ハーブを気楽に育てて使って楽しむ【ガーデニングハーブ】。09バージョンでは京都の榊田ガーデンを舞台にブログ風《ハーブダイアリー》がスタート。季節ごとのガーデンの移り変わり、日々のハーブな暮らしぶりをお伝えできればと思います。お馴染みの各コーナーには、季節ごとのハーブガーデニングを楽しく幸せにしてくれる知恵がいっぱいつまっています。
ハーブを気楽に育てて使って楽しむ【ガーデニングハーブ】。09バージョンでは京都の榊田ガーデンを舞台にブログ風《ハーブダイアリー》がスタート。季節ごとのガーデンの移り変わり、日々のハーブな暮らしぶりをお伝えできればと思います。お馴染みの各コーナーには、季節ごとのハーブガーデニングを楽しく幸せにしてくれる知恵がいっぱいつまっています。
20年くらい前に、芝生を掘り起こして4種類のハーブを植えたのが始まりの榊田ガーデン。マニアックな性分から、一時は200種類以上育てていました。京都の気候に合わないハーブも必死で!冬は温室に運び、夏は日陰に移動し・・・と。若いからできたんでしょうね。
今じゃ、取りあえず育てて、育ち方はわかった!とかなり縮小。京都でも育つハーブだけになりました。
そんな私のハーブ生活というと、
○ヨモギ団子
実家のある千葉県から一株持ってきたヨモギ。すっかり野生化して毎年芽吹いてくれます。柔らかな新芽をゆがいて、細かくたたくように刻んで白玉粉に混ぜ込、団子にしてゆがけば、春の香りいっぱいのヨモギ団子のできあがり〜。
○春の京都といえば桜
家の庭にもそめいよしのと八重桜があります。青空に淡い桜色がはかないなあ。八重桜の花は水につけて汚れを落とし、塩漬けにします。若葉も重ねて塩漬けに。漬けあがると、バニラのような桜餅の香りがします。桜もりっぱなハーブなのです。
○卵の殻のプランター
卵の殻にアクリル絵の具を塗って、底に小さな水抜き穴を開けて種まき用ミニチュアプランターに。芽が出たらしばらく飾って楽しんで、後は植え替えを。殻をそっと割れば根を傷つけずに殻からはずせます。
英名:Eucalyptus /学名:Eucalyptus spp./ 分類:フトモモ科・ユーカリノキ属/高さ:数メートルから数十メートル/常緑高木/開花期:6〜8月/性質:半耐寒性〜非耐寒性
オーストラリアの森林の80%近くを占めるといわれるユーカリは、コアラの食物としても有名。ユーカリは500種以上あり、その内コアラの食べる種類は30種類程に限られるそうです。オーストラリアの先住民族アボリジニも古くから葉を傷の薬として用いてきました。
環境への適応性が高く、乾燥に耐え、成長のスピードが極めて早いのが特長。そのことから、砂漠の緑化に用いられたりもします。木材は、材木や製紙用のチップにされます。
葉から水蒸気蒸留によって採られる精油には、殺菌・抗ウイルス・抗炎症・鎮静・鎮痛などの作用があり、アロマセラピーで使われる他、数々の外用薬品(筋肉の軟膏・パップ剤・風邪の外用塗布剤など)やスキンケアの化粧品、シャンプー、清掃用の洗剤・ワックスなどに利用されます。
日本には明治時代に導入され、現在ではタスマニアンブルーガムとも呼ばれるEucalyptus globulus種が多く見られます。
花卉としてマルバユーカリ、ギンマルバユーカリなどが人気。葉に強いレモンの香りがあるレモンユーカリからは、香料用の精油が生産されます。ペパーミントに似た香りのペパーミントユーカリも魅力的。

ユーカリノキ属の葉は、幼苗の葉や新しい枝につく葉の形と、成長した枝につく葉の形が大胆に異なります。たとえば Eucalyptus globulusの場合、木の上部につく成長した葉は、鎌のような形で光沢のある、つるつるとした皮のような手触りで濃緑色です。それに比べ、木の下のほうの若い枝につく葉は(または木が小さい頃の葉は)卵型の先がとがったような形をしていて粉を吹いたような質感で、青みがかったシルバーグリーン。どういった理由かわかりませんが、とても不思議な感じです。精油成分は成長した葉により多く含まれるようです。
ところで、青みがかった灰色の幹には樹皮がありますが、それが自然と皮がむけたような状態になり、ひも状にはがれるのも奇妙!
※コーナータイトル横の画像が子供の葉、すぐ右の画像が大人の葉です。

5年ほどで大木になるユーカリは、木材資源として注目の樹木。砂漠の緑化にも役立つ程です。また、葉から得られる精油の使い道が豊富で商業的にも優秀とされます。
一方、安易にユーカリを植樹してしまうことが生態系に悪い影響を及ぼすという懸念や、ユーカリが土壌中の栄養分や水分を過剰に消費してしまい、土壌が枯れ果ててしまうことになるのでは・・・、といった疑問も生まれています。
研究の結果、ユーカリが過剰に栄養分や水分を奪ってしまうということは無いと証明されました。また、ユーカリが独特の化学物質を生産するため、周りの植物などに悪い影響があるのでは・・・、という疑問には、他にもそういう植物は多く、ユーカリだけ特にということはなさそう。つまり、ユーカリがあまりにスピーディーに成長しまた巨大になるため、多くの養分・水分を必要とすることらしいです。しかし、砂漠化した土地の緑化に役立つ程、水を探し求めて吸収するパワーは強大ですから、多少の水不足にはびくともしないでしょう。
今のところメリットのほうが多く思われるユーカリですが、あまり便利だからといってユーカリばかり植樹するのは考えものです。やはり、生態系にはバランスが必要だと思うからです。

空気が乾燥し、夏場の気温が40℃を越えることもあるオーストラリアでは、毎年のように山火事が起こるそうです。一度山火事が起こると、森林の3/4以上といわれるユーカリに含まれる精油分を燃やし、より激しく燃え続けます。必死の防火対策はなされていると思われますが、最近起こった山火事でも残念なことに多くの被害が出た模様。日本のように湿度が高い国では想像もつかないような惨事になってしまいました。
ところが、ここからがユーカリのすごいところ。山火事で燃え尽き、黒こげになった樹木の中で、ユーカリが一番早く芽吹くそうなのです!黒く焦げた樹皮からみずみずしいユーカリの新芽がのぞくということは、生命力の強さの証だと思います。
また、ユーカリの種子は火事などの熱にあうことによって発芽しやすくなるともいわれます。なんという仕組みでしょうか!加えていうと、火事で広々とした焼け野原になってしまった土地は、陽光を好むユーカリには最適の条件。ユーカリの森林になるまでそれほど長くかからないでしょう。
畏れを感じるほどのユーカリの神秘です。
ハーブは基本的に生育力の旺盛なものが多く、放っておくと鉢植えは根がまわって根詰まりになり、庭植えは強いハーブがはびこって大変なことに!
秋の植え替えは、植物の生育にとっていい点が多いのですが(冬にしっかり根を張れるので)、植え替え前に寒くなってしまった場合や、寒さに弱いハーブの場合、春の植え替えを。
暖かい春なら、思い切った移動や株分けも安心。植え替えすることでハーブは元気に大きく成長します。

これから暖かくなるので、思い切った株分けも大丈夫。大きくなった株をそのままにしておくと、日当たりや風通しが悪くなって生育も衰えがち。株分けすることで株が更新して元気を取り戻す場合も多い。
ただし、ローズマリー、ラベンダーなど木質化するハーブは大株になってからの植え替えは難しく、株分けをきっかけに枯れてしまうこともあります。
庭植えに限ってですが、春の植え替えで注意しなくてはならないのは、一見枯れたように見えても生きている場合もあること。地上部が枯れた多年草や球根植物などには気を付けましょう。
植え替え時にやたらと掘り返してしまうと、これから出てくる植物にダメージを与えてしまう、ということを心に留めて植え替えをしましょう。
容器植えの場合はご安心を。植え替え後暖かくなるので、着根もよくもりもり育つでしょう!
エルダー、ミモザ(アカシア)など樹木は、花芽がついているので、剪定時に切り落としてしまわないように注意が必要です。ブルーベリーも花芽がついているので、春の剪定は避けた方がいいでしょう。剪定は実を収穫した後すぐに。
イングリッシュ系(コモン系)ラベンダーは、寒さに強いので、3月に入った頃から剪定できます。早めに剪定をすませないと、その年の花付きが悪くなってしまいます。フレンチ系ラベンダーは、春先に咲くものが多いので剪定をせずに、花が咲いた後すぐに刈り込んでおきましょう。
一般に刈り込みすぎるとその年は花がつかなくなるおそれがあります。セージやサントリナの花を見たい場合は間引くように剪定したほうが安心です。
種まきは難しいと思われがちですが、意外と簡単!一年で枯れてしまう一年草(バジル、チャービル、ディル、ロケット(ルッコラ)、ボリジ、ポットマリーゴールドなど)や2年草(イタリアンパセリなど)は、種をまいてたくさん収穫したいもの。育っていくいじらしい姿に愛情倍増です。ぜひ種まきに挑戦を!

ほとんどのハーブが4月にまきどきを迎えます。自分で種をまいたハーブが芽吹いて育っていくのを眺めるのは、格別の楽しみです。また、間引いた芽や苗も利用できます。
種まきの時期は、その種子の発芽適温によります。種子の袋に適温が示されているのでそれに従いましょう。主に秋まきと春まきがありますが、適温さえ保てればいつでも発芽させることができます。
春はソメイヨシノが散る頃あたりが、たいていのハーブのまき時。秋はお彼岸頃がいいでしょう。春は気温が上がりきらないと発芽が揃わないので、あまり焦らずに。 秋はうかうかしていると急に寒くなるのでちょっと早めを心がけて。

さあ、それでは種まきに挑戦です。
大きな種は一カ所に2粒ぐらいずつ点まきにし、小さな種はあらかじめ土に線を引いて置いたところに筋まききにするか、重ならないようにばらまきにする。【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子