1つのハーブに含まれる成分は、多くて何千にもなります。これらの物質はお互いに関わり合い、植物全体の調和を保っています。ハーブが人間の体に入ったときも、それらの成分が現代の科学では解明できないほど複雑に働き、人間の生理活動の調和を図ろうとします。

 つまりハーブは、ゆっくりと穏やかに、体のバランスを取り戻させます。体が自ら外敵と戦えるように、ストレスに耐えられるように、人間本来の健康体へと導いてくれるのです。また、肉体だけでなく精神も区別することなく全体のバランスを整え、得られた健康を維持するためにも働きます。

 ハーブは特に、生活習慣病やその他の慢性病、精神病に悩む人にとって頼りがいのある味方です。ある人の人生の長い時間をかけて原因を作り表面化した症状、例えば、偏った食事による高血圧、痛風、長期ストレスによる胃潰瘍などは、薬を使えば一瞬で簡単に痛みを抑えたり、血圧を下げたり、悪性の細胞を殺したりすることができます。とは言え、体質が変わり、病気の原因が取り除かれたわけではありません。

 一方ハーブは、体の自然治癒力を助け、あなたの何年あるいは何十年前のような元の健康状態に戻すよう働きかけてくれます。時間がかかるのは仕方ありません。でも一旦健康を取り戻した体は、ハーブの助けを借りながら再びその調和を保とうとします。

 

 ハーブの魅力をダイレクトに感じることができる最も簡単な方法がハーブティーです。ハーブの色、芳香、味、を十分楽しみながら効能も得られます。

 自分のガーデンで育てた元気いっぱいのハーブを摘んで、そのままお茶にすれば、生きたままの新鮮な香り、元気の素を目いっぱい体内に吸収することができます。ハーブは薬と違って、自然のままの姿です。根、葉、茎、花、どこを使っても多くの成分が含まれ、それぞれのハーブ独特の効能を得ることができます。
→おすすめハーブティー「レモンバームの利用法とブレンド例」はこちら。


昨年11月号の「とっておきのハーブ生活」で皆さんにお聞きした「一番育ててみたいハーブは何ですか?」の結果です。
ベスト3は、ラベンダー、ミント類、バジル。春号の「好きなハーブ」とは1位と2位のランクが入れ替わりました。やはり花の美しさが有力な基準になったのでしょう。



           

文:桜井 春香(エスビー食品).撮影:タケダトオル.イラスト・図表:立原雅子