home

ガーデニングハーブ 食卓に香りを!ハーブレシピ

「ハーブを育てる」をキーワードに、人気ハーブの詳しいプロフィールと育て方、使い方を提案する【ガーデニングハーブ】。おなじみの「今月のハーブ」の中に「ハーブおもしろ情報」をアップ。さらに新コーナー、「変わり種ハーブ図鑑」「季節のガーデニングここをcheck!」などがプラスされてハーブの知られざる面にも注目。ハーブに触れて香りを感じながらのガーデニングを体験してみてください!

秋を感じるハーブガーデニング

まぎれもない秋風が心地よい季節を迎えました。夏枯れのガーデンの整理、秋まきのハーブ、植え替えなどけっこう作業がありますが、庭仕事が楽しみな時期です。最後の収穫時を迎えたレモングラスをすっかり刈り取り、いろいろに楽しみましょう。

ハーブのギフトカード

「ほんのりクラブアップル」 実は姫リンゴを少し大きくした位。ジュースやジャムの材料にされるが、可愛くてもったいない。

ハーブのギフトカード

育てるハーブ

《今月のハーブ》レモングラス Lemongrass

学名:Cymbopogon citrautus/分類:イネ科・オオガルカヤ属/高さ:80cm〜120cm・多年草/性質:非耐寒性

■レモングラスはこんなハーブ

レモングラスはススキによく似た姿。葉をもむとさわやかなレモンの香りがします。これはシトラールという香気成分です。
東南アジア料理によく使われますが、特にタイのスープ「トム・ヤム・クン」には欠かせないハーブ。ただし、現地で使うレモングラスは熱帯産のレモングラスで根元が太く育ち、また日本での栽培種と比べて柔らかいのが特徴で、根元を細かく刻んだりすりつぶしたりして料理に使えます。日本での栽培種は根元が柔らかくならないので、すりつぶしたりはできませんが、葉をスープに加えたりハーブティーにして飲むなど様々に利用できます。耐寒性はないので一部の地方を除いては室内での冬越しが必要です。原産地がインドなので夏の高温多湿が大好き。寒さには弱いのですが、日本の気候に合うハーブとも言えるでしょう。
ハーブティーには生のままでも乾燥させても、どちらもおいしく飲めるハーブです。

*レモングラスの育て方、利用法などはこちらを見てください。→ ハーブ生活2006 vol.6 ガーデニングハーブ

ハーブおもしろ情報

【情報その1】レモングラスの茎はマドラーにぴったり

誰にも好かれるレモングラスのハーブティー。すがすがしいちょっと草っぽい香りで、生の葉でも乾燥葉でもとてもおいしいティーです。生の葉でティーを作ると、よりフレッシュなレモンの香りがうれしい!季節限定で楽しみましょう。
ホットでもアイスでもそれぞれおいしいレモングラスのティーですが、フレッシュが飲める時期は特にアイスが最高!濃い目にいれて、氷を入れたグラスに注いでアイスレモングラスティーにしましょう。

かき混ぜるマドラーは・・・、浅緑のレモングラスの根元を利用しましょう。カラカラカラと涼しげな音色にさわやかなレモングラスの香り。目にも音にも、もちろんお味もさわやかでおいしいハーブティーになります。

【情報その2】葉編みですてきなマットも作れる

インドネシアのバリ島では、バナナの葉を割いて編んだマットや食器、かごなどが日常的に使われています。生の葉を編む様子はいつまで見ていても飽きないほど。しばらくはみずみずしいグリーンを楽しみ、やがて落ち着いた色合いになってくるのも魅力。

バナナの葉が欲しくて芭蕉を育てたりもしてみましたが、京都では冬越しができませんでした。なんとかまねをしてみたくて思いついたのが、レモングラスの葉編み。葉が細いのでバナナのようにはいきませんが、コースター、ランチョンマットなどいろいろ挑戦しました。

レモングラスのマットの作り方はこちらをご覧下さい。 → ハーブ生活2005 vol.10

*葉の端で手を切りやすいので、軍手などの手袋をはめて作りましょう。
*ほどけやすい葉の端は、竹串やつまようじで留めて。
*かごを編んでプレゼントも楽しい。適当な乱れ編みでOK!

▲pagetop

【とっておきの利用法】レモングラスソルト

レモングラスの香りが大好きなのでハーブソルトにしてみたら、おいしくてびっくり!ただの塩にうまみが加わった感じです。なるべく細かくなめらかになるように作りましょう。プレゼントにもぴったり!天ぷらやフライ、魚や肉のソテーに添えたり炒め物などに使いましょう。

*画像は鯛と海老(ブラックタイガー)の唐揚げに、レモングラスソルトを添えたもの



レモングラスを切る。

プロセッサーでパウダーにする。

塩を入れてさらにプロセッサーにかける。

材料(できあがり約1/4カップ分)

  • レモングラス(乾燥) ……… 15g
  • 自然塩 ……… 大さじ4

スパイスS&Bでも取り扱っています。

作り方

  1. レモングラスをはさみでなるべく細かく刻む。それをプロセッサーに入れ、細かくなるまで粉砕する。
  2. 1に塩を加え、さらにプロセッサーでなめらかな粉状にする。
  3. 目の細かいざるでこし、密閉容器に入れてなるべく冷蔵庫で保存する。

レシピメモ

  • レモングラスは繊維が多く固いので細かくなりにくいのが難点。根気よくミキサーにかけましょう。ミルを利用すると簡単に作れます。
  • 天ぷらやフライ、魚や肉のソテーに添えるのが、香りを味わうにはベストですが、炒め物に使ったり、野菜の浅漬けの塩にしたりとアレンジがしやすい。ちょっと東南アジアのテイストがやみつきになりそう。

*注意事項*
ミキサーに塩を入れて回した後、すぐにふたを開けると粉状になった塩とレモングラスを吸い込んでしまうことがあるので、しばらくおいて落ち着かせてからこす作業に移りましょう。


▲pagetop

変わり種ハーブ図鑑

フェンネル

英名:Fennel/学名:Foeniculum vulgare/分類:セリ科・ウイキョウ属/高さ:草丈100cm〜200cm・多年草/開花期:7月〜9月/性質:耐寒性

ハーブの姿

繊細な羽状の葉が煙りたつように密生するフェンネルは、
成長すると1.5〜2mほどの高さに育ち、黄色い小花がたくさん集まった傘のような形の花をたくさん咲かせます。古代ギリシアやローマでは古くから貴重なハーブとしてさまざまに利用されていました。日本にもシルクロード、中国を経て平安時代初期にはすでに伝来していたそうです。

料理への利用

茎、葉、花、根、種のすべてに甘いアニスの風味があるフェンネル。家庭栽培ではスィートフェンネルが一般的ですが、野菜としては、茎の根元が肥大するフローレンスフェンネルが出回っています。フローレンスフェンネルは、丸々とした根元を刻んでサラダに加えるのが定番。大きく切ってスープやグラタンにするのもおいしい。どちらのフェンネルも葉は細かく刻んでサラダや魚類の香り付けに。また枝のまま、イサキなどの魚の腹の中に詰めオーブン焼きにするのもおいしい。
種子はパンやお菓子に焼きこんだり、リキュールの香り付けなどに使われる。シックな葉色が美しいブロンズフェンネルも同様に利用できます。

薬効

健胃、利尿、去痰などの薬効が知られています。インド料理店でレジのところに氷砂糖とともに皿に盛られているのはフェンネルの種。食後にかむと消化を促進し、口臭防止に役立つから。種を含めて全草をハーブティーにできます。

育て方のコツ

大きく生長するので、地植えの方がおすすめ。容器栽培にする場合は、大きくて深いものを用意。移植を嫌うので直まきにするか小苗の時に移植しましょう。冬季は地上部が枯れるので、古い枝葉は刈りとっておく。
フローレンスフェンネルの根元は土寄せして白くやわらかく肥大させるとおいしい。肥料も適宜与えて。多年草ですが、根元から切り取ってしまうので一年草として扱われることもあります。

収穫方法

枝葉は随時切り取って利用。セリ科の植物は外側の葉から収穫していくのが基本。 種子は完熟前に茎ごと切り取って紙袋などに入れて追熟・乾燥させます。

【変わり種エピソード1】ブロンズ色のフェンネル!?

フェンネルは鮮やかな緑の羽毛のような葉が特徴的ですが、紫茶がかった「ブロンズフェンネル」という種類もあります。ガーデンにシックな色合いをプラスしてくれて素敵。花も少し落ち着いた黄色です。

緑葉のフェンネルとブロンズフェンネルを混植しておくと、こぼれ種で生えてきた苗の色が混じったようになる場合があります。自然に交配して新しい品種を作ってしまうのです。ブロンズ色を保つためには、こぼれ種の苗は抜いてしまうといいでしょう。

【変わり種エピソード2】ミニフェンネルがいっぱい

フェンネルの逆さまの傘状に咲いた花をよ〜く見ると・・・、同じ形の小さなフェンネルの花がいっぱい集まって一つの大きな花を形作っていることを発見!かわいくて見飽きません。
花をバラバラに押し花にしておくと、紙の上にフェンネルの花畑をミニサイズで再現できます。

【変わり種エピソード3】ストライブのおしゃれなヤツら

ハーブにつく虫はいっぱいありますが、フェンネルを好きな虫はなぜかストライプなヤツらばかり!まずはアゲハの幼虫。鮮やかなグリーンにブラックの、しましま芋虫です。そして驚くのはこのファッショナブルなカメムシ。ブラックにオレンジの縦ストライプ(画像の左側にのっかってる虫)。
捕獲して撤去すべきなのですが・・・、思わずそのままにしてしまうほどかっこいい虫です。


フェンネルビネガー

フレッシュなフェンネルの葉と花、未熟な種を米酢に漬けたフェンネルビネガー。1〜2週間おくと、驚くほど甘くマイルドなビネガーに変身!ドレッシングにしたり、魚や肉のグリルに振りかけたりと、いろいろに利用できます。薄めてビネガードリンクにすれば、食後の消化を助けてくれるでしょう。

■材料
  • 生のフェンネルの葉、花、未熟な種 ……… 合わせて5〜6本
  • 米酢などの醸造酢
■作り方
  1. フェンネルは水で洗ってゴミや傷んだ部分を取り除き、ペーパータオルなどで水気を拭き取る。
  2. きれいに洗って乾燥させたガラスの容器に1のフェンネルを入れ、酢をフェンネルがすっかりかぶるまで注ぐ。
  3. 日の当たらない場所で保存。1〜2週間後からマイルドなフェンネルビネガーが味わえる。

容器にフェンネルを入れる

酢を注ぐ


▲pagetop

【季節のガーデニングここをCHECK!】レモングラスの収穫


寒さに弱いレモングラス。11月の初めまでには、地上部を刈り込んで室内に取り込む準備をしましょう。

A.収穫方法

株もと10cm程度の部分から、ばさっと切り取りましょう。中途半端に長くしておくと、株が蒸れやすくなります。

10月中なら同時に株分けをして、いくつかの鉢に分けて植えることもできます。寒くなってからの株分けは控え、翌春暖かくなってから株分けしましょう。

B.乾燥の準備

*カビに注意

一見乾燥したように見えても、根元の部分にはしつこく水分が残っています。根元の部分だけ別にしておき、葉の部分よりも念入りに乾燥させたほうがいいでしょう。すっかり乾燥しないうちに密閉するとカビが生えます。


▲pagetop

【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子