とっておきのハーブ生活Chapter1ガーデニングハーブ 2005 EARLY SPRING vol.4 
トーク@ガーデニング

早春のセレクテッドハーブ
3rd.シーズンも引き続き、いろいろなハーブの性質と育て方、収穫方法と利用方法をお伝えしていきます。
フレッシュ!みずみずしい早春のハーブ
コリアンダーは、早春から春にかけてが旬。今から種まきして間に合います。春の庭の宝石(ルビー)、ワイルドストロベリーと、一番乗りで花を咲かせるペリウィンクルもフィーチャーしました。
コリアンダー 英名: Coriander/ 学名: Coriandrum sativum / 分類:セリ科・コエンドロ属
高さ:60cm〜120cm / 1年草 / 開花期:5月〜6月 / 性質:半耐寒性(〜-5℃)

コリアンダー
東南アジア、中米、南米、中近東、中国などで広く栽培され、食卓に欠かせないハーブ。独特の香りを持つ葉は、好きな人と嫌いな人に分かれることが多い。中国ではシャンツァイ(香菜)と呼ばれ、東南アジアでは、パクチーなどと呼ばれる。ハーブとしては、幅の広い三つ葉に似た若葉を利用する。成長した株の葉は羽毛状になり、茎も堅くなる。薄紅色の花が咲いた後に実る実はコリアンダーシードと呼ばれ、葉とは異なる強く甘い香りがする。カレー粉の材料として欠かせない他、健胃薬などにも使われる。
ニンニク、トウガラシ、ショウガ、レモン、ミント、ココナッツなどと相性がいい。生葉の風味を味わうには、調理の仕上げに加えるといい。コリアンダーシードは、良く煮込んだほうがうまみが増す。根もスープに入れるなど、全草を食用にできる。
育て方のポイント

コリアンダー
種まき
移植を嫌うので、プランターや花壇に直まきする。混みすぎたら間引きながら育てる。秋まきと春まきができるが、秋まきの場合、9月〜10月の寒くなる前にまき、寒冷地では、軒下で越冬させる。関東以西では、秋まきを勧める。春まきの場合は、すぐに暖かくなって花が咲いてしまうので、2月下旬から3月上旬にまく。室内で発芽さ せれば、もっと早い時期にもまける。
苗の定植・育て方

基本的には直まきなので、植える前に生育に適した場所を選定する。日当たり良く、適度な湿り気があるほうがいい。肥料は、油かすなどを与え、柔らかい葉が良く育つように。ただし、春まきは、成長を抑えて長期間収穫するために、半日陰の涼しい場所で育てるといい。

繁殖(挿し木/挿し芽)
通常は種まきで増やす。自家採種してまくこともできる。
収穫と剪定
葉が羽状になる前に、茎ごと切りもどすように収穫する。羽状になっても使えるが、風味が落ちる。
果実は茶色く熟す前、緑色の実がベージュ色がかったくらいの頃に茎ごと収穫し、紙袋をかぶせて逆さまに吊すなどして、室内で追熟させる。ざるの上に置いておいてもいい。
冬越し
寒さには比較的強いが、霜に当たると葉が黒く変色する。容器栽培ならば軒下で越冬させた方が安心。
特記事項
暖地では秋まきにして、株を大きく育てる方がいい。
1年草なので、種を結んだ後は枯れる。後で抜き取る。
up
ワイルドストロベリー 英名: Wild strawberry/ 学名: Fragaria vesca / 分類:バラ科
高さ:5 cm〜25cm / 多年草 / 開花期:3月〜6月 / 性質:耐寒性

ワイルドストロベリー
春に直径約1.5cmの白い5弁花を咲かせ、2pほどの細長いまたは丸い真紅の果実をつける。商業用に栽培されているイチゴと比べるとかなり小さいが、すばらしい芳香を持ち、はっきりとした甘酸っぱい風味でとてもおいしい。果実はジャムや果実酒にしたり、ケーキやパイに入れる。市販のイチゴでイチゴジャムを作るときにワイルドストロベリーも加えて作ると風味と香りが高まり、よりおいしくなる。
果実をつぶしたものでフェイシャルパックをすると、美白効果があるといわれる。生葉または乾燥葉のハーブティーには、収れん・利尿・健胃作用がある。
育て方のポイント
ワイルドストロベリー
種まき
種まきは、春まき(3〜5月)、秋まき(9〜10月)ができる。種子が大変細かいので、育苗箱などでまいて間引きながら育てる。
苗の定植・育て方
本葉7〜8枚になったら、植え付ける。涼しく日当たりが良い場所を好む。プランターや鉢にも植えられるが、鉢からこぼれるように育つので、ストロベリーポットに植えると楽しい。
ただし、連作を嫌うので、容器植えした場合は、毎年新しい土に植え替えたほうが生育がいい。庭植えにした場合は、ランナーで増え広がり、伸びた先の株がまた花をつけ実を結ぶ。
かわいいグランドカバーになるが、増え広がって他の植物を脅かすほどになりがちなので、あらかじめ仕切りをして植えるなどの工夫が必要。またその場合、一年おきに株を新しい場所に植え替えた方がいい。
繁殖(挿し木/挿し芽)
ランナーを次々とのばし子株を作るので、その子株を切り取って植え付けて増やすのが一番簡単。
収穫と剪定
真っ赤に熟した果実から順番に摘み取る。そのまま生食するのがなによりおいしいが、ジャムにする場合、一度に必要な量が収穫できない時は、洗った実をフリーザーバッグなどに入れ、必要な量が貯まるまで少しずつ冷凍していくといい。
古株には花がつかなくなってくるので、抜き取り、新しいランナーを育てるようにする。
冬越し
寒さに強いので冬越しには問題ない。
特記事項
・ランナーをのばさない品種のワイルドストロベリーも市販されている。増え広がるのを好まない場合や、容器植えに適する。
・窒素分の多い肥料を与えすぎると、花付きが悪くなり、実の付きも少なくなる。
up
ペリウィンクル 別名:グレーターペリウィンクル、ツルニチニチソウ/英名:Periwinkle/学名:Vinca major
分類:キョウチクトウ科/高さ:約30cm/多年草/開花期:3月〜6月/性質:耐寒性

ペリウィンクル
春早くに美しい5弁の青紫色の花を咲かせるペリウィンクル。葉も花も大きいグレーターペリウィンクル(Vinca major)と、一回り小さいレッサーペリウィンクル(Vinca minor)がある。両方とも葉に重要な薬用物質ヴィンカミンを含み、製薬会社が脳の薬の原料に用いている。他に、収れん・強壮作用なども知られるが、一般的には用いられない。
幹が地面をはって伸び、根を出して増え広がるので、グランドカバーにふさわしい。斜面の土止めにも使える。
育て方のポイント
ペリウィンクル
種まき
通常は、苗を購入するか、挿し木で育てる。
苗の定植・育て方
幹から根を出して、四方に増え広がるので、植える場所には気をつける必要がある。他の植物の場所にまで侵入してしまいがちで、抜き取るのにも苦労する。日当たりと水はけのいい場所を好む。
鉢植え、プランター植えもできるが、花は株もとから直接生えた枝にのみつき、伸びた蔓には咲かないので、できれば増え広がれる地面の方が、この花の魅力を存分に楽しめる。
繁殖(挿し木/挿し芽)
伸びた蔓に根が出るので、切り取って植え付ける。枝を水に挿しておくだけでも容易に発根する。
収穫と剪定
開花している花だけでなく、つぼみも付いている枝を切り取って花器に挿しておくと、つぼみが開いていって、何日間か鑑賞できる。
蔓が伸びて増え広がるので、じゃまになる場所に伸びて着根した場合は、早めに抜き取ったほうがいい。 鉢から伸びた蔓には花が咲かないので、伸びすぎたら切りもどす。
冬越し
耐寒性があるので、冬越しは心配ない。
up
【文・撮影】榊田千佳子  
Chapter1ガーデニングハーブ今月のガーデンよりガーデニングレッスンコンテナハーブデザインハーブ園芸基礎講座  
Copyright 2002-2005 S&B FOODS INC. All rights reserved. スパイスとハーブはS&B