研究開発:新しい価値の創造を通じて、豊かな食文化のお役に立ちたいというマインドに溢れた研究活動の一端を紹介します

富士山麓・農場の12か月

忍野試験農場での採種栽培の3本柱は、ワサビ・バジル・唐辛子ですが他にも様々な種類のスパイスやハーブの栽培に取り組み、研究に活かしています。
それぞれの生長は、栽培に関係する多くの道具や機械を含め、ほぼ12ヶ月という四季のサイクルのなかで変化していきます。
また、自然豊かな敷地内では、季節を知らせてくれる草花に出会ったり、四季折々のハプニングが起こったりもします。
ここでは、そんな自然の中で日々育種研究や栽培にあたる農場現場のひとコマを紹介いたします。

農場作業の歳時記

1月

収穫の終わった圃場(ほじょう・農作業する畑)は残っている根を丁寧に取り除き、耕うん機を使って畑をたがやします。

ハーブ苗の鉢上げ(芽が出た苗をポットに移す作業)はそれぞれの生長に合わせ、毎月行う作業です。生育過程の記録管理をわかりやすくするため、作業する月ごとにカラーを決め、工夫しています。

2月

冬でも雪は少ない地域ですが、それでもシーズン中には何度か除雪をしないと圃場のハウスに行かれないほど積もります。

ワサビの花が咲き始めます。

3月

カレーバインの花があふれるほどに咲き始めます。花からは微かにカレーの匂いが漂います。カレーバインの和名はツリガネカズラです。

4月

東京の桜の開花から1ヶ月ほど経った頃、富士桜もようやくほころび始めます。

5月

収穫を終えたワサビの莢(さや)。中に種が入っています。

6月

露地植えしたマスタードに花が咲き始めます。菜の花と同じアブラナ科とあって、よく似ています。

7月

室内で栽培しているブルーベリーの実はハーブティーの香り付けにも使えます。夏のハーブティーに彩りと香りを添えます。

8月

夏の強い陽射しを浴びバジルは背丈ほどまで伸び、花も満開です。

9月

ハウスの屋根や遮光ネットなど業者により定期的にメンテナンスが施されます。
寒さが来る前のこの時期は、修理・修繕が必要な研究施設周辺のメンテナンス作業が一番行われる季節です。

10月

露地植えのサフランが、越年した球根から芽を出し、昼間の温度が15℃に届かない頃から咲き始めます。意外にも寒さに強く、11月に霜が降りるまで咲き続けます。道路に面した場所に咲いているため道行く人の興味の的です。

11月

外気温が10℃を下回る頃になると、ハウス棟の加温機がいっせいに稼働を始めます。

12月

収穫したバジルの種は脱穀し、籾摺り(もみすり)機を使って仕上げます。

ローズマリーに雫形の小さな花が咲き出す頃、寒さも本格的になり慌しい年末を意識し始めます。

忍野農場の主要なスパイス&ハーブの1年

「種採り物語」シリーズでもご紹介している、ワサビ、バジル、トウガラシは1年を通じ、それぞれの生長サイクルに合わせた作業を行っています。

★各スパイス&ハーブの「種採り物語」はこちらから