園芸好き必見!毎月新しいハーブをピックアップして、育て方と活用方を紹介する《育てるハーブ》と、その月のハーブの世話、今やりたいハーブを使った楽しいアイディアをご紹介する《ハーブな暮らし》がメインメニュー。榊田ガーデンをお伝えするお馴染み《ハーブガーデン便り》も必見。定番の【ハーブ園芸基礎講座】も要チェックです。

ホリデーシーズンは手作りで
ハーブの秋の手入れも終わり、冬を迎える準備ができてひと安心。これからクリスマス、お正月と楽しい行事が続きますね!今年育てたハーブを使って、ホリデーシーズンを手作り気分で過ごしましょう!

春の庭の

育てるハーブ

センテッドゼラニウム

  センテッドとは、「香りの付いた」という意味。ゼラニウムに似た花と葉に、枝葉に芳香または個性的な香りがあるため、和名をニオイゼラニウムというが、ペラルゴニウムの仲間。葉の形や色合いは様々。花はあまり大きくないが、白からピンク、濃いピンク、赤などがあり、とても愛らしい。
  南アフリカ原産で、17世紀中頃に英国にもたらされ、ビクトリア朝時代、部屋を香らせるために人気が高まった。また19世紀のはじめに、フランスの香料業界が、センテッドゼラニウムの香料としての価値を見いだした。中でも代表種のローズゼラニウムは、バラと同じ香気成分のゲラニオールを多く含み、高価なローズオイルの代用として現在でも広く利用されている。商業的に栽培されている主な産地は、フランスのレユニオン島。
  香りを楽しむだけでなく、料理の香り付けやバスハーブにも使え、育てやすく便利なハーブ。

センテッドゼラニウム
育て方
種まき・苗の植え付け
○ 種まき
種子の入手は困難。種類と栽培条件次第で、自家採種はできる。
○苗の植え付け
寒さに弱いので、苗の植え付けは遅霜の心配がなくなってから。4月下旬以降が安心。 赤玉土を中心に腐葉土、バーミキュライトなどを混合し、水はけの良い土作りを。日当たりのいい場所に植え付ける。 ただし関東より寒い場所では寒くなる前に鉢上げして、冬越しを室内か温室でする必要があるので、初めから鉢植えにしておくと便利。
育て方
日当たりと風通しの良いところで育てる。過湿にすると病気にかかりやすくなるので、水はけの良い土に植え、水を与えすぎないように。生長期には肥料も適宜与える。
○ 冬越し
寒さに弱いので、初霜がおりる前に、室内に取り込む必要がある。暖地や、日当たりのいい軒下やベランダならば、室外でも冬越しできることが多い。中でも、ローズゼラニウム(P.graveolens)は、寒さに比較的強い。
○ 剪定
10月までに軽く刈り込んでおく。余り遅く刈り込むと、翌春花が咲きにくい。室内に取り込んだ場合冬期でも葉が茂り、3月頃から花も咲き始め、インドアプランツとしても楽しめる。
○ 繁殖
挿し木で繁殖させる。10〜15cm程度の若い枝を挿し穂にする。下葉は良く切れるはさみやナイフで切って取り除く(手で引きはがすと茎を傷め、病気の原因になりやすいので避ける)。小玉の赤玉土を湿らせた挿し床に斜めに挿し、しっかり手で押さえておく。直射日光の当たらない涼しい場所に鉢を置いておくと、2〜3週間で発根する。水を与えすぎないのがコツ。その後、植え替えをする。
*挿し穂にする枝は、水揚げする必要はない。
収穫・保存
収穫
生葉を使う場合は、その都度必要なだけ枝ごと切り取る。 梅雨時に蒸れて株が弱りがちなので、梅雨前に剪定を兼ねて収穫する。枝ぶりを整えるように、深めに剪定する。
保存
乾燥させるなら、葉は枝からはずして、ざるなどに広げて乾かす。
利用法
○ ポプリ・サシェに
乾燥させた葉は色が悪くなってしまうが、香りは残るので、ポプリやサシェに。たくさん収穫できたら、クッションの詰め物にするといい香り。クッションには化繊綿とともに詰める。
○ ティー・ジャム・ゼリーに
生葉はティー、ジャム、ゼリーなどの香り付けに使える。ケーキを焼くときにケーキ型の底に敷くと、香りが移ってすばらしい香りのケーキになる。いずれにしても葉そのものはおいしくないので、香りを移した後は取り除く。また、花はサラダやデザートに生のまま添える。
○ バスに
ゼラニウムの精油成分には美肌の作用もあるとされるので、家庭では、生葉をお風呂に入れたり、フェイシャルスチームに利用できる。

*香り付けにほとんどの種類が利用できるが、レモンゼラニウムの仲間、Pelargonium crispumsは、食用に向かないという説もある。

ワンポイント利用法

バラの香りのリンゴジャム

リンゴがおいしい季節。小さめのリンゴや、ちょっと傷の付いたリンゴなら安いので、ジャム作りにたっぷり使えます。みずみずしいリンゴをナチュラルな砂糖で煮て、ローズゼラニウムの葉を加えれば・・・・不思議、バラの香りのリンゴジャムに!

■ 材料(大きめのジャムの空き瓶一個分)
  • りんご ・・・1個約300g程度のものを3個
  • きび砂糖 ・・・450g
  • レモン汁 ・・・1個分
  • ローズゼラニウムの葉 ・・・10枚

*リンゴは紅玉、ふじ、など酸味があって肉質が固めのもののほうがおいしい。


【作り方】
  1. リンゴは皮をむき、縦に8つのくし形切りにしてから、さらに5mmぐらいの厚さのイチョウ切りにする。
  2. 1のリンゴに砂糖とレモン汁をふりかけて混ぜ合わせ、30分程おいてなじませる(水分が出てくる)。
  3. テフロンやガラスの鍋に2のリンゴを汁ごと入れ、軽くふたをして中火で時々かき混ぜながら20分煮る。
  4. 3の後、鍋のふたを外して中火で20分、弱火で10分程度煮て水分が少なくなってきて艶が出たら、ローズゼラニウムの葉を入れて混ぜ合わせ、軽くひと煮する。
  5. 熱いうちに消毒したガラス瓶に入れ、ふたをしてすっかり冷ます。保存は冷蔵庫で。開封前は一ヶ月程度。それ以上は冷凍保存を。
ワンポイント
  • 煮ている間に出てきたあくは、ていねいに取り除く。
  • 水気がなくなってきたら焦げ付かないように火加減を調節し、目を離さないように。
  • ゼラニウムの葉の味は良くないので、食べるときに取り除く。

ハーブな暮らし

ホリデーシーズンのブーケ

クリスマスの直前にはもう咲いていないかもしれませんが、晩秋から初秋にかけてホリデーシーズンのブーケにぴったりなハーブが揃います。どんな植物でもOK。色合いと質感でホリデー気分を演出しましょう。
ラッピングで雰囲気を出して、色をまとめ上げればシンプルだけど、世界にひとつの素敵なプレゼントになりそう!

●準備するもの

<ブーケの材料>

  • 赤みのあるハーブの花 ・・・ここではパイナップルセージを使用。チェリーセージなども
  • 紅葉した葉 ・・・小手毬(コデマリ)の葉を使用。ブルーベリーの葉、ゆきやなぎの葉、かえでなども
  • 熟した木の実 ・・・野バラの実と、シャリンバイの実を使用
  • アクセントになる枝葉 ・・・ドワーフマートルの斑入りを使用

<ラッピング材料>

  • ホリデーカラーのラッピングペーパー ・・・赤と緑の薄紙を使用
  • リボンやひも ・・・金色のコードを使用。

●作り方
  1. ハーブや庭木など材料の植物は別々に水揚げして、ピンとなるまでしっかりと水を吸わせておく。
  2. 枝を一本ずつ左手に握り混むようにしながら、バランス良くブーケにまとめ上げる。
  3. 2の形をくずさないように、ワイヤーまたは輪ゴムなどでブーケをくくる。
  4. くくった下の余分な枝を切りそろえる。
  5. ペーパータオルやティッシュペーパーを十分に湿らせて、4の切り口にしっかりと巻き付け、その上からアルミフォイルで水が漏れないように巻く。
  6. ラッピングペーパーを5のブーケに巻いてワイヤーでくくり、その上から、リボンやひもなどを結ぶ。

※ブーケの基本的な作り方は、こちらを参考にして下さい。

木の実とスパイスのポプリ

クリスマスやお正月、親しい人に手作りのカードを贈りませんか?心のこもった手作りカードなら、プレゼント無しでもにこにこ顔になりそう。市販の無地カードにハーブやスパイス、レースの端切れなどでおしゃれさせるだけ。

●準備するもの
  • 市販の無地カード
  • 乾燥させたハーブ(ここでは、マートル、シナモンの葉、ラベンダーを使用)
  • スパイス(シナモン、ピンクペッパーを使用)
  • レースやリボンなど端切れ
  • 手芸用ボンド

スパイスS&Bでも取り扱っています。


●作り方
  1. あらかじめ描きたいデザインを、同じサイズの紙に描く。
  2. それに合わせて、材料を切って用意しておく。
  3. 1のデザインを参考にして、手芸用ボンドをつまようじなどで材料につけ、カードに置いていく。
ワンポイント
  • ボンドをつけすぎると仕上がりがきれいにならないので、気をつける。
  • ボンドがすっかり乾いてから、封筒に入れる。
  • 中に書くメッセージは、なるべくアレンジをする前に書いておく(できあがったものを壊さないように)。
  • 送る場合は、厚紙などでケースを作って入れたほうが安心。

【文・スタイリング・制作】榊田千佳子 【撮影】タケダトオル、榊田千佳子

  スパイスとハーブはS&B