home

ガーデニングハーブ 食卓に香りを!ハーブレシピ

「ハーブを育てる」をキーワードに、人気ハーブの詳しいプロフィールと育て方、使い方を提案する【ガーデニングハーブ】。おなじみの「今月のハーブ」の中に「ハーブおもしろ情報」をアップ。さらに新コーナー、「変わり種ハーブ図鑑」「季節のガーデニングここをcheck!」などがプラスされてハーブの知られざる面にも注目。ハーブに触れて香りを感じながらのガーデニングを体験してみてください!

春を待つハーブガーデン

一年のうちで一番庭仕事が少ないのが1月。他の月なら庭をみると、あれこれするべき作業が見つかって焦りがちですが、今月だけはちょっとのんびり。バラの苗の植え付けをすましたら、あとはお部屋でぬくぬくです。
「育てるハーブ」は、めったに育てることはありませんが、注目の日本のハーブ、わさびを取り上げました。

ハーブのギフトカード

「可憐な花は鮮烈な秋の香り」 秋の庭でレモンマリーゴールドの花を摘む。強く神秘的な香りが、家の中にも漂い広がる。

ハーブのギフトカード

育てるハーブ

《今月のハーブ》わさび

英名:wasabi/学名:Eutrema japonica/ 分類:アブラナ科・ワサビ属/高さ:30cm~40cm/多年草/開花期:3〜5月/性質:耐寒性

日本特産のハーブ(香辛料)として代表的。学名にjaponicaとついていることからもわかります。古くから利用され、奈良時代の『本草和名』に山葵の名が登場します。寿司に使われるようになったのは、江戸時代からと言われています。

<わさびの種類>

・沢わさび

日本各地の山間の渓流のへりなどのきれいな水の流れのあるところに自生していて、沢わさびとも呼ばれます。栽培することも可能ですが、夏でも涼しい場所で澄んだ流水やわき水が得られるところが必要。

・陸わさび

畑で栽培することもでき、それは畑わさびまたは陸わさびと呼ばれます。ただし、夏に暑くなり過ぎるため、長く栽培することができず、大きく育てることは困難です。最近は、品種改良した陸わさびが海外の冷涼な環境下で大きく育っています。

<家庭で育てるには水耕栽培がおすすめ>

若葉や茎を利用するために、自宅で簡単に水耕栽培をすることも可能。秋に根茎を買い求め、水を張ったサラダボウルなどで水耕栽培を。常に容器の水をきれいに保ち、時々薄めた液肥を与えましょう。寒い時期は室内に取り込むと、常に若葉を少しずつ利用することができます。少量しか採れませんが、生のわさびの風味を日常的に楽しむことができて便利です。あえものや、ドレッシングなどにぴったり。

<殺菌・抗菌作用>

わさびには、かなり強い強力な殺菌・抗菌作用が知られ、「わさびシート」「わさび防臭剤」など、市販の抗菌・防臭グッズに利用されています。
わさびは刺激が強いので、肌につけたり、目に入ったりすると大変ですが、肩こりや、打ち身、ふきでものの民間療法に使われたりもします。

<利用法>

○様々な料理に

刺身のつまに、焼き物や煮物の薬味に、わさび漬けに、葉と茎をおひたしに。

ハーブおもしろ情報

【情報その1】葉わさび

わさびは根に香気成分を一番含みますが、茎葉と花にもツンとした独特の香気があります。根茎とはひと味ちがったおいしさ。花が咲く頃に八百屋さんに出回ります。

○若葉と茎のおひたし

若葉を手に入れたら、鍋にわかした熱湯にサッとくぐらせたのち、細かく叩くようにきざんで容器に入れ、ラップで密閉して30分ほどおきます。そうすると辛みと香りが引き出されるので、その後しょうゆ、かつおぶしなどで味を調えて出来上がり。

【情報その2】辛みの成分と場所

*辛みの成分

わさびの辛みのもとになるのは、「シニグリン」という成分ですが、これはミシロナーゼという酵素によって反応してはじめて、アリルカラシ油という辛い成分になります。わさびを目の細かいおろしで(細かくおろすなら鮫皮のおろし器がいい)おろして細胞膜を破壊することで、シニグリンとミシロナーゼが混ぜ合わさって酵素が働き、辛みが引き出されます。辛みと香りの成分は揮発性なので、おろして長くおくと風味が失われてしまいます。

*辛みの場所

わさびの根茎の上部の方が辛み成分が多いと言われます。そのため上部からゆっくりおろすのが酵素を働かせるために効果的だそうです。

【情報その3】保存方法

わさびの皮の下に香気成分が多くあるので、あまり皮を厚くむきすぎないようにしましょう。おろす場所だけの皮をむいておろし、残りの部分は皮付きのままラップでぴったりとくるんで野菜室の上の棚に。
しばらく使う予定がない場合は、全部おろしてしまい、冷凍用ジッパー袋に入れて平らにならして冷凍保存。
必要な分だけ折取って使います。すぐに解凍し、香りも風味もおろしたてとあまり変わりません。

▲pagetop

【とっておきの利用法】わさびのしょうゆ漬け

わさびは刻んだだけでは辛みはあまり出ませんが、香りや風味、食感がいいので、細かくきざんだものをしょうゆに漬けておくと、長く保存できて便利です。わさびの醤油漬けは、さまざまな薬味に使えます。



わさびを刻む

瓶に入れてしょうゆを注ぐ

大根のカルパッチョ拡大

材料(わさび醤油は100cc程度の小瓶一個分)

  • わさび ……… 1本
  • しょうゆ ……… 約80cc

作り方

  1. わさび醤油を作る。わさびは洗って皮をうすくむき、薄く輪切りにしてからなるべく細かいみじん切りにする。みじん切りにしたあとに包丁で叩くようにして、よく混ぜあわせる。
    ガラス瓶に入れ、ふたをして5分ほどおく。ここに醤油を注ぎ、ふたをして冷蔵庫で保存。数ヶ月保存可能。

レシピメモ

  • 大根のカルパッチョなどに使いましょう。大根はスライサーなどでごく薄く薄切りにし、皿に並べのアクセントにチャービル、かいわれ菜、クレソンなどの緑のハーブ野菜を並べる。そこに、わさび醤油に同量のオリーブオイルと、酢少々を加えてよく混ぜてドレッシングを作り、わさびの身ごと大根・ハーブ野菜の上にかけます。
  • 大根のかわりにかぶや長芋のスライスもおいしい。
  • わさび醤油を使ったドレッシングは鯛・平目・ホタテなど、魚介類の薄切りにも合う。

▲pagetop

変わり種ハーブ図鑑

きんかん

学名:Fortunella margarita/分類:ミカン科・キンカン属/高さ:約2m/落葉低木/開花期:夏から秋/性質:半耐寒性

きんかんは中国から古い時代に渡来したとされ、ミカンにそっくりですが、実の中身そのものよりも皮が甘くておいしいとても変わった柑橘類です。漢方でも用いられ、生薬名を金橘(きんきつ)といいます。

熟したきんかんを咳止め、風邪に用います。疲労回復にはきんかん酒を作って飲むなど、昔からさまざまに利用されてきました。生食もでき、おいしくて役立つ薬用植物です。果皮にはヘスペリジン(ビタミンP)を多く含みます。
普通に栽培されているのはナガキンカンですが、マルミキンカンも栽培されています。

<種の様子>

きんかんはとても種の多い柑橘。市販されているものでも、一個につき10個ほどの種が入っています。生食するときも、砂糖煮を食べるときもこの種がじゃまになりますが、種が多いのも味のうちと思い、気にせず口から出しながら食べるのもいいでしょう。種のまわりのぬるぬるしたところもおいしさの一部に感じます。


【きんかんティー】

風邪の引き初め・せきがでるとき・喉が痛いときに症状を和らげるとされるティーです。

■材料と作り方(1杯分)
  1. 熟したきんかん4〜5個を洗って、皮ごと刻んで小鍋に入れ、200ccの水で煮る。沸騰してしばらくしたら火を止める。
  2. 1を茶こしでこし、はちみつ小さじ1〜2を加えて温かいうちに飲む。
■レシピメモ
  • 1で、皮付きのままスライスしたしょうがを加えると身体のあたたまるティーになる。
  • 2でこしたあとに残った皮も食べてしまいましょう。

【きんかんの砂糖煮】

冷蔵庫で保存が効き、実も汁も利用できるきんかんの砂糖煮です。

■材料と作り方
  1. きんかん10個は洗って皮に5〜6本切れ目を入れておく。こうすると柔らかく煮えるのと、皮が破れるのを防げる。
  2. 1を鍋に入れ、さとうきび砂糖150gと白ワイン(日本酒でもOK)100ccを加えて混ぜてときどきかき混ぜながら、沸騰した後に15分ほど弱火で煮含める。あくがでたらとりのぞく。
  3. 清潔なガラス容器に2を熱いうちに入れ、冷めたら冷蔵庫で保存。1週間程度保存できる。
■レシピメモ
  • 種が気になる場合は1の後、きんかんだけを柔らかくなるまで煮て、冷めてから果実を押しながら竹串などで種を丹念に取り除きます。その後2のように煮含めましょう。
  • きんかんの砂糖煮の汁をお湯や水で薄めて飲むとおいしく、喉にもいいようです。

▲pagetop

【季節のガーデニングここをCHECK!】バラ苗の植え付け

ハーブの植え付けは春または秋が定番ですが、バラの苗は冬が適期。春の花盛りを夢見ていっぱい苗を植えたくなります。

○バラの苗いろいろ

○植え時

○バラ苗の植え付け

鉢底にネットを敷く

ごろ土を入れる

土を混ぜあわせる

鉢に土を入れる

有機配合肥料を加える

バラの苗を植え込む

1.用意するもの

バラの苗、素焼き鉢、鉢底用防虫ネット、植え付け用土(ここでは混ぜあわせているが、バラの土を購入してもOK)、鉢底用ごろ土(ここでは大玉の赤玉土を使用)、有機配合肥料

2.鉢底にネットを敷き、ごろ土を入れる

防虫ネットをカットし鉢底にセットする。排水をよくするためのごろ土を2cmほど敷く。ひゅうが土などでもいい。

3.土を混ぜあわせ、鉢に土を入れる

ここでは、腐葉土4:小粒赤玉土4:堆肥1:もみがらくん炭1の割合で作った。市販のバラ用の土を使ったり、花の土に腐葉土と赤玉土を混ぜ込むだけでも十分(もみがらくん炭は、土のpH調整に役立ち、土の中の有益な菌を増殖させ、根腐れ防止に役立つ)。
鉢に土を1/3程入れる。バラの苗の高さに合わせて土の量は加減する。

4.有機配合肥料を加える

3に有機配合肥料を加え(量は鉢の大きさに応じて)、肥料を土と混ぜる。

5.バラの苗を植え込む

バラの苗を鉢土をなるべく崩さないように植え込む。株が真ん中になるように注意。

6.土を足す

鉢の縁から2cmほど下まで土を足す。途中、鉢をゆすって土をしっかり落ち着かせる。

7.水をやる

植え付けおわったら、鉢底から水が流れ出るまで、たっぷりと水やりする。

▲pagetop

【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子