻きこんだロール焼きにしたら、しっとりと焼き上がり、中からバジルの素晴らしい香りと、とろ〜りトマトとマヨネーズで華麗に変身!冷めてもおいしいのでお弁当にも。

材料
※フレッシュ(生)のハーブはS&Bでも取り扱っています。
※スパイスはS&Bでも取り扱っています。

マスタード・マヨネーズを塗る

バジルとプチトマトをはさんで巻く

小麦粉をまぶして焼く
夏になると食べたくなる冷製パスタ。ソースをあらかじめ作って冷蔵庫で冷やしておけば、あとはパスタをゆでて冷水で締めて和えるだけ。作り置きでも麺がのびにくいし、温かいパスタよりもむしろ失敗なしに作れます。
トマト、アンチョビ、にんにくのソースとコンソメジュレ。2種類のソースの味わいと食感に加え、バジルペーストのハーバルなおいしさがうれしい夏のパスタです。

材料
※フレッシュ(生)のハーブはS&Bでも取り扱っています。

アンチョビ、ニンニク、トマトを炒める

ゆでたカペッリーニと和える
本格的に作るなら以下のレシピを参考にしてください。
→ ハーブペーストをつくる。


バジルを料理に加えると、独特の風味が加わりおいしくなるのはもちろん、食欲が増進し消化を助ける働きがあります。殺菌作用もあると言われます。
ハーブティーにして飲んでも、健胃作用を発揮します。バジルだけだとあまりおいしくないので、レモンバーム、レモンバーベナ、レモングラスなどの、レモン系のハーブなどとブレンドすると新鮮なおいしさ!
虫さされのかゆみを抑える作用があります。屋外の作業で虫に刺されたら、バジルの葉をもんですりつけてみましょう。かゆみが少しましになりますよ。

タイ料理の炒め物やカレーに加えられているバジルは主にタイバジルとレモンバジル。それぞれスイートバジルとは異なるフレーバーがあります。タイバジルやレモンバジルを料理に加えると、東南アジアのテイストが加わって目新しい感じがグッド!レモンバジルは生のままハーブティーにしてもおいしい。(写真はタイバジル)
タイバジルの種子はインターネットを利用して手に入れましょう。タイバジルの中でも花の美しい種類「シャムクイーン」という品種もあります。

バジルをプランターや鉢で育てていると花が咲いて種を付ける頃、奇妙な体験をすることがあります。タイルの上に落ちたバジルの種に水まきなどで水がかかったとき・・・バジルの種がふやけて、周囲がゼリー状の物質でおおわれ・・・ちょっとカエルの卵みたい。これはバジルの種の持つ不思議な成分のせい。
発芽に必要な水分を種に保つために備わったものなのでしょう。
バジルシードはタイ料理でデザートに使われます。水でもどしたあと、ココナッツミルクと砂糖でつくったソースと合わせて、つるつるきゅっきゅとした食感を楽しみましょう。お通じを良くする働きもあります。
バジルシードを使ったレシピ → 「プチプチバジルシードのマンゴーカップ」
簡単に発芽するので、プランターに種をまくほうが苗を買って育てるより、たくさん収穫できてお得です。発芽適温が高いので春、ソメイヨシノが散った後ぐらいに種をまきましょう。発芽が揃ったら、丈夫な芽を残すように間引きをくり返し、最終的に15センチほどの株間を空けます。間引いた芽や苗も料理に使えます。
種まきに自信がなければ、苗を植えるのが一番簡単。バジルは寒さに弱いので、苗の屋外への定植は春十分に暖かくなってから日当たりのいい場所に。ふかふかとして柔らかく、肥沃で水はけの良い土に有機配合肥料などの元肥を埋め込んで植えましょう。
2週間に1回ほど規定量の倍程度に薄めた液肥を与えましょう。
生長期には枝を、水を入れたコップに生けておくだけで一週間ほどしたら根が生えてきます。根が出てきたら鉢やプランター、庭に植えましょう。 バジルを育てるコツは以下を参考にしてください。→ バジルを上手に育てるコツ!
栽培環境は、とにかく日当たり優先で。日陰や室内では、ひょろひょろになってしまいがち。
20cmぐらいに育ったら、葉を4〜5枚残して摘心(新芽の部分を摘み取ること)しましょう。摘心したところから枝分かれして、がっしりとした株に育ちます。
花芽があがってきたら収穫を兼ねて株を1/3くらいの高さに刈り込み、新しい枝を出させるようにすると長期間収穫できます。
*花が咲いて種をつけると一年草のサイクルを終えて枯れてしまうので、収穫を続けるためには花を咲かせないのがポイントです。
室内で越冬できる観賞用のアフリカンブルーバジル以外は一年草として扱い、花が咲いて株が枯れたら抜き取ります。アフリカンブルーバジルは室内で越冬させましょう。
軟腐病にかかる事があります。突然全体的にバジルの枝先がしおれて腐ったようになってしまったら、病気かも知れません。その場合は苗を抜き取って生ゴミとして捨てるか焼き捨てます。プランターの土も替えて再出発を。
バジルの葉は乾燥保存に向きません。葉をオイル漬けにしたり、「バジルペースト」を作り、瓶に入れて冷凍保存すれば一年中バジルの料理が楽しめます。
質感は変わってしまいますが、葉を洗ってジッパー袋に入れ、冷凍保存しても香りは保てます。凍ったまま炒め物、スープ、煮込みなどに利用。
【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子、吉川和美