アメリカの家庭にホームステイしていた頃のこと。クリスマスの数週間前のある日、オレンジとたくさんのクローブがテーブルの上にありました。どんなデザートを作るのかと思ったら、「これからポマンダーを作るわよ。とにかくオレンジに、びっしりとすき間なくクローブを刺して」とママ。言われた通りに刺してみると、パーッと明るい香りが立ち上って・・・。笑い出したくなるような楽しい気分になったのを思い出します。
 すっかり刺し終えたらシナモンパウダーをまぶして紙袋に入れて風通しのいいところで乾燥させ、2〜3週間後すっかり乾いたらリボンを付けてクローゼットに掛けました。
 その時以来、オレンジとクローブの香りは、私のクリスマスの香りになったのです。
 作るのにけっこう時間がかかるので、忙しくないときに、香りを楽しみながらゆったりとした気分で作るのがおすすめ。仲良しとおしゃべりしながらもいいですね。ちなみに私は、一人でjazzのクリスマスソングを聴きながら作るのが好きです!

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 《オレンジポマンダー》
 小さめのオレンジ  1個
 クローブ(ホール)  約2/3カップ
 《レモンポマンダー》
 レモン  1個
 クローブ(ホール)  約1/2カップ
 《共通材料》(ポマンダー1個分)
 シナモンパウダー  約大さじ2
 *オールスパイスのパウダー、オリスルートのパウダーを
 シナモンパウダーにミックスしてもいい香り。
 竹串  
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※写真上はシナモンパウダーをまぶす前。
右下は乾燥3週間後の完成作品

オレンジまたはレモン(アルプス乙女リンゴやキンカンでも作れる)と、クローブをたっぷりめに用意する。すっかり乾いた後でリボンをかけたい場合は、オレンジ(またはレモン)に、あらかじめ十文字にセロテープを貼っておく。
クローブを刺していく。刺しにくい時は、竹串で果皮に穴を開けて刺す。刺し方は放射状、らせん状などどのような刺し方でもいいが、あまりすき間を空けすぎるとカビが生えやすいので、気をつける。クローブの蕾の部分(頭)をつぶさないように注意しながら、クローブの軸の長さいっぱいに差し込むことが必要。
すっかり刺し終わったらビニール袋に入れてシナモンパウダーを振りかけ、ビニール袋をゆすってまぶし付けるようにする。
1時間ほどそのままでなじませた後、通気性のいい紙袋にビニール袋の中身をすべて移し、袋の口をしっかりと閉じて、エアコンの吹き出し口近くなど、室内の乾燥しやすい場所に吊り下げて乾かす。
すっかり乾燥したら、テープをはがし、シナモンパウダーをすっかり払い落とし、金色のコードやリボンなどを結ぶ。
金色の松かさやシナモンスティックなどと一緒の容器に盛りつけてできあがり。
 
POINT
クローブを深くしっかりと差し込むことによって、オレンジの中の果汁がクローブにしみ込んで上がってきて、オレンジが乾燥しやすくなる仕組み。
通常の作り方だとシナモンパウダーをまぶした後、余分なパウダーを落としてしまうが、少しでもカビにくくするために、パウダーをまぶしたまま乾かす。
あまり気温の高い季節は、どうしてもカビ易いのでうまく作るのは難しい。
紙袋に入れずに、ざるの上などで、パウダーをまぶしたまま乾かしてもいい。
文・制作・スタイリング:榊田千佳子.撮影:タケダトオル.イラスト:立原雅子
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