2009年から新しくスタートする【今月のおいしいハーブ】では、毎回「食べておいしいハーブ」1種類をピックアップして簡単なレシピから面白情報や育て方までを紹介します。10分でできる簡単でおいしいレシピは思わずハーブクッキングに挑戦したくなります。ちょっと背伸びした《お楽しみ応用レシピ》にもチャレンジして下さいね。育てて、摘んで、作って、ハーブを丸ごと楽しんでしまいましょう!
4月、スタートでお届けするハーブはルッコラ。ロケットとも呼ばれるとても人気のあるハーブです。そのまま食べてもゴマの香りが楽しめておいしいけど、少し手を加えるとまた違った表情を見せてくれます。キッチンハーブとして育てて、料理にちょっと摘まんで気軽にお料理に、と生活の中にとりいれてみましょう。
別名:ロケット 学名:Eruca vesicaria /分類:アブラナ科/高さ:草丈40cm〜80cm/1年草/開花期:4月〜5月/性質:半耐寒性
サラダ野菜として人気の高いルッコラは、古代ギリシア・ローマ時代から利用されてきたハーブ。ピリッと辛く、かすかにゴマに似た風味でおいしい!若くて柔らかい葉を、生のままサラダに加えるのが定番ですが、ピッツァやパスタに加えてイタリア風、おひたしや汁の実など和風にも。強い香りが苦手な人にもなじみやすいハーブです。若葉は消化を助けるので、肉料理の付け合わせにもぴったり。
青菜ごはんは、春のまぜご飯の定番。旬の青菜をサッと色よく湯がいてご飯に混ぜ込むだけで、手間ひまかけたような印象に。ルッコラは香りと歯触りを大切に、湯通しする程度で十分です。

紅ショウガ以外の材料
※フレッシュ(生)のハーブはS&Bでも取り扱っています。

ルッコラをゆでる

ゆでたルッコラを刻む

チリメンジャコをカリッと炒める
卵とも、とても相性のいいルッコラ。ハムとブラックオリーブを加えてふんわり半熟のオムレツにしてみましょう。いつものオムレツがイタリアンに!オーブントースターで温めたバゲットにはさんでサンドイッチにも。

材料
※フレッシュ(生)のハーブはS&Bでも取り扱っています。

ルッコラと具を卵液に混ぜいれる

オリーブオイルでオムレツを焼く


サラダボウルに入った数種類のグリーンの生食用野菜。塩・こしょう、レモン汁、オリーブオイルを振り混ぜたシンプルなドレッシングで和えて食べてみると、あれっ?ごまの香り?
その正体はルッコラ。菜の花の仲間なのに、ピリッとした辛みとゴマの風味が。イタリアンのサラダやピッツアのトッピングには定番のハーブですが、炒めてオイスターソースを振りかけて中華風に、サッと湯がいて和風のおひたしや和えものにもできます。
春まだ早い時期の柔らかいルッコラには苦みが少なくたくさん食べられますが、緑が濃く葉が硬くなってからのルッコラは、苦みと辛みが強まるので、薬味としてちょっとずつ使うといいでしょう。火を通すと苦みはやわらぐようです。

ルッコラにも、アブラナ科ファミリーの証である四弁の十文字の花が咲きます。花の付け根は紫がかった褐色で、花びらに同じ色の筋が見られます。花びらはクリーム色がかった白。花芯のおしべは黄色。よく見るととっても愛らしい花です。
そして、その花もゴマ風味!葉よりもマイルドな風味で、ピリリ辛味とほんのり甘味も感じます。みそ汁、吸い物、和えもの、そうめんや冷や奴の薬味にぴったり。かわいくておいしい!

近年注目されている多年草のルッコラ。イタリア語の名前のままに、セルバチコという名前で高級スーパーやデパートの野菜売り場で売られています。見たところ、京都の水菜を濃い緑にして、ミニサイズにしたような感じです。英語名はワイルドロケットでラテン語名はEruca vesicaria sativa。
従来の一年草のルッコラと一番違うのは、なんといっても多年草だということ。一年草は花をつけて実を結んだら枯れてしまいますが、多年草は根が残り翌年も芽を出します。
セルバチコの収穫は、葉を切り取るようにします。そうすれば、また生長してくるので、何度も収穫が可能です。
もうひとつびっくりするのは、蕾が開いて花が咲くと、その花が菜の花を小さくしたような鮮やかな黄色をしていること。葉の香りと風味はルッコラより強く、少量を使っても料理のアクセントになります。あまり日の当たり過ぎない、やや湿気のあるところで育てると柔らかな風味に育つようです。
S&Bでも最近取扱いを始めました。
春、気温が上がってくると、とう立ちしやすいので、春まきにする場合は、春早くまきましょう。基本的には秋まきの方がうまく育つハーブです。
鉢やプランター、花壇に直まきがおすすめ。一週間ほどで発芽するので、種は多めにまいて間引きながら育てるといいでしょう。間引き菜もやわらかくておいしい!
日当たりと水はけのよい、肥えた土に植えましょう。 日差しが強すぎると葉が硬くなりがちなので、半日日が当たるくらいでもOK。土には腐葉土や堆肥を混ぜ込んで柔らかくしておくと、ルッコラの葉も柔らかく育つようです。
肥料は花の肥料ではなく、窒素分の多い野菜向きの肥料を。肥料が少なすぎると葉が硬くなってしまいます。
ルッコラはとう立ちしやすいのが難点。花茎が伸びてきたら深めに切りもどしましょう。何よりも収穫し続けることで、葉は長く使えます。
【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子