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ガーデニングハーブ 食卓に香りを!ハーブレシピ

「ハーブを育てる」をキーワードに、人気ハーブの詳しいプロフィールと育て方、使い方を提案する【ガーデニングハーブ】。おなじみの「今月のハーブ」の中に「ハーブおもしろ情報」をアップ。さらに新コーナー、「変わり種ハーブ図鑑」「季節のガーデニングここをcheck!」などがプラスされてハーブの知られざる面にも注目。ハーブに触れて香りを感じながらのガーデニングを体験してみてください!

今年最後の鮮やかハーブの庭

秋咲きのセージ類が咲き乱れる11月の庭。他の一年草や多年草のハーブが枯れた庭にひときわ鮮やかです。薬用や食用ではなく鑑賞用のセージ類がほとんどですが、葉に触れるといい匂いがし嬉しくなります!

ハーブのギフトカード

「可憐な花は鮮烈な秋の香り」 秋の庭でレモンマリーゴールドの花を摘む。強く神秘的な香りが、家の中にも漂い広がる。

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育てるハーブ

《今月のハーブ》秋咲きセージ

一般にセージと呼ばれることの多いサルビア属は世界中に広く分布し、薬効のある種類、香りのある種類、花が美しく鑑賞的価値が高い種類などさまざま。特に秋咲きのセージは、花が美しく全草に芳香がするものが多く、園芸店でもいろいろな種類が手に入るようになりました。どれも花期が長く、育てやすいので庭の彩りに必須です。

秋咲きで鑑賞価値の高いものの代表格は、チェリーセージ、パイナップルセージ、メキシカンブッシュセージ、ラベンダーセージ、ボックセージ、サルビア・ガラニティカ、サルビア・ディスコロールなどです。

<チェリーセージとメキシカンブッシュセージ>

中でもチェリーセージは花期が5月から11月と長く、チェリーレッドの可憐な花を絶え間なく咲かせ続けます。葉と花にも香水そのもののような芳香があって魅力的。
明るい紫の花穂が枝をしならせて咲くメキシカンブッシュセージは花付、花持ちナンバーワン!エントランスやガーデンの秋の顔に。

*「セージ類」の詳しい解説は、こちらのページをご参照下さい。→ ハーブ生活2007 vol.6 ガーデニングハーブ

ハーブおもしろ情報

【情報その1】ビロードの花を持つセージ メキシカンブッシュセージ

メキシカンブッシュセージ(Salvia leucantha)は、9月から11月にかけて開花するメキシコ原産のセージ。園芸店でアメジストセージという名で売られていることもあります。
このセージ、何が特徴かというと・・・、その花!長いもので1m以上にもなる葉の付いた茎の間から、花穂をのばしますが、その花は見かけも手触りもビロードそっくり!色は赤みがかった紫に白っぽい中心のものと、全体が紫のものがあります。目にも鮮やかな花(厳密には花と萼にあたる部分)に恐る恐る触ってみると、フカフカでなめらか。花というより手芸作品のようです。

*見事な大型セージ

高さ1〜1.5m、株張りは、2〜3年経つと直径約1mにもなります。花穂は長いもので50cmほどになり、開花時は庭の彩りとして見事。それ以外の時期も灰緑の葉がきれい!花をポプリやドライフラワーに利用しましょう。

【情報その2】そう言われればそんな香り パイナップルセージ

パイナップルセージ(Salvia elegans ‘Scarlet Pineapple’)は、葉と花にパイナップルのような香りがする・・・はずのパイナップルセージ。ある日の曇り模様の夕方、初めて葉の香りをかいだときは「?」でしたが、次にからっと晴れた日のお昼前に葉を摘んでちょっとこすってみると!「あ、確かにパイナップル!」
園芸植物としておなじみのサルビアの花を大型にした感じの花。花を萼から引き抜き、抜き取ったところを口に含んで吸ってみるとほんのり蜜の味が。

*香り付けに利用可

食用のハーブではありませんが、毒性はないとされるため、花や葉を料理やティーの香り付けやあしらいに使うことができます。でも、パイナップルの香りはほんのり。

【情報その3】メドウセージと呼ばれていたが・・ サルビア・ガラニティカ

サルビア・ガラニティカ(Salvia guaranitica)は、ちょっと前まで園芸店でメドゥセージという名で売られていました。ところが、メドゥセージという英名のセージは別種(Salvia pratensis)にあったため、たいへんややこしくなってしまっていました。最近では、サルビア・ガラニティカと、ラテン語名をそのままに売られるようになって正しい名前で流通するようになりました。目の覚めるような青紫の花と萼が美しく、神秘的な魅力があります。

*葉はポプリに。花はお料理の彩りに

香りのいい葉は乾燥させてポプリに加えて。花はお菓子やお料理の彩りに。

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【とっておきの利用法】セージフラワーパンケーキ

市販のホットケーキミックスを使って、セージの花を貼り付けたかわいいミニパンケーキを作りましょう。使えるセージの花は、コモンセージ、クラリーセージ、パイナップルセージ、チェリーセージ、サルビア・ガラニティカなど。セージの花の他、食べられるハーブなら何でもOK!色々試してみましょう。



タネを落とす。

花をのせる。

ひっくり返す。

材料(直径4cm程度のパンケーキ15個分)

Herb&Spice
  • チェリーセージ、パイナップルセージ、サルビア・ガラニティカの花 ……… 約15個

*ミント、レモンバーム、レモンバーベナ(若葉)、バジル、タイムなど食べられるハーブの葉でもOK

フレッシュ(生)のハーブS&Bでも取り扱っています。

食材
  • ホットケーキミックス(またはパンケーキミックス) ……… 1袋
  • 卵 ……… ミックスに指定されている分量
  • 牛乳 ……… ミックスに指定されている分量
  • サラダオイル ……… 小さじ1
  • メープルシロップ ……… 適当量

*その他、好みでバター、生クリーム(軽くホイップして添える)、ジャムなど。

作り方

材料の準備
  1. セージの花を摘み、さっと水で洗ってペーパータオルの上において水気をとる。
  2. ホットケーキミックスの箱に書かれている通りにホットケーキの生地をつくる。ホットプレートを140℃に予熱しておく。
手順
  1. ホットプレートにサラダオイルをしき、ペーパータオルで塗り込むように全体にのばす。
  2. 生地を大さじ1ずつ、丸くなるように落としてのばす。
  3. 生地の上面全体にプツプツと穴が開いてくるまで待ち、セージの花を一つずつのせる。フライ返しなどでパンケーキをひっくり返し、約30秒程度焼き花を上にして皿にとる。
    メープルシロップ、バター、ホイップクリーム、ジャムなどを添えて温かい内に食べましょう!

レシピメモ

  • 火が通りやすいように生地は薄目にして焼きましょう。その方が、花の色が変わりにくい。
  • 花をのせるのは、生地に7分通り火が通ったぐらいで。早く乗せると熱で色が変わってしまいます。
  • セージの花の外、食べられるハーブの花なら何でもOK! ミント、レモンバーム、レモンバーベナ(若葉)、バジル、タイムなど、食べられるハーブの葉をのせてもおいしい。
  • 生地にパルメザンチーズ、コショウなどを混ぜ入れるとまた違った味わいになります。その場合は、マジョラム、バジル、タイム、ローズマリーなどのハーブが相性ぴったり!

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変わり種ハーブ図鑑

ローズヒップ

ローズヒップとは、バラの果実のこと。野生に近い種類のバラにはたいてい実がなりますが、商業的には主にドッグローズ(Rosa canina)という種類のバラから採取されます。他にもスイートブライヤー(Rosa eglanteria)、ハマナス(Rosa rugosa )の果実も利用されます。

ローズヒップにはビタミンCが豊富で、美肌や健康に役立つと評判のハーブ。果実の果皮をティーにしますが、顆粒状に砕いたものの方が成分が出やすく、しかもおいしいのでおすすめです。

*注意:実の中の細かい毛がティーに混じると、喉に炎症を起こすことがあるので必ず茶こしを使って濾すように。

*バラの育て方・利用法はこちらを参照ください。→ ハーブ生活2007 vol.2 ガーデニングハーブ

【変わり種エピソード1】果実の中は種と毛がいっぱい!

赤く色づいたローズヒップはつるつるしていて、重量感もしっかり。ローズヒップティーとして利用するために乾燥させる場合、実を丸ごと乾燥させるとカビが生えたりしがち。ティーにするのは果皮の部分のみなので、割って果皮のみを乾燥させるのが正解。
というわけで・・・果実を割ってみると・・・あら不思議!中には角張った種がびっしりと詰まっていて、間に細かい毛のようなものもたくさん。

ハーブティー用には、種と毛をていねいに取り除いて果皮だけを乾燥させましょう。果皮だけになったら1週間ほどでカラカラに乾燥します。乾いたらセロファン袋など吸湿しない袋(またはガラス瓶)に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。ローズヒップのフレッシュさが保てます。

*毛に注意!

果実の中の毛がティーに混ざると喉を刺激するので、ティーにする時はあらかじめ目の粗い茶こしなどでローズヒップをふるっておくか、ティーを飲むときに茶こしでこしてカップに入れましょう。

*収穫のタイミングが大切

10〜11月にかけてローズヒップが赤く色づきます。木になったままで赤く成熟させたいところですが、待っているうちに小鳥に食べられたり、しおれてしまったりすることもあります。
枝に付いている実の幾つかがしおれてきたらもうそれ以上待つのはやめて収穫しましょう。また、色づいた順に収穫して乾燥させるのがおすすめ!

【変わり種エピソード2】本当は赤くもすっぱくもない

ローズヒップのティーというときれいな赤い色と、酸っぱい味を想像する人が多いようです。でも、実は・・・ローズヒップをティーにしたら、やさしいオレンジ色になります。そしてお味はほんのり甘くほんのり酸っぱい。あの鮮やかな赤い色とさわやかな酸味は、一緒にブレンドされることが非常に多いハイビスカス(ローゼル)がもたらしたものだったのです。ハイビスカスの酸味は主にクエン酸。疲労回復に役立つとされています。酸味が苦手方は、ローズヒップだけのティーをお試し下さい。

*ローズヒップのハーブティーの作り方はこちらへ → ハーブ生活2004 AUTUMN vol.3

【変わり種エピソード3】とろとろ煮ると、とろっとするティー

ローズヒップティーをつくるなら、果皮を顆粒状に砕いたものを用いましょう。より成分が早く効果的に抽出されます。そしてティーは不思議!とろとろに。これが本物のローズヒップティー。
ついでに鍋に残った果皮にお砂糖とレモン汁を加えて即席ローズヒップジャムに。もちろんそのまま食べてしまってもOK。

*とろとろローズヒップレモンティーはこちらをご覧下さい。顆粒状のローズヒップレモンのスライスと一緒人小鍋で煮たとろとろティーです。 → ハーブ生活2006 vol.7 デリシャスハーブ


ローズヒップのジャム

■材料と作り方
  1. 顆粒状のローズヒップ1/2カップに水1カップを加え、柔らかくなるまで弱火でくつくつと煮る。
  2. 1にきび砂糖1/2カップとレモン汁1個分を加え、ちょうどいいとろみがつくまで煮る。

*ジャムは、ローズヒップティーを作った時に小鍋に残ったローズヒップで作ることもできますが、ビタミンと栄養価は少なくなってしまいます。

■保存

熱湯消毒したガラス瓶に入れて冷蔵庫で保存。糖分が少ないので、一週間ぐらいで食べてしまいましょう。それ以上の保存は、冷凍を。


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【季節のガーデニングここをCHECK!】冬に備えてガーデン大掃除

朝夕はぶるっと身震いするほどの寒さ。本格的な寒さがやってくる前に、緑いっぱいの春のガーデンを夢見て、ガーデンの大掃除をしてしまいましょう。

A.ハーブの刈り取り・庭の掃除

秋遅くまで鮮やかな花で目を楽しませてくれた秋咲きのセージ類のパイナップルセージやメキシカンブッシュセージ、春からずっと咲いてくれたサルビア・ガラニティカやチェリーセージ、大きく大きく育って今はもう地上部の枯れたフェンネルなど、庭にはありがとうを言いたいハーブがそのままほったらかし状態。剪定を兼ねてきれいにして、春への準備を整えなくては!

○剪定・刈り取りの方法
1. 多年草の草本ハーブ

多年草のハーブとしてはフェンネル、ミント、レモンバーム、ベルガモット、オレガノ、マジョラム、パイナップルセージなどがあります。これらのハーブは、枯れた地上部を根際から刈り取りましょう。フェンネルなど根元が固くなっているハーブは、のこぎりなどを利用して切り取ると簡単です。

2.一年草のハーブ

一年草のハーブとしては、ディル、しそ、ロケット、チャービル、ジャーマンカモマイル、ボリジ、ポットマリーゴールドなどがあります。または2年目に花を咲かせたパセリなど、二年草で花を付けて枯れたハーブは、根っこごとすっかり抜き取ってしまいましょう。こぼれ種で発芽して欲しい場合は、地面の上で株を振って、種を落としておきましょう。もしかしたら発芽するかも。

3.木質化する低木ハーブ

ラヴェンンダー、ローズマリー、コモンセージ、チェリーセージ、パイナップルセージ、メキシカンブッシュセージなど木質化する低木ハーブは、枝振りを整えつつ軽く刈り込みます。特にラヴェンダー、ローズマリーは強く刈り込み過ぎると枯れる恐れがあります。パイナップルセージ、メキシカンブッシュセージは根際で刈り取りましょう。

*注意事項

秋のハーブの刈り取りは、11月上旬までに済ませましょう。あまり寒くなってから行うと、株を弱らせてしまうことがあります。遅くなってしまった場合は3月上旬頃まで待って、寒さが緩んできてから剪定しましょう。ただし、花芽をすでに付けている植物は春に剪定すると花が咲かなくなることがあります。

B.コンポストの掃除

やる気満々で始めたコンポスト作りですが、切り返しをマメにしなかったせいか、なかなか堆肥になってくれません。でも以前は処分に困っていた秋の落ち葉も、コンポストに入れておくといつの間にか目減りしているので、多少のゴミ処理にはなっているようです。
夏の間は虫が多く敬遠しがちがったコンポストですが、涼しくなった今がチャンス!コンポストの中身をかき出して下の方の腐葉土化した部分をガーデンに入れましょう。または、リンデン(菩提樹)や桑の木、ユーカリなどの木の根元に埋めるのもいいでしょう。
すっかりきれいにしたコンポストに、落ち葉を詰め込むのも楽しみです。


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【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子