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ガーデニングハーブ 食卓に香りを!ハーブレシピ

「ハーブを育てる」をキーワードに、人気ハーブの詳しいプロフィールと育て方、使い方を提案する【ガーデニングハーブ】。おなじみの「今月のハーブ」の中に「ハーブおもしろ情報」をアップ。さらに新コーナー、「変わり種ハーブ図鑑」「季節のガーデニングここをcheck!」などがプラスされてハーブの知られざる面にも注目。ハーブに触れて香りを感じながらのガーデニングを体験してみてください!

春を待つワクワク月間

庭仕事がしばしお休みの冬は、ほっとするような寂しいような・・・。2月も中旬になると種を取り寄せたり、苗の注文をしたりと、だんだん春が楽しみになってきます!プランターの土を入れ替えたり、植え替えの準備をしたりと、うれしい忙しさが戻ってきました。

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「可憐な花は鮮烈な秋の香り」 秋の庭でレモンマリーゴールドの花を摘む。強く神秘的な香りが、家の中にも漂い広がる。

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育てるハーブ

《今月のハーブ》ステビア

英名:stevia /学名 Stevia rubaudiana/ 分類:キク科・ステビア属/高さ:50cm〜100cm/多年草/開花期:3~5月/性質:半耐寒性

ステビアは南米パラグアイ原産のキク科の植物。パラグアイの先住民は古くからマテ茶の甘味づけに使用してきました。また、薬としても利用していたということです。
生の葉をかむとさわやかな強い甘味が口中に広がり、またその甘味がしばらく残ります。独特の苦みと風味があるのが甘味料としては弱点でしたが、味を改良した品種が開発され今後が注目されています。
乾燥しても甘さは残るため、ドライハーブとしても利用できて便利です。

○育て方

*植え付け

春に日当たりと水はけのいい場所に植え付けます。鉢植えでも十分に育ちます。

*冬越し

寒さにやや弱いので、冬の気温が低い地方では秋に株を掘り起こし、軒下や室内で冬越しをしたほうが安心。地上部は枯れても春になると芽ぶくので、戸外と室内など何ヶ所かで試してみるといいでしょう。

*増やし方

5〜8月頃に枝先を挿し木にします。秋と春に株分けもできます。

ハーブおもしろ情報

【情報その1】糖分にならない甘味のハーブ

代用甘味料として知られるステビアは、糖質ではない甘味を持っています。これを配糖体甘味料ともいいますが、ステビアの甘味の主成分であるステビオサイドの甘さは、砂糖の100倍とも200倍ともいわれています。カロリーも低いためダイエット甘味料としても利用され、また糖尿病の人にも適することから注目を集めました。

日本やアジアの多くの国では、使用が認められ使われ続けているステビアですが、ヨーロッパやアメリカではステビアの食品添加物としての使用を認めていないようです。それも、はっきりと因果関係が解明しているわけではなく、今後認可される方向で動いているという情報もあります。 ステビアの安全性についてはさらなる研究が待たれますが、古代インディオも使っていた歴史のあるハーブが安心して使えるようになることを願っています。

【情報その2】すたれそうなステビアに新しい成分発見!

少し前までは、ステビアを使ったお菓子や清涼飲料を目にする機会がもっと多かったように思います。最近では、ラカンカという植物から作られる甘味料、カンゾウからつくられる甘味料、アスパルテーム、キシリトールなど、代用甘味料が数多く出まわるようになり、それぞれ特徴があることからステビアの価値が弱まったと思われます。
なぜステビアがすたれてしまったか?それは、ステビアの主成分であるステビオサイドには独特の苦味があり、また後味がずっと後まで残ってしまうため、甘味料としての使用には問題があったのです。試しにステビアの生の葉を1枚口に含んでかんでみると、その強い甘味に驚き、やがてそれにかすかな苦みが混じることに気付きます。また甘味は口に長く残るようです。

ところがこのステビアに新しい動きが出てきました。広島大学医学部でステビオサイドとは別のレバウディオサイドAという甘味料の研究も進み、このレバウディオサイドAが次第に使われるようになってきました。ステビアの品種自体も改良され、現在ではこのレバウディオサイドAを多く含む品種が開発されているそうです。また最大の弱点であった苦味も酵素処理で取り除くことが出来ることがわかりました。
レバウディオサイドAではステビアサイドを上回る300倍以上の甘さがあり、またカロリーが低いためダイエット用甘味料として様々な用途で使用されはじめています。

【情報その3】ステビア農法

最近「ステビア農法」という言葉を目にすることがあります。「ステビア農法のいちご」というものも目にしました。これは一軒のミカン農家が、刈り取ったステビアの茎を堆肥としてミカンを栽培したところ、ミカンの味が変わったため注目されるようになり広まったと言われます。モモ、ナシ、メロンなどの栽培にも利用されているそうです。ステビアの茎を粉砕したものや、抽出した濃縮エキスを土壌に混ぜたり、散布したりということも行われているそうです。
なぜ、この農法が有効なのかはまだはっきりしていないようですが、土中の有用微生物を増やすとされています。どちらにしても悪い影響はなさそうなので、味がおいしくなるのならいいのではないでしょうか?これからの研究が期待されます。

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【とっておきの利用法】ステビアレモンシロップ

糖質のない甘味ながら、独特の風味と苦みがちょっと気になるステビア。その味をマイルドにして、シロップとして使えるように工夫してみました。製氷皿で凍らせて氷にしておけば、一個ずつ取り出して使えて便利です。
飲み物の甘味付けに使う程度の量なら、安全性の心配はないでしょう。



ステビアとレモンバームをティーに

レモン汁を加える

凍らせる

材料(2カップ分)

  • レモンバーム ……… 約20g(生葉を1カップ)
  • ステビア ……… 約30g(生葉を1カップ。乾燥葉なら大さじ1、ネットで入手できます)

フレッシュ(生)のハーブS&Bでも取り扱っています。

食材
  • レモン汁 ……… 半個分
  • 水 ……… 2カップ

作り方

材料の準備
  1. ハーブは水であらっておく。
  2. 小鍋に水を入れ、沸騰したらレモンバームとステビアを入れて軽くふたをし、弱火で10分間時々かき混ぜながら煮出す。ふたをして冷めるまでおく。
  3. レモン汁をしぼり入れ、製氷皿で凍らせる。

レシピメモ

  • 冷たいハーブティーや紅茶には、カップ一杯のティーにつきステビアシロップの氷を1個程度、普通の氷に混ぜて入れましょう。
  • 暖かい飲み物には、解凍しておいたステビアシロップの氷を使います。

*甘味をみて好みで量は加減しましょう。入れすぎると苦みを感じることもあります。


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変わり種ハーブ図鑑

エキナセア

別名:エキナセア 英名:echinacea /学名:Echinacea purpurea/ 分類:キク科・ムラサキバレンギク属/高さ:60cm〜150cm/多年草/開花期:6〜8月/性質:耐寒性

エキナセアは、北米原産のキク科の植物で、アメリカ先住民の“万能薬”として古くから重要とされてきました。先住民は歯痛、のどの痛み、風邪、伝染病などの治療、解毒に、根をかみ砕いてその汁を利用するなどの方法で使ってきました。外用として、傷ややけどにも使われました。

19世紀後半に米国でヘビの噛み傷や外傷の治療、消化不良などに有効とされるエキナセアを原料とする製剤が開発されました。それが米国全土に広まり、やがてヨーロッパに伝えられ、第2次世界大戦後にドイツを中心に研究が進められたそうです。
日本ではブレンドされたハーブティー、サプリメント、チンキなどが市販されています。エキナセアは舌をぴりっと刺激する独特の味があり、単独ではティーとして飲みにくいハーブです。市販のものでなるべく根の使用されているものを選び、風邪や感染症予防に利用するといいでしょう。


【変わり種エピソード1】ハリネズミのハーブ?

Echinacea(エキナセア)は、ギリシア語の 「echinos(ハリネズミ)」が語源といわれています。なぜ、ハリネズミ?・・・・それは、花の中央部にあるとげ状の花冠部が理由です。
エキナセアには、直径10cm程にもなる華やかな花が咲きます。花びら(舌状花)と中央の円錐状の筒状花からなる、一目でキク科の植物とわかるマーガレットのような花です。花びらの色は品種によってピンク、紫ピンク、黄色などがあります。
花は開花したあと1〜2週間は花びらも色を保ち、たいへん花持ちがいいのが特長です。花びらは散ることがなくしおれていき、それにつれて中央の花冠部が成長し、固くとげ状になってきます。触るとチクチクして痛いほどで、なるほど!ハリネズミのよう。成熟した後にはこの部分が種子となります。


【変わり種エピソード2】免疫力を高めるとされる薬用ハーブ

近年の研究から、エキナセアは免疫系を刺激して疲労などで体の防御機能が低下した際にかかりやすい風邪や感染症にかかりにくくさせ、かかった際も治りを早くするとされています。外用としても、皮膚病や傷の回復力を高めると考えられています。ヨーロッパやアメリカでは、かぜ症候群の緩和、予防を目的にサプリメントや医薬品として使われています。インフルエンザ、ヘルペス、ポリオなどのさまざまな感染源となる微生物に対する免疫強化活性と抗ウイルス活性が次第に明らかにされ、抗アレルギー作用も注目されています。最近では日本での認知度も高まってきました。
今後ますます研究が進められ、新たな効能が発見されることが期待されているハーブです。

*エキナセアの使用上の注意点*

エキナセアには毒性はないようですが、自己免疫性疾患、結核、糖尿病、AIDS などの病気の場合や、妊娠中はエキナセアの摂取は控えたほうがよいとされています。またキク科の花にアレルギーのある人も要注意です。


【変わり種エピソード3】きれいな花なのに根を利用

美しい花でガーデンを華やかにしてくれるエキナセアですが、意外やその真価は地面の下にあるようです。
エキナセアは根に免疫機能を高める成分を多く含むとされます。薬用にされるエキナセアは主にEchinacea purpurea、E.angustifolia、E.pallidaですが、その中でも特にエキナセア・プルプレア (Echinacea purpurea)の薬効が高いといわれますが、エキナセア・アングスティフォリア(E. angustifolia)の薬効がより高いという説もあります。
いずれにしても根に薬用成分が多いようなので、エキナセアのティー、チンキ、サプリメントを選ぶ時には、根が使用されているかどうかをチェックするのをおすすめします。


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【季節のガーデニングここをCHECK!】植え替え・プランターの準備

本格的なガーデニングシーズンまであと少し。この時期に苗や種の注文と、植え替えプラン、プランターや鉢の準備をはじめましょう。今年こそは余裕を持って春のガーデニングを!・・・と自分にエールです。

《準備1-苗・種の注文》 

○お目当てのハーブは早めに注文を

3月も後半になり春風を感じるようになると、種苗会社への苗・種の注文が殺到します。まだ寒い時期に苗の注文をする気分にはなかなかなれませんが、適期に種まき・植え付けができるように、早めの注文を心がけましょう。発送時期を指定することが可能な場合もあるので、お目当てのハーブがなくならないうちに注文してキープしておくのが安心です。

○インターネット・通販を活用

珍しいハーブの苗が欲しい場合や品種を確実にしたい場合は、園芸店に並ぶ苗よりも、信頼できる種苗会社(園芸店)の通販やインターネット販売を利用することも一案。例えばラベンダーの苗を買う場合、園芸店では、「ロイヤルパープル」「ムンステッド」など品種名が示されることがほとんどで、ハーブの利用の際、目安になる学名が示されていないことが多いのが問題。
また、食べられるハーブと毒性の強いハーブが並んで売られていて、紛らわしいことも。利用法や毒性の注意、栽培する際の耐寒性などを示してくれるカタログのある信頼できる会社で注文すると安心です。

○利用法から種類を選びましょう

ハーブは「暮らしに役立つ植物」。利用することでその真価を発揮できる植物です。もちろんただ育てて、育つ姿や花を楽しむだけでもいいのですが、利用するつもりがあるのなら、利用目的からハーブを選ぶと楽しみが倍増します。例えばハーブを料理やティーに使いたいのなら、「食べられるおいしいハーブ」を中心にセレクト。染めものに使いたいのなら、「染色に適したハーブ」でセレクト。いろいろ幅広く利用できる万能ハーブは必須で育てると便利です。

《準備2-植え替え・種まきプラン》

毎年まだまだと思っているうちにすっかり暖かくなってしまい、焦り出すのが常の植え替え・種まきプラン。ガーデンの整理やプランターの土の準備など、たくさんの仕事があるので、まだ寒い時期からプランは早めに立てましょう。腐葉土・赤玉土・堆肥・肥料など、早くから用意しておいても大丈夫なものは、余裕のある時に購入してストックしておくと安心。
あらかじめ、植え替え必要な鉢とそのままの鉢とをより分けておくのも暖かくなってからの植え替えをスムーズにするコツです。


《準備3-プランター・鉢の準備》

○素焼き鉢がおすすめナンバー1

プランターや鉢も急に数をそろえるのが難しいもの。置き場所や植えるハーブに合わせて準備しておきましょう。
鉢は基本的には素焼きがおすすめです。素焼き鉢は土でできていて、上薬がかかってないため通気性が良いのが特長。水やりをすると水分を含み、それを蒸発させます。夏の暑い時期には鉢内の温度を下げ、同時に通気性がいいので植物には快適。水をやりすぎても適度に調節してくれます。また寒い時期にも比較的鉢内の温度を保つようです。
ハーブ、特に地中海沿岸地域に自生する、ラベンダー、セージ、タイム、ローズマリーなどは高温多湿の日本の夏が苦手ですが、素焼き鉢で育てると地植えするよりも元気に育ちます。各々のハーブに合わせて土をブレンドして調整できるのも鉢植えのメリットです。

○作業がたいへんなときはブラスチック鉢を

素焼き鉢が一番おすすめではありますが、素焼き鉢は重く土を入れたらなおさら作業が大変です。また、通気性がいいイコール乾燥しやすいということなので、マンションのベランダなどでは水やりが頻繁になって負担が大きいことも。
ガーデニングは個人の体力や環境に合わせて方法や用具を選び、無理をしないのが楽しく続ける秘訣なので、軽くて水持ちのいいプラスチック鉢なども活用しましょう。慣れてくるとプラスチック鉢に合った水やりや配置の工夫ができるようになります。
いずれにしても、植物の様子を見ながら試行錯誤を繰り返すうちに、「私流」ガーデニングが完成してくるものです!気楽に楽しみましょう。

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【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子