ガーデニングハーブ 食卓に香りを!ハーブレシピ

園芸好き必見!毎月ハーブをピックアップして、育て方と活用法を中心に解説する《育てるハーブ》と、<その月のハーブの世話><ハーブを使った楽しいアイディア>をご紹介する《今月のハーブな暮らし》がメインメニュー。秋からは、作るのが楽しみな《ハーブの花あしらい》もスタート。《ハーブのギフトカード》では、今月の榊田ガーデンの様子をお伝えします。

名残のガーデンを愛しんで

茶道には、「名残」を大切に味わう気風があります。華やかだった夏の名残の小さくひそやかな草花を生けたり、張り替える前の破れ障子も風流としたり・・。
11月のハーブガーデンは、「名残のガーデン」。春夏のあでやかさとは比べられませんが、秋咲きセージの名残や、収穫後に芽吹いたミント、レモンバームなどの新芽がゆかしい。ルッコラのこぼれ種も育っています。

ハーブのギフトカード

「天の香りジンジャーリリー」 初秋の庭に漂うイランイランのような、ユリのような香り!でもショウガの仲間なんだよね。

ハーブのギフトカード

育てるハーブ

ターメリック

学名: Curcuma longa/別名:ウコン(アキウコン)分類:ショウガ科クルクマ属/高さ:草丈約100cm/多年草/開花期:7月〜9月/性質:非耐寒性

熱帯アジア原産のターメリック。一説では、紀元前からインドで栽培されていたとされる。着色料やスパイスとしてギリシャ、ローマに伝わり、やがてヨーロッパに伝えられた。はじめは、サフランに代わる黄色い着色料、染料として輸入されたそうである。

カレーの黄色い色はターメリックの色。最近では肝臓にいいとか、大腸がんの予防になるなどとその薬効も注目されているが、もともと縁起のいい、お守りになるスパイスとしてインドや東南アジアで尊ばれてきた。お祭りや結婚式などの祝いの場では、ターメリックで黄色く色づけしたライスが使われ、ターメリックを用いた塗料を身体に塗り付けるなど、儀式にも用いられている。インドネシアでは、女性の美肌にいいと、ターメリックが加えられたローションなどが定番になっていて、エステのマッサージにも使われる。

日本では15世紀頃、薬用として中国を経て伝えられた。熱帯性植物なので、タイなどからの輸入に頼っていたが17世紀半ばに春ウコンが沖縄で栽培されるようになり、現在では主な産地、供給源となっている。日本では古くからウコンで染めた黄染めの布は虫除けになるとされ、高価な漆器を包んだり着物などを包む布に使われた。

根茎には胃、肝臓、胆のうによい成分があるとされ、生の根茎をすりおろしたものを水やお湯で溶いて飲んだり、乾燥した粉状のものを同様にして飲む。また、生または乾燥させた根茎を煎じて飲む場合もある。

※3種類のウコン

秋ウコン(手前)春ウコン(奥)

秋に開花することから通称秋ウコンと呼ばれるものがCurcuma Longaで、カレーなどのスパイスとして利用されるのがこの種類。生の根茎を切ると内部は橙黄色で、味は苦みが少なく芳香がある。肝臓にいいとされる物質クルクミンが特に多く含まれているのが秋ウコン。春に花が咲く種類は通称春ウコン=キョウオウ(Curcuma aromatica)。生の根茎の内部は明く鮮やかな黄色で、苦みがとても強いのが特徴。春ウコンには、クルクミンに加え、芳香性の精油分が多く含まれている。その他に紫ウコン=ガジュツと呼ばれる近縁種もある。秋、春、紫いずれにも薬効があり、漢方でも使われている。


育て方

種まき、苗の植え付け

桜の咲く頃、よく耕した地面に種いもを植え付ける。その頃になると根茎から芽が出てくるので、この頃に根茎を芽の付いている幾つかに分根して植え付ける。植え付け時が早すぎると種いもが凍ってしまい、発芽しないこともあるので注意を。
水はけのよく日当たりがよい場所で、地面を十分に耕して堆肥や腐葉土をたっぷりを漉き込み、15〜20cmくらいの深さに株間約30cmの間隔で植え付ける。市販の種いもの場合は、芽がすでに大きく出ているものもある。その場合、芽が少し地上に出る程度に植えるといい。
元肥には有機配合肥料など、緩効性(効き目が緩やかで長い)の肥料を与える。

育て方

高温多湿を好む植物なので、日本の夏に適する。地面が乾燥しすぎると根茎が大きく育たないことがある。水やりを欠かさないようにする他、マルチングで乾燥を防ぐのも有効。
ただし梅雨の長雨などで、地面がいつも水で覆われていると根茎が腐ってしまう場合もあるので、水はけには留意を。

収穫・保存

収穫

葉が黄ばんできた11月頃掘り上げる。遅くても最初の霜が降りるまでには堀上げないと、根茎が腐ってしまう。

保存

○利用しながら貯蔵する場合

発泡スチロールの箱に砂または腐葉土を入れ、根茎を埋め室内におく。ふたを少しずらして閉め、蒸れないように。利用する時は株から切り取って使う。
残った株を春に植えつける場合、植え付ける前に芽を付けて分割するといい。始めから分割してしまうと、腐りやすくなる。

○乾燥保存

根茎をきれいに洗って根を取り、皮付きのまま(皮の下に薬効の強い成分があるので)スライスして、カラカラに乾燥させる。ウコン茶などに利用する場合は、そのまま密封保存して煮出して使う。
粉にして利用したい場合は、乾燥させたスライスをミキサーにかけて粉状にする。何度もふるいにかけてはミキサーで砕くと細かい粉状になる。そばの粉をひいたりするのに使う粉碾き機を使えば、簡単に良質の粉ができる。

○冷凍保存

ウコンを生の状態で利用したい場合、生をその都度おろして使うのがベストだが、冷凍も可能。洗った根茎を皮付きのままおろし金でおろして、ジッパー袋に平に入れて冷凍しておけば、必要な時に凍ったまま折とって使える。

利用法

ウコン茶に

生または乾燥させた根茎(皮付きのまま)を煮出してお茶にする。

ウコン酒に

生の根茎を皮付きのままホワイトリカーやウオッカに浸けてウコン酒に。

食品の色付けに

タクワンなどの食品の色づけに。

スパイスとして

秋ウコン(Curcuma longa)はスパイスのターメリックとして、様々な料理に利用できる。

染色に

煮出した液、または粉状のものをお湯に溶いて、布、特に絹や毛を美しい黄色に染めることができる。ただし、紫外線で褪色しやすい。

【とっておきの利用法】ターメリックハンバーグ

ターメリックをたっぷり練り込んだ肝臓強化、メタボ予防のハンバーグ。ハンバーグの切り口は鮮やかなカレー色。でもカレー粉を使わずターメリックとクミンシードだけなので、さっぱりしたエスニックな味わい。お味の決めてはココナッツミルクとナンプラーです。


ニンジンとタマネギをレンジで加熱する

ひき肉と野菜、スパイスを練り混ぜる

成形して小麦粉をふり、こんがり焼く

材料(約3人分)

herb&Spice
  • ターメリックパウダー ……… 大さじ1
  • クミンシード ……… 小さじ1
  • 黒こしょう ……… 少々
  • バジル(生) ……… 2〜3枝 *他のハーブでもOK

フレッシュ(生)のハーブS&Bでも取り扱っています。
スパイスS&Bでも取り扱っています。

食材
  • 豚ひき肉 ……… 150g
  • タマネギ ……… みじん切りを大さじ3
  • ニンジン ……… みじん切りを大さじ3
  • ココナッツミルク ……… 缶詰のものを大さじ1
    *パウダーの場合は大さじ1を同量のぬるま湯で溶いて加える。
  • ナンプラー ……… 小さじ3
  • スィートチリソース ……… 約大さじ3
  • オリーブオイル ……… 大さじ1

作り方

<材料の準備>
  1. タマネギ、ニンジンは細かいみじん切りにする。クミンシードは、フライパンで焦がさないように空炒りして香りを引き出す。
<手順>
  1. ボウルにひき肉を入れ、粘りが出るまで手でこねる。
  2. タマネギとニンジンを一緒に耐熱容器に入れ、600Wの電子レンジで2分間火を通し冷ましておく。
  3. 1のボウルのひき肉に、2の冷ましたニンジンとタマネギを入れ、ターメリック、ココナッツミルク、ナンプラーを加えてよく混ぜ合わせる。これを約12個分に分け、小判型に成形して小麦粉をまぶす。
    *大きさは好みで
  4. フライパンに大さじ1のオリーブオイルをしき、中火で両面をこんがり焼く。ふたをして約10分、中心までしっかり火を通す。
  5. 皿に盛り、バジルの葉をあしらう。スィートチリソースを添えて好みでつけて食べる。

レシピメモ

  • 味付けをしてある為、焦げやすいので注意して焼きましょう。
  • レンジで加熱した野菜は、すっかり冷めてからひき肉に混ぜるように。

ハーブなくらし

THEME1ー ハーブの冬越しと秋のハーブの利用法

ラベンダー、セージ、タイム、ローズマリーなど、地中海地方のハーブにとって過酷な夏をやり過ごし、ほっと一息の季節。でも、間もなく今度は寒い冬がやってきます。夏疲れのハーブをいたわりながら秋を過ごし、今度はレモングラスなど、アジア原産のハーブやジャスミン、夜香木、チューベローズなどの寒さに弱い香りの植物を冬越しさせる番になりました。
ハーブの植え替えも今月がぎりぎりセーフ。春の健やかな芽出しの為にもうひと頑張りしてガーデンを整理し、鉢植えの植え替えもしましょう!


1.ガーデンを整える

*秋のガーデンは早めに整理整頓*
  • 1年草は、ライフサイクルを終え枯れているものがほとんど。根ごと抜き取ります。
  • 多年草は、花が咲いて種子を結び地上部が枯れた状態が多く見られる季節。枯れた部分を株元で切り取ります。
  • 常緑の多年草は、寒くなる前に剪定しておきましょう。
*つる性植物も整理*

夏の間に茂ったハニーサックル、ジャスミン、ブラックベリー、ホップなどのつる性植物は、葉の落ちたこの季節に無駄な枝を切り取ったりして整理しましょう。
ホップは、毎年地面から新芽がでて育つので、株元から刈り取って古いつるを取り除きます。

2.秋の植え替え

*秋の植え替えが美しいガーデンの基礎*
  • 春にも植え替えはできますが、秋に植え替えした方が、春の生育はいい。寒くなる前にしっかり根付いていれば、春の生長が格段によくなります。ただし寒くなる前に完了することが肝心です。
  • 根を切りつめたものは地上部の枝葉も同じように剪定。
  • 花を見たい場合、成長の遅いハーブ、たとえばローズマリーなどは刈り込まず枝を整理する程度に。タイムも強く刈り込まないように注意しましょう。
*植え替えで虫も防除*

コガネムシの幼虫やセンチュウを防除するためにも、植え替えは重要です。元気のない株から、たくさんのコガネムシの幼虫が出てくることもあります。

3.ハーブの冬越し

*冬越しは必要なものだけに*
  • 寒さに弱い植物は、特に早めに植え替えをすませ、霜が降りる前に、軒下や室内、温室等に取り込みましょう。
  • ハーブでは、レモングラス、アロエ、センテッドゼラニウム、マヌカ、レースラベンダー、ジャスミン、ナスタチウム、ヘリオトロープ、パチョリ、ベチバーなどは室内に取り込んだ方が安心。フレンチラベンダーやローズマリーも寒さが厳しい地方では取り込んだ方が安心です。
  • コモンラベンダーやミントなど、寒さに強いハーブまで取り込む必要はありません。むしろ、病気にかかりやすくなったりして良くないことも。タラゴンなどは、寒さにあわないと春に芽が出てきにくいという性質もあるくらいです。

※各ハーブの耐寒性はその年の気候条件や、栽培条件にもよるので一概には言えません。

*マルチングも有効*

地植えで室内に取り込めない場合や、半耐寒性の植物の場合、株元を敷きわらや腐葉土などでマルチング(保護)するだけでも効果大です。

4.秋のハーブの利用法

剪定や植え替えでカットされた秋のハーブは、乾燥保存を。

[アイディア1]:月桂樹のキッチンリース

月桂樹(ローレル=ベイリーブス)の生の枝をくるくると丸めてリース状にし、ワイヤーで留める。シナモン、八角などを飾りにつけて、キッチンに飾りながら乾燥させる。料理にはリースから葉を折り取って使う。

[アイディア2]:クッキング用ハーブのプレゼントBOX

剪定したローズマリー、タイム、セージ、マジョラムなど、クッキングに活用できるハーブを乾燥させ、かわいい木のBOXに入れてプレゼント。

ハーブの花あしらい

<ハーブの花あしらい>は、季節に応じたブーケやアレンジメントを材料と作り方のコツとともにお伝えするコーナーです。自然にあるハーブはそのままでも可愛いものですが、ハーブと季節の花や枝葉、ラッピングでまた新たな魅力が生まれるように思います。クリエイティブに楽しみましょう!

第2回 秋咲きハーブのナチュラルアレンジメント

ハーブのギャザリング(寄せ植え)に代わって、スタートしたハーブの花あしらい。今月は秋咲きハーブの鮮やかなアレンジメントをご紹介します。ナチュラルなグリーンの容器に無造作に生けられた花々と紅葉の葉が、自然にとけ合ってハーモニーを醸し出しています。自然にあるのが一番美しいハーブですが、容器を生かして取り合わせることで、また違った魅力が引き出せるのではないでしょうか。

〈アレンジメントの特長〉

紫、青、緋色など鮮やかな花色の秋咲きのセージ類を中心に、マリーゴールドの濃黄色、サントリナのレモンイエローで目が覚めるようなコントラスト。そこに紅葉したコデマリの葉とあじさいの花が加わりシックなイメージに。茶紫のシャリンバイと細かい黒紫のマートルの実が秋の実りを表す。
残り花のフェンネル、ローズマリー、シナモンバジルの花がハーブらしい雰囲気もプラス。ヒメツルソバの丸いピンク色の花もかわいい。
水族館の水槽を思わせるブルーグリーンの花器に茎が透けて、夏の名残りを感じさせる。

【アレンジメント】

材料

  • 秋咲きセージ類:メキシカンブッシュセージ、ラベンダーセージ、パイナップルセージ
  • ハーブ類:フェンネル、ローズマリー、シナモンバジル、スイートマリーゴールド(ミントマリーゴールド)、サントリナ
  • 果実:シャリンバイの実、マートルの実
  • 紅葉:コデマリ、アジサイ
  • その他:ルヒメソバ

作り方

<材料の準備>
  1. 摘み取った植物はすぐに切り口を水につけておく。
  2. 全部摘み終わったら、水のなかに切り口をつけたまま水中で茎を切る「水揚げ」を施す。
<手順>
  1. 水揚げをした植物は、花器の大きさに合わせて長すぎる茎を切り取る。
  2. 花器の水に浸かる辺りの葉をていねいにむしり取る。
  3. 主体にしたい花から順に花器にさしていく。この場合は、一番大きいアジサイの花をまず入れ、まわりに目立つセージ類を差し込み、間を埋めるように他の材料をさしていく。最後にシャリンバイの実を垂れ下がるように入れ、フェンネル、ヒメツルソバなど、繊細な印象の花で柔らかさを加える。

ワンポイント

  • 自由に自然に生けるのがポイント。一度あしらった花を抜くと周りの花も一緒に抜けてしまいがちなので、やり直しをしないですむように、よく考えてから差し入れましょう。
【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子 【制作協力】吉田雅紀子