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ガーデニングハーブ 食卓に香りを!ハーブレシピ

「ハーブを育てる」をキーワードに、人気ハーブの詳しいプロフィールと育て方、使い方を提案する【ガーデニングハーブ】。おなじみの「今月のハーブ」の中に「ハーブおもしろ情報」をアップ。さらに新コーナー、「変わり種ハーブ図鑑」「季節のガーデニングここをcheck!」などがプラスされてハーブの知られざる面にも注目。ハーブに触れて香りを感じながらのガーデニングを体験してみてください!

春風にガーデニングの季節到来!

例年より長く厳しく感じられたこの冬。それだけに春の日差しがうれしい!寒さに弱いハーブは果たして芽を出してくれるでしょうか?ちょっぴり心配な4月です。秋の植え替えが終わっていないものは、なるべく早く植え替えを。種まきの準備もOKですか?

ハーブのギフトカード

「色づくセントジョンズワート」 春夏は、青みがかった緑の葉が、煙ったオレンジピンクに紅葉してきた。葉の形もかわいい。

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育てるハーブ

《今月のハーブ》カモマイル

ジャーマンカモマイル / 学名:Matricaria recutita / 分類:キク科・シカギク属 /
高さ:草丈30cm〜60cm / 1年草 / 開花期:3月〜6月 / 性質:耐寒性

春いちばんに咲き出す小さなデイジーのような愛らしい小花がみんなの人気者のカモマイル。リンゴのような香りに癒されます。薬効があるのは、花の部分で、フレッシュ(生)でもドライ(乾燥)でも、心を静め、消化を助け、身体を温めるハーブティーになります。

濃く出した花のティーにハチミツを少量加えると、肌がしっとりする化粧水になり、髪の毛につやを与えるリンスとしても使えます。またカモマイルのハーブバスには、保湿作用があり、体が温まるといわれます。

ローマンカモマイルは、多年草で葉にも芳香がある種類。ジャーマン種と同様に使えて薬効もありますが、花付きは少なく、花に苦みがあるのが特徴。花時以外は地面を被うように育つので香りの芝生にしたり、敷石の間に植え込んだりと、ガーデニングに活躍します。

*種まき・苗の植え付け・育て方・収穫・保存・使い方などはこちらをご覧下さい。
 詳しくご紹介しています。→ 育てるハーブ(2007 vol.11)

ハーブおもしろ情報

【情報その1】カモマイル?カモミール?

これは単に読み方の違いです。カモマイルは英語読み、カモミールはフランス語読みと言えるでしょう。ただし、カモミールの語感がかわいいためか、日本ではカモミールの方が通りがいいようです。「とっておきのハーブ生活」では、英語読みのカモマイルに統一しています。

【情報その2】和名の「カミツレ」って?

これにもまた面白いエピソードが!ドイツ語でカモマイルのことを「カミッレ」というそうです。あら??何か気づきませんか?そうです。カモマイルが日本に紹介された昔のいつか・・・「カミッレ」の小さい「ッ」を大きいツで表記してしまったそうです。
元々カモマイルは薬として日本に入ってきたので、医学用語が表されるドイツ語から来ているというのも納得。今では「カミツレ」で馴染んでいるので、これでOKではないでしょうか?

【情報その3】ジャーマン、ローマンの違いは?

カモマイルは、1年草のジャーマンカモマイル(Matricaria recutita)と、多年草のローマンカモマイル(Chamaemelum nobile)の2種が代表的。名前のローマン(ローマの、という意味)とジャーマン(ドイツの、という意味)には、どういう根拠があるのか不明ですが、その土地に自生していたという意味ではないそうです。

【見分け方と違い】

ジャーマンカモマイル ローマンカモマイル
芳香 花のみに芳香がある 花だけでなく、茎と葉にも独特の芳香がある
姿勢 花が咲く前に花茎が立ち上がり、30〜60cmに育つ 花時以外は、丈が低く匍匐気味
ローマン種より大き目。花付きは非常に多い
縦に花を切ってみると、花床の中が中空
ジャーマン種より小さ目。花びらも小さ目。花付きは少な目
縦に花を切ってみると、花床の中が詰まっている(充実している)
性質 花に苦みが少ない 花の苦みが強い
種類 八重花種(ダブルフラワー)と、花の咲かないノンフラワーカモマイルがあり、香りの芝生などに利用される
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【とっておきの利用法】カモマイルのヒーリングケーキ

カモマイルの花に会える季節がやっと来ました!リンゴのようなやさしい香りで気分をリラックスさせ、食べれば消化を助けるカモマイル。ふわふわのケーキに焼きこんで、じんわり癒されましょう。


材料(17cm×7cm×4cm位の大きさの型一個分)

Herb&Spice
  • カモマイル(乾燥)……… ティー用を軽く大さじ2。指で砕く(すり鉢ですってもOK)
  • *飾り用に別に小さじ2を用意(これは砕かない)
食材
  • 薄力粉 ……… 60g
  • ベーキングパウダー ……… 小さじ1/3
  • きび砂糖 ……… 30g
  • はちみつ ……… 30g
  • スライスアーモンド ……… 大さじ1
  • 溶かしバター ……… 20g

カモマイルをすりつぶす

卵を泡立てる

泡立てた卵にカモマイルと粉類を混ぜ入れる

作り方

材料の準備
  1. 卵は室温に戻す。小麦粉とベーキングパウダーは合わせてふるっておく。
  2. カモマイルは指先で砕き、茎をていねいに取り除く(すり鉢ですってもいい)。
  3. バターを電子レンジで10秒から20秒加熱して溶かす。アーモンドは空煎りする。約50℃の湯煎の湯を用意し、オーブンを180℃に余熱しておく。
手順
  1. ボウルに卵を割り入れ、砂糖を加えて湯煎にかけながら泡立てる。生地が人肌ぐらいに温まったら湯煎をはずし、もったりとするまで十分に泡立てる(8の字がかけるくらい)。
  2. 粉類の半量をこし器でふり入れ、砕いたカモマイルの半量も加えて木べらでさっくりと切り混ぜる。
  3. 残りの粉類、砕いたカモマイルをふり入れて切り混ぜ、溶かしバターを加えて手早く混ぜ馴染ませる。
  4. 型に生地を流し入れ空気を抜き、真ん中にアーモンドと飾り用の砕いていないカモマイルを乗せ、焦げないように少し埋める。
  5. 180℃のオーブンで、20〜30分焼く。竹串を刺して何も付いてこなければ焼き上がり。

レシピメモ

  • 卵はもったりとして白っぽくなり8の字がかけるようになるまで、しつこいぐらいに泡立てましょう。ハンドミキサーを使った方が簡単。この泡立ちにより、ケーキが柔らかくしっとりと焼き上がります。
  • 逆に粉類を入れたら、かき混ぜすぎないようにするのが肝心。混ぜすぎると粉に粘りがでてしまい、固い重いケーキになってしまいます。ただし、粉とまんべんなく混ざるように心がけて。

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変わり種ハーブ図鑑

フラックス(Flax)

学名:Linum usitatissimum / 分類:アマ科・アマ属 / 高さ:草丈60cm〜120cm / 1年草 / 開花期:7月〜8月 / 性質:耐寒性

早起きでシャイ、器用でかわいいハーブ

フラックスは60cm〜70cmほどのか細い茎と明るい緑色の葉に、薄い青紫色の可憐な五弁花を咲かせます。
一見、ただただ繊細でかわいいハーブですが、実はかなりの変わり種。一年草の品種も多年草の品種も同様に使えます。一度は育てて可憐で稀少な花を観察してみて。

フラックスシード

フラックスシードを炒った加工食品

亜麻布(リネン)で作られたティーマット

【変わり種エピソード1】花は午前中に散ってしまう

フラックスの透けるように繊細な花は育てた人にしか見られない感動の花です。なぜなら朝早く開花し、10時ぐらいにはもう色あせてきて、たいていの場合(曇りの日は長めの時間咲く)午前中にはらはらと散ってしまいます。散った花びらが色あせ縮んでいるので、咲いた痕跡も残らないほどです。早起きで恥ずかしがり屋なキャラクターです。

【変わり種エピソード2】茎がびっくりするほど固い

風にか細い茎をしならせて揺れるフラックス。その茎を手折ろうとしてもなかなか切れないほど、強靱な繊維質の茎をもったフラックス。茎から繊維を取り出して紡いだ亜麻糸は、なめらかで強く、夏服に使われる亜麻布(リネン)と呼ばれる布地に加工されます。

【変わり種エピソード3】種も大活躍

花びらが散り落ちた後、ころりとした小さい実ができて、成熟すると中につるつるとした褐色の種ができて、この種は和名を亜麻仁(あまに)、英語名をフラックスシードといいます。緩下、抗炎症作用などが知られ、薬用にもされます(大量に服用はNG)。
実を炒ってすりつぶしたものは香ばしくおいしいので、しょうゆ、砂糖、だしで味を付けて野菜の和え物に使ったり。


そして亜麻仁からは亜麻仁油がとれ、主に工業用にされる一方、また健康食品にも利用されます。


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【季節のガーデニングここをCHECK!】バジルの種まき

●バジルBasilはこんなハーブ

バジルの消化促進、抗菌作用がある葉はチーズやトマト、にんにくとよく合い、肉や魚をおいしくします。イタリア料理には欠かせません。スイートバジルやバジルのペーストに適した品種など、いくつかの種類が出まわっているようです。
スイートバジルの他に、赤紫の葉色が美しいダークオパールバジルや、ルビンバジル、タイ料理に使われるタイバジル、レモンの香りがさわやかなレモンバジルなどがあります。種が手には入ったら、ぜひ育ててみてください。どれも料理に使え、素晴らしい香りでおいしく魅力的です。

●その他の使い方

葉の汁を肌にこすりつけると、虫さされのかゆみ止めと蚊よけになるとされます。

●種まきの方法

●育て方のポイント

深めにカットして、どんどん収穫して使うことで、花付きを遅らせ、長く収穫することができます。とにかく、もりもり食べましょう!


種まき基礎知識

●種まきの時期
  • 種まきの時期は、その種子の発芽適温によります。種子の袋に適温が示されているのでそれに従いましょう。
  • 主に秋まきと春まきがありますが、適温さえ保てれば、いつでも発芽させることができます。春はソメイヨシノが散る頃あたりが、たいていのハーブのまき時。秋はお彼岸頃がいいでしょう。
  • コリアンダー、チャービル、ディルなど耐寒性のある一年草のハーブは、秋まきにして冬の間にしっかりとした苗に育てておくと、春早くから枝葉を大きく茂らせ、開花して枯れるまでにたくさん収穫して利用することができます。
  • ただし、バジルやナスタチウムなど、発芽適温が高く耐寒性もないハーブの場合は春まきに。ナスタチウムは室内で越冬できます。
●種まきの方法
  1. 種まき用土は、病原菌や肥料分を含まないものを用意する。
  2. 鉢や育苗箱、ポリポットなどにピートモスと細かいタイプのバーミキュライトを1:2ぐらいの割合で混ぜ合わせ、水で十分に湿らせたものを入れる。
  3. 大きな種は一カ所に2粒ぐらいずつ点まきにし、小さな種はあらかじめ土に線を引いて置いたところにすじまきにするか、重ならないようにばらまきにする。まき終えたら、上からうっすらと土をかぶせ、そっと押さえておく。
  4. 発芽までは土を乾かさないようにするが、強い雨が当たったり、じょうろなどで激しく水をまくと種が流れてしまう。霧吹きで湿らせたり、種床に新聞紙や白色の寒冷紗をかぶせておき、その上からそっと水まきをするといい。
  5. 発芽が揃ったら間引きながら育てる。しっかりとした苗に育ったら適当な場所に定植する。
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【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子