ハーブを気楽に育てて使って楽しむ【ガーデニングハーブ】。09バージョンでは京都の榊田ガーデンを舞台にブログ風《ハーブダイアリー》がスタート。季節ごとのガーデンの移り変わり、日々のハーブな暮らしぶりをお伝えできればと思います。お馴染みの各コーナーには、季節ごとのハーブガーデニングを楽しく幸せにしてくれる知恵がいっぱいつまっています。
高温多湿の日本の夏はヨーロッパなど、夏の涼しい国原産のハーブにとっては過酷な環境。ハーブもなるべく快適に過ごせるように、手助けしてあげましょう。
一方、東南アジア原産のハーブや日本のハーブは元気な季節です。
暑い夏でも朝夕に庭に出て水を撒いたり手入れしたりしていると発見がいろいろあります。暑さを忘れる夏の一時を過ごせるのが毎日の楽しみ。
○ナスタチウムの葉にラインストーンの輝き
今朝水やりをしていると、ナスタチウムの葉の上にラインストーンがキラリ!小さな蓮の葉のようなナスタチウムの葉に水滴が留まって、朝日にきらめいているのです。
「はすっぱ」という言葉の語源は、「蓮の葉にのった水滴がはね回る様子」からの連想で、跳ねっ返りの気質のことを言うそうです。なるほどね〜!私もはすっぱだな。ナスタチウムを見て実感。
○バジルパープルラッフル
なんとゴージャスな名前のバジル。名前に惹かれて種まきしました。育ってきたら・・・、確かにつやつやとしたパープルのラッフル(ひだ)の葉っぱが。チリメン赤しそに似てるけど、かじってみたらやっぱりバジル。
○房なりのルビー
レッドカラント(フサスグリ)の実がルビー色に熟しました!昨年はメジロ(?)にすっかり食べられてしまったけれど、今年は見事!一粒つまんで味わってみると・・・、すっぱい!でもコクのある甘味も。もったいなくて食べられないなあ。
英名:safflower 学名:Carthamus tinctorius / キク科・ベニバナ属 / 花期6〜7月 / 高さ60〜120cm / 一年草/半耐寒性
万葉集にも登場するベニバナ。古くから花が染料として使われてきました。古代エジプトのミイラの衣服がベニバナで染められていたことも明らかになっています。
今も草木染めに用いられる他、最近では安全な化粧品の色素や食品色素としても人気。
種子からとられる油はサフラワーオイルとして食用にされます。リノール酸を含むヘルシーな油として人気です。

鮮やかな黄色と朱色の花弁が混じりあった美しい花が咲きます。一日花なので、せっせと摘まなければなりませんが、雨に濡れていなければ何日か経ったものでも使えます。花びらだけを摘みましょう。
ベニバナの花からは、サフロールイエローという黄色系色素と、カルタミンという赤色系色素が抽出できます。水溶性の黄色色素を溶かし出した後の花弁を使って、アルカリ抽出で赤系色素を抽出し、酢酸で中和・発色させます。赤系色素で染める工程は少し難しいですが、必要な材料がすべて揃ったキットも発売されていますので、挑戦してみましょう。なんともきれいな色に染まってうれしい!
*写真はベニバナの薄い染液で染めたため、淡い色に染まった黄色系のスカーフと赤色系のスカーフ
染色キットは田中直染料店で手に入ります(ネット通販も可能です)→ 田中直染料店

ベニバナの水溶性の色素を生かしてお料理にプラスしましょう。
塩をふってしんなりとさせた大根のスライスに、塩湯でしたエビをあわせ、塩・こしょう、オリーブオイル、レモンで味を調えたマリネにベニバナの花弁を混ぜ込んでなじませると、ほんのり黄金色になってとてもきれい。食欲もそそられます。
味にはさしたる変化がなく、どんな料理にでも使えます。サフランの変わりにスープの色付けに使ったり、デザートの色づけにも。

ベニバナは、女性にいいハーブといわれ、冷え性や更年期障害に処方されることがあります。解熱・消炎・鎮痛・血行促進などの作用が知られています。子宮を刺激する作用もあるので、妊娠中は使用しないようにしましょう。
カップ一杯の熱湯に、ひとつまみのベニバナを入れ、5分ほど蒸らして飲みましょう。味があまりないので、はちみつやレモンでフレーバーを付けるとおいしくなります。
普通乾燥させた花弁を使いますが、生でもOK!
*トゲがあるので、栽培するときは注意しましょう。
春から初夏にかけてのハーブの花盛りシーズンも終わり、これから秋までは外国生まれのハーブにとっては厳しい日本の夏。きれいに咲いて目を楽しませてくれた花の枯れた枝や、春の開花後の疲れでぐったりしている株の切りもどしをして、リフレッシュしましょう。
そんなちょっとしたひと手間で生き生きと元気を取り戻してくれるので、いじらしくなると思います!
開花後のラベンダーは、花茎の少し下ぐらいから刈り込みます。2度咲きの花芽が付いていたら残して、後はスッキリと刈り込みましょう。お礼肥として株もとに有機配合肥料の追肥を埋め込んでおくと株の元気回復に役立ちます。
まだまだこれからも花を付けるナスタチウムですが、春から初夏にかけて毎日たくさん花を咲かせたせいか、はたまた気温が上がってきたせいか元気がない様子。ここで一度株を全体に切りもどしてみましょう。
枝分かれした部分から葉を少し残すようにして刈り込んだら、有機配合肥料を株もとに埋め込みます。これからの季節は直射日光が一日中当たる場所よりも、半日陰の方がうれしそうです。
ダイヤーズカモマイルや、ソープワート、ベルガモットなど多年草のハーブの花も春・初夏バージョンは大体終了。種を取る分を残して、後はスッキリと花茎の少し下から切り取りましょう。早く花がらを切り取らないと株が疲れてしまうのをお忘れなく。
梅雨が終わると日本のほとんどの地域では熱暑に突入します。夏のガーデニングは水やりに始まり水やりに終わるといっても過言ではありません。
言葉を換えれば、夏は水やりさえ上手に行えばOKというわけです!

水やりをする時間帯は朝なるべく早くが基本。気温が上がってしまってからだと根を傷めがち。また、葉に付いた水滴に太陽が当たってレンズ効果になり、葉が火傷したようになってしまうこともあります。
早朝が一番とは知りながらも、気が付くとすっかり暑い時間帯になってしまっていることも・・・。しんなりしたハーブの葉をながめて、「どうしようかな〜。水やりしちゃおうかな?夕方まで待とうかな?」と迷うことしきり。
そうなるくらいならば、夕方日が陰ってからたっぷり水やりしましょう!涼しい夜の間に植物が水分を吸い上げで、朝から生き生き活動できますから。忙しい現代人にはこちらの方が便利かも知れませんね。

![]() シャワーヘッドは上向きで |
![]() 鉢植えは集中的に |
![]() 庭にはしみ込ませ式に |
水やりホースのシャワーヘッドが下向きだと、植物に当たる水が強過ぎて、きれいに咲いた花や柔らかい葉を傷めてしまいがち。シャワーヘッドを上向けるだけで、水流がソフトになって安心です。
プランターや鉢には、ざっと全体に上から水をかけた後、1つ1つの容器にしっかり水が行き渡るように集中注水しましょう。容器植えは底の穴から水が流れ出るくらいたっぷりと与えことが基本です。中途半端に水やりをすると水が足りないだけでなく、時には中に古い水がたまってしまったり酸素不足にもなります。
そして、また鉢表面が乾くまでまたは植物がしんなりしてきて水を欲しがるまでは与えないという、ケジメが大切です。
庭や畑は全体にざっと水やりした後、地面にホースを置くかスタンドなどに立てかけてじっくりと地面に水を吸わせましょう。
土の表面が濡れたぐらいでは全然足りません。ただし、庭や畑は雨が定期的に降っていれば、土の中の水分は意外にあるもの。また、植物もがんばって根を張っているので過度な水やりはかえって良くありません。植物の顔を見て水やりしましょう。
基本的には花に水をかけると花びらが傷みやすくなるのでよくありません。では、植物の株もとだけに水をやればいいのか・・・、というとそうでもなくて、柔らかい水流で葉や株全体に水をかけることが、ハダニやアブラムシなどの虫を洗い流す点でも、有効なのがわかっています。
植物全体に水やりするときには自然と花にも水がかかってしまいます。特別に繊細な花を除いては、少しぐらいは大丈夫!
ただし、日中の暑い時間に水やりをすると水がかかった花びらが傷んでしまいます。涼しい時間帯に水やりしましょう。
【文・スタイリング・制作】榊田千佳子【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子